先日、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を勧めておいた友人から連絡がありました。
会社の総務担当に話をしたら個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の加入をやめてくれっていってきたとのこと。
詳しく話を聞いてみるとこう言われたそうです。
「うちは企業年金(確定給付)があるから要らないですよ。そっちで我慢してね。」
ちなみにそこ県内では名前の通った大きめのお硬い会社さんです。
こういう話が結構そこら中で発生しているとか・・・
※以下のように勤め先での手続きがなくなる話もでています。こうなればイデハラなんてことも起こらなくなりますね。
厚生労働省は会社員が個人型確定拠出年金(イデコ)に加入する際の手続きを簡素にする。2022年秋をメドに、企業年金の加入状況を確認するために勤務先が発行する「事業主証明」の提出を不要とする方針。転職時に提出する必要もなくす方向だ。働き方が多様になるなか、加入手続きを省き、個人の老後資金づくりを後押しする。
出典:日本経済新聞 電子版「会社員のiDeCo加入、事業主証明を不要に 厚労省」2020/8/11 より
2017年から個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は会社員に解放されました。
蔓延しているiDeCoハラスメント(イデハラ)
最近はこういう行為をiDeCoハラスメント(イデハラ)と呼ぶそうです。
今回はこのiDeCoハラスメント(イデハラ)について考えて見たいと思います。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の加入条件
2017年1月から個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)加入できる範囲が大幅に広がっています。
現在加入できないのは
・企業型確定拠出年金の加入対象者で、規約が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を認めてない場合
この2パターンだけです。
会社員の場合は厚生年金ですから国民年金は強制的に収められています。
つまり、障害者などの免除要件に該当しないなら下の項目だけが条件となります。
友人の会社は企業年金はありますが確定給付のみですから加入できない対象に該当していないことですね。
友人の会社の場合
さきほどの友人の会社さんは企業年金(確定給付)は入っていますが、企型確定拠出年金には入っていませんので入れるはずなのです。(昨年までは入れなかった)
断られた原因として考えられる可能性としては
・加入手続きが面倒でやりたくなかった
おそらくこの2点あたりでしょう。
会社にメリットがないとか社員が資産運用するのが気に食わないとか中小企業社長レベルだとありそうではありますが・・・
担当者の知識不足の可能性が高そうな気もします。
そもそも個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)ってなんだよ・・とか
昨年までで知識が止まっているとか・・
後述しますが加入手続きも面倒そうというイメージもありそうですが
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の加入でやること
次に個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の加入手続きをみてみましょう。
社員側
- 利用する運営管理機関を選ぶ。(証券会社や銀行)
- 運営管理機関より資料をもらう
- 申込書を記入(事業所登録申請書兼第二号加入者にかかる事業主の証明書という書類を会社に書いてもらう必要あり)
会社側
- 利用希望者がでたタイミングで事業所登録を行う
- 事業所登録申請書兼第二号加入者にかかる事業主の証明書の記入
- 給料天引きならば、支払手続き等が必要
- 現況届の提出(年に一度)
つまり・・・
社員側からすると会社側からの証明書をもらわないと申請ができません。
一方、会社側からすると仕事が増えるのです。
実際は給料控除にしなければ大した作業ではないと思われます。
しかし、やったことない仕事ですから面倒とおもって極力やりたくないとい思ってしまうのかもしれませんね。
これもイデハラの大きな原因だと推測されます。
まとめ:iDeCoハラスメント(イデハラ)に合ったらこうしよう
まずは証券会社や銀行から取り寄せた資料を使って個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)とは具体的にどういう制度でなにを会社がやらなければならないのかということを説明しましょう。
給料控除にしなければ会社側からしてもそれほど面倒な作業ではないと理解してくれれば動いてくれる可能性が高いです。
つまり、担当者の知識不足の解消と実はそんなに面倒ではないことをわかってもらうのです。
一人がやれればそれ以降の人は問題なくやれるようになるでしょうから会社の他のメンバーと一緒にお願いするのもいいかもしれませんね。
会社側からみて直接のメリットはないかもしれませんが、社員の福利厚生の一貫と思えば・・・
(そもそもこれは許可を得る必要がない制度で会社が当たり前に対応してくれるのが本当ですが)
私の友人の場合、企業年金がありますので掛けれるのは年間144,000円が上限です。
それでも所得税、住民税合わせて28,800円程度は節税できるはずです。
もし、今後30年かければ864,000円もの節税なんですよね。
さらに運用益がでればもっと差がひらきます。
わざわざ説明して動いてもらうの大変だと思われる方もこの金額を見れば交渉の価値があると思えると思います。
政府に動いてほしい
本当は個々の従業員がこのような交渉しなければならないのがオカシイとおもいます。
政府がiDeCoハラスメント(イデハラ)についてコメントを出すとか通知をだすとか
ひどい場合は会社の名前を公表するなどの対応が必要でしょう。
また逆にiDeCoの加入を促進した企業には報奨金だすとかそのくらいあったもいいのでは?と思います。
今の年金制度はすでに破綻寸前で個々で老後の準備をすることになるわけで・・・・
※2022年秋からは事業主の証明が不要になるとのこと。これでイデハラの大半は解消されそうです。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、楽天証券の5択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この5つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。
大和証券
大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。
他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。
また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。
運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。
楽天証券
楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。
この2つのファンドは人気ですね。
楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。
総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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