年4回発行される株式投資家のバイブル「四季報」は読んだことがある方も多いでしょう。
四季報が発売されると良いことが書いてある銘柄が急騰することでも話題に上がります。
そんな四季報ですがまだまだあまり知られていない裏技があります。
それは四季報の内容の先取りの情報が四季報オンラインや各ネット証券会社で公開されることです。
こうした前哨戦の動きに合わせて準備を整えるのが「四季報先取り投資」です。
今回は四季報の先取り投資について考えてみましょう。
四季報 先取り:発売前に何をどう集めるか
それでは具体的にみていきましょう。
公式の「先取り」企画を軸にする
四季報オンラインでは、発売直前に「四季報秋号 先取りランキング」「主力株300」などの特集が連日公開されます。
まずは公開スケジュール(何時頃・何日間・どのカテゴリ)を把握し、ウォッチリストに反映します。
そして実際に公開されたら変動がある銘柄をチェックしてます。
TDnet(適時開示)で“材料の源泉”を押さえる
企業の上方修正・下方修正、新規受注や不正リスク等はTDnetに一次情報として出ます。
TDnetは上場規程に基づく義務的な開示で、インサイダー規制上の公表要件を満たすため、情報の鮮度・公平性が高いのが特徴です。
四季報の論点は多くが直近の開示・決算の積み上げから形成されるため、発売前はTDnet→四季報先取り→個別取材記事の順に“川上から川下へ”読むのがおすすめです。
四季報先取りとkabutanを併用もおすすめ
kabutan(株探)は、決算速報、通期・四半期の修正、テーマ別の材料整理、信用・需給データへの導線が充実しており、四季報オンラインの深掘り記事と相互補完の関係にあります。
決算カレンダー→決算速報→チャート・需給の一気通貫で“今の市場が何を評価しているか”を面で掴むと、四季報の評価視点とシンクロしやすくなります。
kabutanで日次のファクト(決算、上方/下方修正、新高値・出来高、信用残)をダッシュボード化し、四季報オンラインのストーリーに重ねると、“語りと現実”のズレが見えます。
ズレが縮む方向にベットするのが、先取り投資の王道です。
四季報 読み方:ページのどこを見るか(紙・オンライン共通)
それでは四季報の読み方のポイントを見ておきましょう。
「会社コメント」で論点の方向性をつかむ
四季報は記者の取材メモ的な「会社コメント」にエッセンスが凝縮されます。
業績牽引因子(価格改定、数量、為替、受注環境)、リスク(原材料高、規制、設備トラブル、不正)、株主還元や設備投資の姿勢など、“良い話と悪い話の両方”を拾います。
オンラインと紙は好みが分かれますが、ざっと読みをして銘柄を見つけるのには紙の本がおすすめですね。
※最新号は全上場約3,900社をフルカバー。俯瞰で比較しやすいのが強みです。
「業績欄」で“数字の整合性”をチェック
売上・営業益・経常益・最終益の伸び率の一貫性、セグメントの寄与、四半期の季節性を確認します。
会社予想と四季報予想のギャップ、前号からの見直し方向が一過性か構造的かを見極める鍵です。
「株主・還元・財務」で持続性を測る
配当性向・DOE、自己資本比率、ネットキャッシュ、主要株主の顔ぶれを確認。
増配の必然性や限界、自己株買いの余地など、中長期での“絞れる銘柄”を抽出します。
「現場の微差」を重ねる
紙版の“一覧性”と、オンラインの“リンク性”を併用し、決算説明資料や説明会Q&Aなど二次資料も交差照合。
矛盾があればTDnet原典に戻り、解像度を上げます。
時間がない場合は
あまり時間がない場合のざっと見るポイントはこちらの記事でまとめております。

四季報 オンライン:料金プランと使い分け
四季報オンラインは無料版と有料版に3つのプランがあります。
無料でできること/有料で広がること
無料(ゲスト)でも株価(15分遅延)、基本データ、無料記事・適時開示、簡易チャート、株主優待一覧、IPO銘柄一覧、決算発表カレンダーが利用可能。
