立憲民主党の江田憲司氏がNISAにも金融所得課税30%をかけることを示唆で大炎上

立憲民主党の江田憲司氏がBSフジの「プライムニュース」でNISAにも金融所得課税30%をかけることを示唆したことでNISAがトレンド入りするなどネット上が大騒ぎとなっています。

話の流れからして江田憲司氏がNISAをよく認識していなかった可能性もありますが、これが実現してしまうと投資家にとってかなり大きな痛手となりそうです。

今回は立憲民主党の江田憲司氏がNISAにも金融所得課税30%をかけることを示唆について実現可能性を含んでみていきましょう。

立憲民主党の江田憲司氏がNISAへの発言

まずは立憲民主党の江田憲司氏がNISAへの発言からみていきましょう。

NISAを含んで金融所得課税を30%にする

立憲民主党の政権公約として「1億総中流社会」を掲げています。

BSフジの「プライムニュース」でそのあたりを発言する際に以下の話をされています。

話の流れも含んでまとめると以下の通り。

江田氏「1億円を超えると見事に下がる。株の取引高が見事に高くなってそこにたった20%しかかかってないでしょ?。これを我々はせめて国際水準並みの30%にする」

キャスター「それはNISAとか少額で低所得者が積み立てている株式運用に対しても30%にするのか

江田氏「グラフを見ていただければ明らかなように1億円を超えると急速に株の取引量が増えている」

キャスター「もちろんそうです。ただ、低中所得者が積み立てて積み立てて運用をおこなっているその部分に対しても同じように30%かけるんですか?

江田氏「同じようにかけますかけます

江田氏「そういう。こちら側のことをとらえて、おかしいというのはおかしいと思いますよ」

出典:BSフジ プライムニュースより

つまり、そのまま受け取ればNISAとか関係なく金融所得課税を30%にするというのです。

これは岸田総理も金融所得課税の根拠としている「一億円の壁」が理由とのこと。

一億円の壁について詳しくは下記記事で解説していますが、1億円くらいから所得税等の割合が減っているんですよ。

これは1億円超くらいになってくると給与所得や事業所得ではなく、税率が一定の金融所得の部分の割合が大きくなって来るからと言われています。

それをどうにかしたいということなのです。

解釈によっては

ただし、NISAの件については実際の討論の内容を見た感じとしてはちょっと話が噛み合ってない感もありますので、江田憲司氏がNISAをよく認識していなかったという気もしますけどね・・・
また、キャスターの方がはじめにNISAに振ってから間がありますので、江田氏の「かけます」というのは「低所得者が積み立てている運用にも同じように30%」だけに掛かっている可能性もあります。
このあたりの真相はわかりませんが・・・。
ネットではその際の動画も出回っていますのでニュアンス等を知りたい方はそちらでご確認ください。

NISAとは

NISAをご存知でない方向けに制度も解説しておきましょう。

簡単に言えば少額の投資なら所得税や住民税が非課税で運用できる制度です。

NISA(一般NISA)、つみたてNISA、ジュニアNISAと種類があり、利用できる金額、非課税で運用できる年数、投資できる商品などが異なります。

具体的には以下の条件で非課税で運用ができます。(ジュニアNISAは廃止が決まっています)

  • 一般NISA:年120万円まで5年、株や投資信託に投資が可能
  • つみたてNISA:年40万円まで20年、金融庁が選別した投資信託等に投資が可能

金額が少額ですから今回やり玉に挙げている富裕層向けというよりも一般の方への投資の敷居を低くしてくれる制度なんですよ。

利用者も多く2021年6月末時点の口座数は以下のとおりとなっています。

口座数
NISA(一般・つみたて)合計1,654万8,428口座
一般NISA1,237万2,998口座
つみたてNISA416万5,430口座
ジュニアNISA56万9,639口座

出所:金融庁「NISA・ジュニア NISA 口座の利用状況調査」より

NISA口座はひとり1口座しか持てませんので1,654万8,428口座あるということは1,654万人に影響がある話というわけです。

詳しくはこちらをご覧ください。




NISAが課税になるとどのような影響があるのか?

