条件を満たした人が住宅の新築やリフォームなどをすると100万円給付される「こどもエコすまい支援事業」。
大変好評な補助金となっています。
締め切り日まではまだ余裕はありますが、予算の消化で終了となります。
前身のこどもみらい住宅支援事業はかなり難民が発生(後に救済)する事態となりましたのでハラハラな人も多いでしょう。
今回はこどもエコすまい支援事業はいつ終わるのかを予想してみたいと思います。
※追記:7/28 こどもエコすまい支援事業の予算が209億3,500万円を増額されましたので予想を変更しております。
※追記:2023年9月28日21時36分26秒に提出された申請を最後に予算上限額に到達しました。
こどもエコすまい支援事業とは
まずは今回の話の前提となるこどもエコすまい支援事業について解説しておきましょう。
こどもエコすまい支援事業の補助額
こどもエコすまい支援事業の補助額は以下の通り。
- 住宅の新築:100万円/戸
- 住宅のリフォーム:リフォーム工事内容に応じて定める額(上限30万円/戸)
※子育て世帯・若者夫婦世帯は、上限45万円/戸(既存住宅購入を伴う場合は60万円/戸)
※安心R住宅の購入を伴う場合は、上限45万円/戸
住宅の新築の場合の補助対象
住宅の新築の補助対象の条件は2つあります。
世帯条件と住宅条件です。
両方満たす必要があります。
世帯条件
まず住宅の新築についての世帯条件は以下の通り。
- 子育て世帯:18歳未満の子を有する世帯
- 若者夫婦世帯:夫婦のいずれかが39歳以下の世帯
年齢はいずれも令和4年4月1日時点とのこと。
所得の制限はなく、年齢のみの線引ですね。
住宅条件
住宅条件は以下の通り
- 住宅の新築:ZEH住宅(強化外皮基準かつ再エネを除く一次エネルギー消費量▲20%に適合するものが対象となります。)
※対象となる住宅の延べ面積は50㎡以上
ちょっとわかりにくいですが、ZEH(ゼッチ)とは以下のような住宅のことを指します。
つまり、太陽光発電などを利用してエネルギーを創って家庭で使用するエネルギーを賄うことができる住宅のことです。
2022年10月からフラット35でもZEH住宅は金利引下げになっているなど優遇されていますね。
住宅のリフォームの場合の補助対象
次はリフォームの場合です。
以下の条件となります。
対象工事条件
対象となる工事は以下です。
①住宅の省エネ改修
②住宅の子育て対応改修、バリアフリー改修、 空気清浄機能・換気機能付きエアコン設置工事等(①の工事を行った場合に限る。)
具体的には開口部の断熱改修、外壁、屋根・天井又は床の断熱改修、エコ住宅設備(蓄電池、節水型トイレなど)、子育て対応改修 (ビルトイン食器洗機、ビルトイン自動調理対応コンロ、浴室乾燥機、宅配ボックスなど)、防災性向上改修、バリアフリー改修(手すりの設置、廊下幅等の拡張など)などが対象となります。
宅配ボックスなんかも対象となるんですね。
なお、こちらは住宅の新築のように年齢制限等はありませんが、子育て世帯・若者夫婦世帯の場合は上限が上がる形ですね。
なお、同じく住宅のリフォーム等で高断熱窓の設置には「住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業」、高効率給湯器の設置には「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」という別の補助金が用意されています。
高断熱窓の設置は工事内容に応じて定額交付(補助率1/2相当等。1戸あたり最大200万円を交付)
高効率給湯器には機器ごとに設けられた定額を交付されます。
こどもエコすまい支援事業の申請方法
出典:国土交通省 こどもエコすまい支援事業の内容について
こどもエコすまい支援事業の申請はハウスメーカーや工務店などの事業者が行います。
また、補助金の受給も事業者です。
代わりに住宅所有者に補助金全額が還元(値引きなどで)されるという仕組みです。
これは住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業や高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金も同様とのこと。
他の補助金との併用
なお、他の補助金との併用は以下のようになっています。
注文住宅の新築、新築分譲住宅の購入
出典:国土交通省 こどもエコすまい支援事業の内容について
後述する「こどもみらい住宅支援事業」との併用は基本的にできません。
なお、ZEHのさらに要件が厳しくなったZEH+(ゼッチプラス)の条件を満たしている場合には「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)化等支援事業」(通称:ZEH補助金)の方が条件が良いです。
100万円/戸+α(蓄電池などの設備を入れると上乗せ)なんですよ。
さらに厳しい条件のLCCMをクリアできるなら最大140万円/戸の「LCCM住宅整備支援事業」という別の補助金もあります。
また、中小工務店でZEH等の住宅を建てる場合には最大150万円/戸の「地域型住宅グリーン化事業」というさらに補助額が大きい制度も。。。
これら補助金は上記のように基本的に併用はできませんので、どれを使うのが得なのかを見定めて選択する必要があります。
ちなみに普通のZEHも「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)化等支援事業」の対象となりますが、補助額が55万円+αですから「こどもエコすまい支援事業」や「こどもみらい住宅支援事業」の方がお得ですね。
リフォーム
出典:国土交通省 こどもエコすまい支援事業の内容について
こちらは「こどもみらい住宅支援事業」とも請負契約が別なら併用が可能なんですね。
こどもエコすまい支援事業はいつまで予算があるのか?
