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清原達郎氏が警告「老人は新たに株を買うな」—AIバブルと高市トレード、裁定買い残が示す下落リスク

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清原達郎氏が警告「老人は新たに株を買うな」—AIバブルと高市トレード、裁定買い残が示す下落リスク

2025年10月、SNSを中心に清原達郎氏の「いまの日本株は、老人が新たに株を買う水準ではない」という発言が拡散しました。

ここだけ切り取ると刺激的ですが、同氏は高齢投資家に対しては現金比率を高める、若年〜中年のNISA積立は継続という年齢・目的別の助言を行っています。

また、 空売り推奨ではなく現金比率の引き上げを提案し、自社株買いが続く限り長期では戻るとも述べています。

今回は清原氏の発言について解説していきます。

>>【独自】伝説の投資家・清原達郎に緊急インタビュー 高市政権下での「株価上昇のピークと暴落」私はこう考える

目次

伝説の運用者「清原達郎氏」とは誰か

まずは、清原達郎氏を知らない方のためにどのような人なのかの解説もしていきましょう。

清原達郎氏は野村證券→米系証券→タワー投資顧問で長期実績を残し、“伝説の運用者”として知られる人物。

2005年に発表された最後の高額納税者名簿(長者番付)で全国トップに躍り出るなど、他の有名投資家と比較しても抜きん出た実績が実証されている方です。

2023年に「タワーK1ファンド」の運用を終了し、退社。現役から退いています。

その後は25万部を超えるベストセラーとなった「わが投資術」という本を出すなど連載・著書やインタビューで裁定取引残高や投資家心理を手掛かりに全体相場を読む視点を示してきました。

私もこの本は買いましたが、かなり参考になる内容がありましたね。

著書やその他の発言を見る限り逆張りの投資が中心の感じですね。

発言の核心:「買うな」ではなく「年代別の最適化」

それでは今回の清原達郎氏の発言についてわかりやすくみていきましょう。

高齢投資家の課題—時間割引と回復までの年数

清原氏は「最悪、新高値回復に5年以上」とし、待ち時間の長さを理由に高齢者の新規リスクテイクを戒めています。

これはリスク資産の回復期待期間余命・資金用途の整合性を問う発言です

つまり、高齢者が今から買うと回復まで待てないかもね。っていうのが今回の発言の真意なんでしょう。

若年〜中年の積立は継続

一方で20〜40代のNISA積立は継続を明言。

長期・定額・分散の時間分散が前提なら、バリュエーションより継続性が効いてくるという整理です

いまの相場環境キーワード

清原達郎氏は現在の相場環境についていくつかのキーワードを発言されていました。

その点についても整理しておきましょう。

高市トレード

まずは高市トレードについて。

「高市トレード」とは、高市政権(自民党総裁就任)を手掛かりに円安・株高・債券安(長期金利上昇)が同時進行する現象。

緩和的な財政・金融の連想が背景にあります。

しかし、清原達郎氏は以下のように発言されています。

アベノミクスの再来を期待しているのでしょうが、当時と今とでは状況が全く違います。当時は金利をゼロにまで下げ日銀は突如として株を買い始めました。

今後日銀は僅かとはいえ毎年株を売っていくのです。金利は今後上がらない可能性はありますが、下がっていく情勢ではありません。もちろん相場のレベル、日本株の割安さも今と当時では天と地ほど違います。

高市氏からいろいろな政策提言が出ていますが、しょせん予算の制限がある話なので株式相場に大きな影響を与えることはないと思っています。私は、こと日本の株式相場については『政治に期待するのは楽観的過ぎる』と考えています。

出典:【独自】伝説の投資家・清原達郎に緊急インタビュー 高市政権下での「株価上昇のピークと暴落」私はこう考える

私もかなり同感ですね・・・

公明党が自民党との連立を解消したことで、高市氏もこの部分もかなり方針転換を余儀なくされそうですが。

裁定取引の「買い残」

次は裁定取引の買い残です。

清原達郎氏配下のように発言されています。

一つは私が唯一頼りにしているテクニカル指標である「裁定取引の買い残(ネット)」が10億株レベルになってきたことです。2020年コロナ禍で相場が底値だったころは「売り残」が10億株を超えていましたので真逆な状態になっているわけです。『買い残が多い』ことは『短期筋がモーメンタムで株価指数先物を買い上がっている割には現物株に投資する長期投資家は腰が重い』ことを示唆しており、ネガティブなサインです

