収入が減ってつみたてNISAやiDeCoの掛け金支払いが厳しい。そんなときに知っておきたいこと

新型コロナウィルス感染症の蔓延によってかなり経済的なダメージとなりそうです。

そのため、収入が予想外に減ってしまう方も出てくるでしょう。

そうなると考える必要があるのがつみたてNISAやiDeCoのような積立投資の掛け金です。

今までの収入を元に掛け金を決めていたでしょうからそのままでは負担が大きくなってしまうんですよね。

今回は収入が減ってつみたてNISAやiDeCo等の積立投資の掛け金支払いが厳しい方が知っておきたいことを見ていきます。

つみたてNISAやiDeCo等の積立投資の大前提を復習

まずは考えたいのがつみたてNISAやiDeCo等のつみたて(積立)投資の立ち位置からです。

簡単に制度のしくみから復習していきましょう。

つみたてNISA(積立NISA)とは

つみたてNISAを一言で言えば金融庁が選別した投資信託を年間40万円まで最大20年間非課税で運用できる制度ってことです。

つまり、20年間という長い期間投資をする仕組みです。

最大のメリットは売却益や分配金が非課税であることです。

国が老後資金を作るために優遇してくれているんですね。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)とは

iDeCo(イデコ)は正式名称を個人型確定拠出年金といい一言で言えば自分の老後生活のために老後資金を自分で作るための制度です。

国民年金や厚生年金と合わせた年金制度の上乗せ部分を自分で運用できる制度として考えると良いでしょう。

最大のメリットは掛け金が所得控除の対象となり、掛けるだけで所得税や住民税の節税効果があることです。

また、つみたてNISAと同様に売却益や分配金が非課税なんですね。

かわりに受け取り時に課税される仕組みにはなっていますが、受け取るときも退職金控除などの税制優遇がありますのでお得な制度なんです。

また、老後資金を作るための制度ですから60歳まで引き出せないというのも特徴となっています。

iDeCoも国が老後資金を作るために優遇してくれているんですよ。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

両制度とも老後資金を作るための制度

つまり、基本的にはつみたてNISAは20年間、iDeCoは60歳まで積み立て投資をすることで老後資金を作るというのが目的なのです。

少し前に話題となった老後資金2000万円足りない問題でも取り上げられましたよね。

この2つの制度はそもそも国もそのつもりで制度設計しています。(iDeCoは節税対策で入っている方も多いと思いますが)

税制優遇はありませんが、その他のつみたて(積立)投資も考え方は同様でしょう。

しかし、考えなければならないのはこの2つの制度に限りませんが投資は余裕資金でやるべきであるってことです。

いくら老後生活のためとはいえ今の生活を犠牲にしてしまうのはどうか・・・

ですから新型コロナウィルス感染症で収入が減ってしまうなら掛け金も見直すのも一つでしょう。

また、期待値的にプラスであると分かっているような投資をしていたとしても、大きく下げたときに余裕資金であれば耐えられるでしょうが、そうでない資金だとストレスが半端なく耐えられないケースが多くなってしまいます。

ただし、つみたてNISAとiDeCoではかなり性質が違いますし、掛け金を減らしたり、止めたりするのにもデメリットがありますのでその辺りの点を考えておく必要があります。


つみたてNISAは途中解約が可能

まず、つみたてNISAは簡単に掛け金の拠出を辞めたり(積立を辞める)、掛け金額を減らすことができます

さらに投資している投資信託を売却さえしてしまえば途中解約して現金として引き出すことが可能となっています。

本当のお金が必要になれば引き出すことも出来るのです。

それぞれのパターンを見ていきましょう。

つみたて(積立)金額を変更

まず1つ目は今後のつみたて金額を下げるという方法です。

月々の積立金額を減らせば売却しなくてもなんとかなるならばまずはこちらの選択肢を取るのがおすすめですね。

また、逆に後からつみたて金額を増やすことも可能です。

余裕資金がでたときに増やせば非課税枠を有効に利用することができます。

つみたて(積立)を止める

次に今後のつみたてを止めるということです。

つみたてNISAの場合には現在持っている投資信託の売却をしなくても今後のつみたてを止めることができます。

この場合、投資信託の売却していませんので非課税枠はそのまま活かせます。

余裕資金がでたときにつみたてを再開することもできます。

一部だけ売却する

それでもどうしてもお金が足りないというときには全部を売却するのではなく一部だけ売却するということも可能です。

この辺の融通はつみたてNISAについてはかなり効きます。

売却した部分に関しては非課税投資枠は終わってしまいますけどね。

投資した商品を全て売却する

もちろん全て売却することも可能です。

やり方も簡単なんですよ。

積立てしている投資信託の積立を停止して、すでに持っている分を売却するだけです。

売却も普通の投資信託売買と同様ですからかなり簡単にできます。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

デメリットも知っておこう

つみたてNISAは上記のように途中で掛け金額を減らしたり、辞めたり、持っている投資信託を売却したりとかなり簡単にできます。

しかし、デメリットもあることを知っておきましょう。

非課税枠の利用

まず、最大のデメリットは非課税枠が利用できなくなるということです。

つみたてNISAは年間40万円まで20年間非課税で運用できる制度です。(最大)

つみたてNISAを途中で解約すればその非課税枠を利用することができなくなります。

また、掛け金を減らしたりしてその年の非課税枠を使わなかったとしてもその部分について今後復活することはありません

つまり、機会損失になるということですね。

ただし、あくまでも機会損失になるだけですから氣にしなければよいというレベルかも知れません。

損益通算できない

また、損益通算ができないこともデメリットと言えるでしょう。

損益通算と一定期間内の利益と損失を相殺することです。

つみたてNISAは非課税制度ですからその対象外となっているんですよ。

例え株で利益が利益を出した、つみたてNISAで損失が出ていたというケースでもそれらを合算して計算することはできません。


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