それではこどもエコすまい支援事業の予算を予想していきましょう。
予算消化状況は毎日公表
ちなみに予算の進捗状況は9月10日時点で以下の通り。
出典:国土交通省 こどもエコすまい支援事業
すでに94%の消化となっています。
※予算が追加された影響で進捗にも変化があります。
今までの進捗から予想
まずは今までの進捗状況から予想してみましょう。
なお、「こどもエコすまい支援事業」の予算は1,500億円です。事務費なんかも含まれますので、実際にみなさんに支給される金額はもう少し少なくなりますね。。
※追記 7/28に予算を209億3,500万円を増額することを発表しました。
当初予算と合わせて1,709億3,500万円となります。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
当月消化予算 | 累計消化予算 | 予算残り | 消化率 | |
2023年4月 | 419億円 | 419億円 | 1,081億円 | 27.9% |
2023年5月 | 223億円 | 642億円 | 858億円 | 42.8% |
2023年6月 | 240億円 | 883億円 | 617億円 | 58.8% |
2023年7月 | 281億円 | 1,027億円 | 681億円 | 60.09% |
最新で公表されている月次の状況(7月31日)時点では消化率60.9%となっています。(追加予算分を含む)
そこから1ヶ月と10日程度の9月10日時点で94%ですから少し加速していますね。
このペースは1日あたり0.8%〜1%の進捗ですから、このペースで進捗すると残り7日程度となります。
9月上旬〜中旬ごろに終了となります。
ちなみに前回のこどもみらいも11月で終了となりましたね。
こどもみらい住宅支援事業と同様な駆け込みがあった場合
ちなみに前身のこどもみらい住宅支援事業は予算の消化が逼迫してきた残り74%の時点から毎日進捗が公表されるようになりました。
そこからかなりの駆け込みがあったんですよ。(その反省からこどもエコは当初から毎日進捗好評)
以下のような推移でした。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
累計消化予算(概算) | 予算残り(概算) | 消化率(概算) | |
11月15日0時 | 845億円 | 297億円 | 74% |
11月16日0時 | 845億円 | 297億円 | 74% |
11月17日0時 | 856億円 | 286億円 | 75% |
11月18日0時 | 867億円 | 275億円 | 76% |
11月21日0時 | 902億円 | 240億円 | 79% |
11月22日0時 | 913億円 | 223億円 | 80% |
11月24日0時 | 947億円 | 195億円 | 83% |
11月25日0時 | 970億円 | 170億円 | 85% |
11月28日0時 | 1,062億円 | 80億円 | 93% |
9月までは1日あたりの予算消化は0.3%程度でした。
しかし、それ以降の消化はかなり早くなっていきました。
予算消化の公開が始まってからは1日あたり1%くらいまで増えています。
さらに80%を超えた11月22日から28日で13%消化と急激に駆け込まれました。
そして予算が尽きたのは2022年11月28日17時53分20秒ですが、0時から17時53分までに1日で7%進捗しています。(最後の日には事務費も含まれる)
つまり、最後の駆け込みの勢いはかなりすごかったということです。
ですから現在94%の予算は駆け込みが発生すると1日で一気に消化しても不思議ではないということです。
こどもみらい住宅支援事業と違って当初から毎日予算消化を発表していますので、ここまで急激な駆け込みは起こらないと予想していますが・・・
まだ多くの人は未入金
ちなみにこどもエコすまいの入金が済んだ方はかなり限られているかと思います。
私自身もこどもみらい難民で受付開始で即手続きをしてもらいましたが、まだ未入金です。
6月にこどもエコすまい支援事業事務局より「こどもエコすまい支援事業交付決定のお知らせ」がありました。
また、9月28日付でハウスメーカーに補助金を振込する予定であるというお知らせの「こどもエコすまい支援事業振込確定のおしらせ」は届いています。
しかし、ハウスメーカー側からはなにも連絡がありません・・・
まとめ
今回は「 こどもエコすまい支援事業の予算がいつ尽きるのかを予想してみた」と題してこどもエコすまい支援事業の予算消化についてみてきました。
かなり予算が逼迫してきましたね。
こどもエコすまい支援事業の利用を考えている方はハウスメーカーなどに手続きを早くするように催促するようにしましょう。
こどもみらいのときはハウスメーカーの手続きが遅くて間に合わない方も多かったんですよ。
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