出典:【独自】伝説の投資家・清原達郎に緊急インタビュー 高市政権下での「株価上昇のピークと暴落」私はこう考える

裁定取引(現物買い×先物売り)で裁定買い残が膨張すると、下げ局面で現物の解消売りが加速し、下落に拍車がかかることがあります。

2025年春の急落局面をめぐる解説でも、買い残の膨張→下押し圧力という連鎖が指摘されています

AIバブル

次はAIバブルです。

私が相場にネガティブになったもう一つの大きな理由が『AIバブル』です。私はAIに疎いのでコメントする資格はないと言われれば確かにそうなのですが、その私ですらAIをバブルと呼べる状況証拠がそろってきたように思えます。

私は日本を含め世界の株式市場は3つの巨大なFOMO(取り残される恐怖)に支配されていると思います。それが生み出したのがモンスター級のバイアス、つまりバブルです」

出典:【独自】25万部突破「わが投資術」の清原達郎が激白「AIの将来について私が悲観的な理由」

ITバブルの時と状況が似ているとの話もありますね。

ただし、こちらは賛否がありそうですね。

VRやメタバースとChatGPTを同一視してこのような発言をされていますしね・・・

私はほぼ毎日Googleで検索しています。でも私がChatGPTを使うことは一生ないでしょう。仮に私が現役のヘッジファンドマネージャーを続けていたとしてもChatGPTなど無用の長物です。

出典:【独自】25万部突破「わが投資術」の清原達郎が激白「AIの将来について私が悲観的な理由」

清原達郎氏の警告に対しての実務的な対応指針

それでは清原達郎氏の警告をそのまま受け取るなら、具体的にどのような投資スタイルを取るのが良いのでしょう?

70歳以上・取り崩し期

まず、取崩し期の高齢者です。

現金比率を高める/新規の株式リスクは抑制するというがポイントになりますね。

生活費3〜5年分の安全資産(円MMF・短期国債等)を優先し、残余でディフェンシブ高配当を薄くというくらいがちょうどよいかもしれません。

清原氏の趣旨は回復にかかる時間リスクの回避です。

ちなみに清原氏は

株が趣味だという人以外の70歳以上の投資家は、全部現金でいいと思います。

出典:【独自】伝説の投資家・清原達郎に緊急インタビュー 高市政権下での「株価上昇のピークと暴落」私はこう考える

とも発言されれています。

40〜60代・資産形成後期

次は40代から60代の方です。

その場合はコアはインデックス積立を続行しつつ、裁定買い残の膨張時はリバランスで株比率を数%落とすというのも手でしょう。

優先順位としては

生活防衛資金>退職前後のキャッシュ設計>課税口座の税効率(配当課税・損益通算)

20〜40代・積立の黄金期

iDeCoやNISAつみたては原則継続。

下落は口数を稼ぐ好機と捉えましょう。

ちなみに清原達郎氏も具体的にいかのように発言されていますね。

20代から40代の方で、NISAで積み立て投資をされている方は相場のレベルなど気にせずそのまま続けていればいいのでしょう

出典:【独自】伝説の投資家・清原達郎に緊急インタビュー 高市政権下での「株価上昇のピークと暴落」私はこう考える

ただし、スポット買いは控えめにし、再現性の低い「ニュース相場」は追いかけないのが良いと思われます。

まとめ

今回は「清原達郎氏が警告「老人は新たに株を買うな」—AIバブルと高市トレード、裁定買い残が示す下落リスク」と題して清原達郎氏の警告についてみてきました。

清原達郎氏自身がピークをあてるのはうまくないと発言されていますので、警告をそのまま真に受けるのは微妙ですが、一つの見方として成功した投資家の方の意見を頭においておくのは必要でしょうね。

個人的にはAIは高くなっていますが、よく使っている側からすると無限の可能性を感じておりバブルとはあまり思えません。

ただし、直近の高市トレードや裁定取引の買い残はたしかにとても気になるところではありますね。

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