ファイナンシャルプランナーを信じるな!?オリラジ中田氏の動画が話題に

最近、投資関連に興味のある人で話題となっているのがオリエンタルラジオの中田氏の「お金の授業」という動画です。

簡単に言えばオリエンタルラジオの中田氏がお金の授業をしてくれるって内容です。

楽天証券経済研究所客員研究員の山崎元氏著の下記の2冊の本を参考に話されていますのである程度、理にかなった話となっています。

特に話題となっている理由がファイナンシャルプランナーや証券マン、銀行員をかなりディスっているためです。

私も「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」を持っていますが、オリエンタルラジオの中田氏の主張は概ね正しいと考えます。

投資の勉強をしている方からすれば主張は当たり前のことばかりですが、共感が持てる内容となっています。

しかし、ツイッターなどをみるとFPの方を中心に金融業界の方も含めてかなりご立腹のご様子

確かに誤った内容も含まれていましたので、それらも含めて今回はオリエンタルラジオの中田氏のファイナンシャルプランナーへの主張について考えてみたいと思います。

オリエンタルラジオの中田氏のファイナンシャルプランナーへの主張

今回のオリエンタルラジオの中田氏の主張についていくつかのパートに分けて検討してみましょう。

お金のプロの言うことはポジショニングトークだから信じるな

まず大きな主張として証券マン、銀行員、生命保険販売員、FP、不動産業者を信じるなって話です。

これは私も同感です。

簡単に言えばこの人達は自社や自分の儲けのためのポジショニングトークをしているから信じるなってことなんですね。

ファイナンシャルプランナーを例に考えて見ましょう。

WEBページ等があればだいたいわかると思いますが、多くのFPは保険の代理店や不動産業をやっています。

この場合、当たり前ながらその売ってる商品や保険中心のアドバイスになるのは当然なんです。

特に保険の代理店を兼ねているところがかなり多いです。

つまり、本職は保険屋さんなんですよ。

保険販売の例

例えば保険の相談の例で考えてみましょう。

保険会社や保険の種類にもよりますが保険は以下のような感じで売った方に利益が落ちます。

加入してくれた人が払った保険料の半分(1年分)+払った保険料の10%が10年

中にはその保険に加入し続ける間は永久に手数料が入る契約もあります。

このような契約で加入したらどうなるでしょう?

新しい保険が販売され、その人により適切で安価だったとしても多くのFPは乗り換えをすすめないでしょう。

自分の報酬が減ってしまいますからね。

逆に10年で報酬がストップするタイプならば10年後に新しい保険に乗り換えさせようとするでしょう。

このように自分の儲けが絡むとポジショニングトークの相談となるのは容易に予想できますのでこのようなパターンの場合には相談しないのが良いと思われます。

この仕組みがあるから保険が高いんですよね・・・

つまり、ファイナンシャルプランナーの多くが自分の儲けを中心に考えてしまっている人が多いのです。

ただし、これはすべての話ではありません。

中には相談業務のみを受けていてその人に寄り添った話ができる人も当然居ます。

購入者のお金の話よりも、自分のお金を考えてしまっている人が多いということなのです。

ゆうちょ銀行の投資信託不適切販売も同じ仕組みですね。

こちらのケースはゆうちょ銀行の儲けのためにかなり厳しいノルマを課せられており、その達成のために起こってしまった話のようですが・・・

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ファイナンシャルプランナーは民間資格

オリエンタルラジオの中田氏が思いっきり間違えた主張をしているのがここです。

ファイナンシャルプランナーは民間資格であるという話です。

これは半分あっていて半分間違えているんですよ。

こちらの記事でも書きましたが、ファイナンシャルプランナーとひとくちで言ってもはちょっと複雑な資格体系となっています。

>>資格マニアが厳選。株式投資や資産運用に役立つおすすめ資格。

資格は「ファイナンシャル・プランニング技能士」1級から3級までとCFP、AFPがあります。

さらに主催が日本FP協会と金融財政事情研究会と2つあるんです。

かなりややこしいですね。

ちなみにレベル的にはAFPは「ファイナンシャル・プランニング技能士」2級レベルと同レベル、CFPは「ファイナンシャル・プランニング技能士」1級と同レベルになります。

ファイナンシャルプランナーは国家資格でもある

オリエンタルラジオの中田氏の主張はファイナンシャルプランナーは民間資格ということでしたが、CFPとAFPは民間資格ですので正しいです。

ただし、「ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士」1級から3級は国家資格となります。

ですからこちらの部分を考えると民間資格であるという主張は間違えているんですね。

ちなみにオリエンタルラジオの中田氏の奥様「福田萌さん」は「2級ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士」だそうです。。

これだけ話題になると後から奥様に怒られそうな気もします(笑)