それではNISAが江田氏が言うように課税になるとどうなってしまうのでしょう。

結論から言えば

NISAはやると損な制度
となってしまいます。

損益通算、損失の繰越ができないのに利益だけ課税

なぜなら通常の特定口座で株や投資信託を利用した方が得になるからです。

もし課税となるなら実質NISAという制度がなくなると思いますが、もし現在のルールそのままで利益だけ課税しますよとなればかなり不利なルールとなるんですよ。

なぜならNISAやつみたてNISAは損益通算できないというデメリットがあるからです。

NISAでは損失は税金計算上はないものとして取り扱われます

現状、NISA口座内での取引は利益が出ても税金は発生しません。

しかし、逆に損失がでても他の口座で出た利益などと相殺(損益通算)できないんですよ。

また、損失の繰越も当然できません。

つまり、NISA内で出た損失は税金の計算上なかったものとされてしまうのです。

利益だけ課税され、損失が他と相殺したり、繰り越せないなんて話になればNISA口座を利用する方が損となってしますのです。

もし課税とするなら制度自体が意味がないですのでなくなるのでしょうけどね。



実現可能性はほぼない

個人的な見解として以下の理由からNISAやつみたてNISAの制度が拡充はあると思いますが、課税になったりなくなることは無いと考えます。

立憲民主党は政権与党でない

まず、立憲民主党は政権与党ではありません。

ですからルール改正にそこまで権力があるわけでも当然ないのです。

今回の衆議院選挙で立憲民主党が圧勝すればわかりませんが・・・

金融庁の方針と逆行

金融庁では「貯蓄から投資へ」というスローガンの元に投資を喚起する政策をとっています。

老後資金の心配もありますしね。

それに逆行してしまいます。

また、NISAやつみたてNISAも少額投資ですから富裕層ではなく一般の方へ投資の裾野を広げるための制度なんですよ。

そもそも、今回の話の根拠である1億円の壁もNISAに課税したところで壁の解消にほとんど影響があるわけでもありませんから意味が不明なんですよ。

株式市場が冷え込むきっかけに

また、当然、株式市場が冷え込むきっかけにもなりかねないでしょうしね。

そのためむしろ、金融所得課税30%にするなら拡充することが検討されると考えます。

NISAが導入されたのは金融所得課税の軽減税率を終了して10%から20%に戻すタイミングだったんですよ。

市場への影響を考えるならそれが自然ですよね。

政府への信頼

また、政府への信頼の面でも問題です。

5年もしくは20年非課税ですよと謳って提供している仕組みを途中でちゃぶ台返しするということは政府への信頼問題にも繋がるでしょう。

もしこの話が実現するとしてもまず制度を止めて新規加入できなくする

既存の加入者の掛け金分はそのまま期間内非課税というのが現実的ですね。



まとめ

今回は「立憲民主党の江田憲司氏がNISAにも金融所得課税30%をかけることを示唆で大騒ぎ」と題してNISAにも金融所得課税30%をかけるという意見がでているという話でした。

おそらく実現はしませんが、このような話がでるのがちょっと怖いですね・・・

また、税率を国際水準30%にするなら、それと合わせてむしろ一般の方向けのNISAは拡充するべきなんですよ。

イギリスのISAとか本当に羨ましい限り。

追記:立憲民主党は否定

立憲民主党の代表の枝野氏がツイッターで以下のように発言されていました。

一部幹部の発言が誤解を招いていますが、立憲民主党は、将来不安解消の観点から、NISAやつみたてNISAについて、制度拡充を訴えています。課税強化は考えておりません。

出典:枝野幸男氏 ツイッター

幹部がテレビで発言されている以上、誤解というには無理がありますが炎上状態ですから幕引きをはかりたいのでしょう。

江田氏個人の見解なのかもしれませんが、幹部のそれはとても意味のあるものです。

また、その現場にいた三浦瑠麗氏は誤解という話を全面否定しています。

その空気感が一番分かる方でしょうからその否定は大きいですね。

枝野さんがコメント出してるけど「誤解」じゃないよ。何度も念押ししたもの。所得税払ったあとのお金を、コツコツ投資した利益に二重課税するんだから増税すべきじゃないって。民主党時代の貯蓄から投資へは間違っていたのかって。そしたら「私は民主党じゃないんだから知りませんよ」って言われた。

出典:三浦瑠麗氏 ツイッター

つみたてNISA・NISAに加入するなら2社が有力

つみたてNISA・NISAは個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)ほど証券会社の差はありません。

選ぶ際のポイントは取扱商品と注文の仕方です。その点を加味すると下記のSBI証券、楽天証券が有力となります。

SBI証券

SBI証券は商品ラインナップや注文の仕方などは一番優れていますので楽天カードを使っていない、使わない方には筆頭候補となるでしょう

SBI証券はなにより注文の自由度がかなり高いのがいいですね。

2021年6月30日から三井住友カードで投資信託が購入できるようになり、楽天証券と比較して負けている点がなくなりましたね。

そのあたりも加味して考えると現在最強と言ってもよいのがSBI証券でしょう。

なお、クレジットカードでの投資信託購入時の付与ポイントは楽天証券が1%なのに対して、SBI証券は通常の三井住友カード(NL)が0.5%、 三井住友カード ゴールド(NL)が1%、プラチナカードが2%です。

プラチナカードは年会費は55,000円(税込)ですからなかなかハードルが高いです。

しかし、ゴールドカードなら5,500円(税込)がかかりますが、年間100万円(税込)のご利用で翌年以降の年会費永年無料となっていますので無料条件クリアできる人ならおすすめできるカードです。

わたしも三井住友ゴールドカード(NL)にしましたね。

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SBI証券
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SBI証券は商品ラインナップや注文の仕方などが優れています。
また、三井住友カードとの連携で投資信託購入でのポイントが貯まるのも嬉しい。
ネット証券開設するなら持っておきたい口座の筆頭でしょう。

楽天証券

楽天証券最大のメリットは楽天カードでつみたてNISAの投資信託等を購入できることです。

楽天カードを利用することでポイントが付きますので他の証券会社には真似がしにくいかなりのストロングポイントとなっています。

楽天カードを利用しているなら楽天証券がおすすめですね。

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楽天証券はなによりも楽天カードや楽天キャッシュで投資信託を購入すると楽天ポイントが付くのが大きなメリットです。さらにSPU(楽天スーパーポイントアップ)の対象になり、さらに楽天市場での買い物でポイントがつきやすくなります。

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