エントリーでは業界地図データや一部四季報データ、セグメント収益、主要株主などが拡張されます。
さらに上位(ベーシック/プレミアム)で先取り連載の広範な閲覧や四季報データ網羅へ踏み込めます。
自分がどこまで必要なのかで決めるのが良いでしょう。
先取り配信の“時間割”を投資ルーティンに組み込む
先取り配信は発売直前の複数日、夕刻の定時公開が定番です。
5日×毎日17時ごろ×60銘柄のように“読むべき量と時間”が読めるため、習慣化が効率化の肝になります。
四季報を無料で活用する
お金をかけたくないという方は無料でも利用が可能な方法があります。
それはネット証券会社のサービスを利用することです。
楽天証券:ウェブ/マーケットスピード/iSPEEDで最新データを無料閲覧
楽天証券の口座をお持ちなら、会社四季報の最新データを発行日当日からウェブ、マーケットスピードⅡ、iSPEEDで閲覧できます(利用料無料)。
閲覧は各銘柄ページの「会社四季報」タブから。
SBI証券:口座保有者はWEB上で四季報情報を無料閲覧
SBI証券でも口座保有者は四季報情報を無料でWEB閲覧可能。
マーケット情報のラインナップとして四季報が提供されています。
先取りも一部公開されてますね。これに載ると相場が動くこともあります。
マネックス証券:口座保有者は四季報が無料
マネックス証券の口座保有者は四季報を無料で利用できます。
操作手順はヘルプにも明記されています(銘柄検索→「四季報」)。
松井証券:「マーケットラボ」や株アプリで無料閲覧
松井証券はお客様サイトや「マーケットラボ」/日本株アプリで四季報を無料表示できます。
FAQに具体的な導線が掲載されています。
三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム):発行日当日からツール各種で
三菱UFJ eスマート証券でも発行日当日から四季報の最新データを無料で閲覧可能。
WEB/アプリ/kabuステーション®など複数チャネルに対応しています。
GMOクリック証券:口座開設者は四季報・企業情報を無料で
GMOクリック証券は口座開設者向けに四季報・企業データの閲覧を無料提供。
取引ツール「スーパーはっちゅう君」でも投資情報が拡充されています。
ネット証券の四季報無料サービスの注意点
ただし、ネット証券の四季報を利用する場合には注意点があります。
収録内容・画面構成は各社で差があります。紙面の完全レイアウト再現ではなく、個別銘柄タブ内の四季報項目として提供されるケースが一般的です。
ですから四季報オンラインや四季報の本と比べると少し読みにくいのは確かです。
また、発行日当日から閲覧可能と明記する社もありますが、ツールごとに反映時刻は異なります。
事例で学ぶ:発売スケジュールと先取りの関係
それでは実際に先取り投資をする場合のスケジュールを考えてみましょう。
直近の発売日と前哨戦
2025年4集・秋号の発売は9月18日。
直前の9月13日から5日間、17時ごろに「主力株300」を1日60銘柄ずつ(ベーシック会員以上)といった“先取り配信”が行われています。
スケジュールを投資ルーティン(17時チェック)に組み込むと、「読む→比べる→行動」の速度が上がります。
「最新号」自体の守備範囲
最新号は全上場約3,900社をカバーし、会社予想と独自予想が並ぶ構成。春・夏・秋・新春の四季ごとに見直され、マクロ・政策・為替・需給の変化が反映されます。
まとめ
今回は「四季報先取り投資の勧めー読み方からオンライン活用、kabutan活用まで」と題して四季報の先取り投資について考えてみました。
四季報は昔も今も株式投資のバイブルです。
うまく活用することでかなり有利に投資をすることができますよ。
先取り投資はかなりおすすめです。
ぜひ挑戦してみてくださいね。

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