ファイナンシャルプランナーという言葉は一般名称

ただし、ややこしいのが一般に使われる「ファイナンシャル・プランナー」という用語は一般名称です。ですから資格がなくても名乗ることができるんですよ。

ファイナンシャルプランナーといえば、ファイナンシャル・プランニング技能士やAFP、CFPを指すことが多いんです。

しかし、実はそうでもないんですよね・・・

ファイナンシャルプランナーは簡単に取れる

また、オリエンタルラジオの中田氏はファイナンシャルプランナーは「簡単に取れる」とおっしゃっておりました。

こちらはどうでしょう。

これもあながち間違えてはいない主張です。

資格学校などの情報だとこれくらいの勉強時間が合格の目安だそうです。

ファイナンシャル・プランニング技能士3級 50時間
ファイナンシャル・プランニング技能士2級 150時間
ファイナンシャル・プランニング技能士1級 500時間

ちなみに私がファイナンシャル・プランニング(FP)技能士2級に合格したときは30時間程度の勉強時間でした。

1級は目安の勉強時間が500時間ですから簡単に取れるとは言えないと思いますが、2級までは他の難関資格などと比較すると比較的難易度は低めですね。

50時間で取れる3級でもファイナンシャル・プランニング技能士でもファイナンシャルプランナーですからオリエンタルラジオの中田氏の主張も間違えてはいないですね。

ファイナンシャルプランナーは知識が足りない

また、オリエンタルラジオの中田氏はファイナンシャルプランナーは「知識が足りない」とおっしゃっておりました。

これもあながち間違えた主張とは言えません。

ファイナンシャル・プランニング技能士やAFPなどの勉強をすると幅広くお金に関する知識を学ぶことが出来ます

例えば私が実際に合格しているファイナンシャル・プランニング技能士2級はライフプランニングと資金計画、リスク管理(保険など)、金融資産運用、タックス・プランニング、不動産、相続・事業継承から問題が出題されます。

つまり、お金に絡む話を幅広く出題されるってことですね。

ただし、一つ一つの論点はそれほど深くはありません

そのため、株の売買ができるわけでもありませんし、資産運用ができるわけでもありません。

あくまでそれなりの知識があるよって証明なだけなのですよ。

また、ファイナンシャルプランナーの試験科目には税金や社会保険もありますがほんとうに触り程度です。

税金や年金の相談には適していないと個人的には思います。

そもそも税金相談を税理士以外が受けては駄目ですし、社会保険は社会保険労務士という専門の資格がありますからね。

当然、合格後も勉強をしている人は知識が足りないなんてことはないでしょう。

しかし、ファイナンシャルプランナーの資格だけでその人の知識が十分かというとそうでもないということです。

これは他の資格でも言えることですけどね。

ファイナンシャルプランナーはステマをやらされている

もう一つの主張がファイナンシャルプランナーはタレントみたいなもので、金融商品のステマをやらされているという話です。

ステマとはステルスマーケティングのことで消費者に宣伝と気づかれないようにする宣伝行為のことです。

これも間違えた主張ではありません。

前述したようにファイナンシャルプランナーも商売ですからより儲かる商品を紹介するのは当然でしょう。

実際、私も本サイト「お金に生きる」をやっていますので、いろいろなところからお金を出すから商品の紹介をしてほしいとの依頼が来ます。

これもある意味ステマですね。

ただし、「お金に生きる」ではそのような依頼は基本的にお断りしています。

私自身が良いと思ったものしかご紹介したくないんですよ。

例えば良く依頼が来るのがソーシャルレンディングですね。。。

多くのブロガーが勧めていますが、ソーシャルレンディングはすでにいろいろなトラブルも発生しており、リスキーな商品なんですよ。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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信頼できるファイナンシャルプランナーは?

それでは信頼できるファイナンシャルプランナーはいないのでしょうか?

そんなことはないと思います。

以下の点を加味して見つけるとよいでしょう。

・相談業務やセミナーで生計を立てている
・運用実績が高い

保険販売等と紐付いている方は保険代理店にいくのとそれほど変わらないかな・・・って個人的に思いますのでオススメしませんね。

また、運用についてアドバイスを受けるならその人の運用実績は確認しましょう。

前述のとおり、ファイナンシャルプランナーはある程度の知識を持っているという証明にはなりますが、それ以上ではありません。

ファイナンシャルプランナーだからといって株式投資ができる、うまいというわけでは全然ないのです。

ですからその人自身がどのくらいの投資歴があり、実績はどれくらいあるのかは確認したいところですね。

中には自分が投資を一切やってないなんて人もいますから・・・

まとめ

今回は「ファイナンシャルプランナーを信じるな!?オリラジ中田氏の動画が話題に」と題してオリラジ中田氏のファイナンシャルプランナーへの主張を見てみました。

私は今回の主張を大きく間違えてはいないかな?って思いましたが、FPで商売をしている人にとってはきつい主張だったのかもしれません。

前述したようにファイナンシャルプランナーの資格をとったからと言っても資産運用が上手くなるわけでも株が上手くなるわけでもなんでもありません。

中田氏の主張もごもっともですし、ファイナンシャルプランナーはかなり個人差がある資格かな?と思います。

お金の相談をするときは慎重にしましょうね。

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ただし、ファイナンシャルプランナーの勉強はを取るのはお金全般の知識(金融リテラシー)をつけるためにはよいと思いますよ。


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