中国恒大集団の破産申請は第2のリーマンショックにならないと考える理由

中国の不動産開発の超大手企業である中国恒大集団が米国で破産申請をしたことが大きな話題となっています。

第二のリーマンショックが起こるのでは?と心配している方も多いようです。

私の見解では今回の中国恒大集団の問題は大きな影響はありますが、リーマンショックのようなことにはならないと考えています。

今回はそんな話を見ていきましょう。

中国恒大集団が米国で破産申請

それではまずは今回の話の前提となる中国恒大集団の破産申請について見ていきましょう。

経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団は17日、米ニューヨークの裁判所に外国企業の破産手続きを調整する連邦破産法15条の適用を申請した。中国では不動産市況の悪化が新型コロナウイルス禍からの景気回復の障害となっており、中国恒大は市況不振の象徴的な存在となっていた。

出典:共同通信 中国恒大集団、米で破産法申請

このニュースでポイントとなるのは再建のための措置ということです。

外国企業が債権者の差し押さえなどから米国内の資産を保護するために申請なんですよ。

破産の申請ではない??

ちなみに連邦破産法15条という法律の名前を考えるとややこしいですが、恒大集団は破産の申請ではないと強調しています。

アメリカの連邦破産法15条の適用を申請したことについて恒大集団が18日、声明を発表しました。「破産の申請ではない」と強調し、「海外の債務再編を進めるための正常な手続きの一部だ」と主張しています。

出典:ANNニュース 「破産申請ではない」米破産法15条の適用申請に中国恒大集団が声明発表

負債総額は48兆円

なお、中国恒大集団の2022年末時点の負債総額は2兆4374億元(約48兆円)とのことです。

債務超過も5,991億元(約11兆5847億円)とかなり大きくなっています。

ちなみにファーストリテイリング(ユニクロ)の時価総額が8/18時点で10兆円ちょっとなので、ユニクロの時価総額を超える債務超過ということで規模の大きさがわかるでしょう。

ちなみに2021年に話題になったときにも中国恒大集団の記事を書いていますが、そのときは33兆円の負債でした(2020年12月期)

ですから2年で15兆円もの負債が増えた形となります。
具体的には以下です。

開示を延期していた2021年と2022年の通期決算を発表した。それらによれば、2年間の純損失は単純合計で8120億3000万元(約15兆7021億円)に上り、恒大集団の傷の深さが改めて浮き彫りになった。

出典:東洋経済 中国「恒大集団」、債務超過11兆6000億円の激震

2021年に話題になったときには中国が「3条紅線」というものを設けてそれをクリアできない企業は新たな資金調達を禁じるようになったのです。
恒大集団は業績は順調でしたが、イケイケドンドンな経営でキャシュフローがかなり厳しい状況だったため、新たな借入ができなければ資金繰りが詰まってしまうんでは?ということで話題になったのです。



中国恒大集団問題はリーマン・ショック級の状況となるのか?

それでは中国恒大集団の問題はリーマン・ショック級の状況となってしまうのでしょうか?

前述のように中国恒大集団はかなり大きな規模の企業です。

そのため、中国経済はもちろん。

世界経済にもそれなりに影響はあるでしょう。

しかし、リーマン・ショック級となるかというと話は別です。

それは今回の問題とリーマン・ショックでは大きな違いがあるからです。

リーマン・ショックとの違い

リーマンショックは「サブプライムローン」という信用力の低い低所得者向けの高金利住宅ローンが発端として起こった問題です。

サブプライムローンが債券化されいろいろな金融商品に組み込まれていたのです。

サブプライムローンの多くは信用格付もAAAだったこともあり、かなり多くの金融機関が手を出しました。

そこであそこまで大きな問題となってしまったのです。

一方、中国恒大集団の場合は、中国の主要銀行が債権者の部分も大きいんですよ。

そのため、中国当局の動向次第ではありますが、世界的なショックということにまでは発展しにくいと考えられています。

ドル建て債については海外投資家も保有していますが、比率にしてはサブプライムローンと比較して少ないです。

もともと信用格付も低かったですからね・・・

例えば日本の年金を運用するGPIFも一部中国恒大集団の株や債券を保有しています。

しかし、割合にしたら全体の0.005%くらいしかないんですよ。

しかも2021年に中国恒大集団の問題が話題になってからは2年近く経っており、売却している所も多いでしょうし。新規の投資等はかなり少なくなっているでしょうしね。

他へ波及すると大きな問題となる可能性も

前述のように中国恒大集団の問題だけで終われば今回の件はリーマンショックのような大きな問題となることは考えにくいです。

しかし、中国恒大集団のような経営をやっている企業が他にも中国国内にたくさんあれば話は別です。

そういうことがあれば中国発のリーマンショック的な事が起こっても不思議ではありません。

詳しくは後述しますが、私も中国株を買っていた事がありましたが、決算書がいまいち信じられない部分もありましたのでちょっと心配な部分なんですよね・・・

また、中国恒大集団の問題で中国の不動産価格に大きな影響があるのも怖いですね。

すでに中国の不動産はかなり下がっていて、中国の富裕層などは日本の土地やマンションを買っているなんて話もよく聞きますね。

中国企業の決算書は信用できない(ワーサンガスの件)

私は個人的に中国の経済力は評価していますが、中国の会社の決算書を信用してないんですよ。

ワーサンガス(現在の社名は濱海投資有限公司)という会社に引っかかった経験があるためです。

中国恒大集団も2023年7月に2021年、2022年の2年分の決算を発表するまで延期していましたしね。

日本ならそんなに長い間決算も発表しない状況となるなら上場廃止になってしまうでしょう。

ですからこのあたりの問題まで波及してくるとかなり大きな影響がでてくる可能性もあります。

ワーサンガスの話について詳しくはこちらの記事を御覧ください。




まとめ

今回は「中国恒大集団の破産申請は第二のリーマンショックにならない理由」と題して中国恒大集団の話をみてきました。

当然、かなり大きな企業の話ですから影響はありますが、リーマンショックほどのことにはならないのでは?という見立てです。

しかし、他にどこまで波及するのかは見定める必要がありそうです。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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