つみたてNISAの利用者が6月末で417万人。NISAファミリーの統計資料を読み解いてみた

2021年6月時点のNISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの利用状況調査が金融庁より発表されました。

特に注目すべき点はつみたてNISAの加入者がかなりうなぎのぼりに増えていることでしょう。

また、NISAも2024年からは新制度になったり、ジュニアNISAが終了する予定ですからそのあたりも含めて今回は金融庁が発表したNISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査を読み解いていきます。

なお、つみたてNISAってなに?どうやって始めたらいいの?って方はこちらの記事も合わせて御覧ください。

つみたてNISAとはなにか「おすすめの金融機関」「おすすめのアセットアロケーション」「おすすめ商品」「イデコとの違い」「NISAとの違い」などつみたてNISAについて網羅的にご紹介していますよ。
なお、2021年3月時点までの加入者資料ははこちらをご覧ください。

NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAの口座数

まずはNISAファミリー(つみたてNISA、NISA、ジュニアNISA)の2021年6月末時点の口座数から見ていきましょう。

※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。

口座数
NISA(一般・つみたて)合計1,654万8,428口座
一般NISA1,237万2,998口座
つみたてNISA416万5,430口座
ジュニアNISA56万9,639口座

出所:金融庁「NISA・ジュニア NISA 口座の利用状況調査」より

NISA口座数推移

NISAは1,237万2,998口座と歴史が長いこともあり一番多くなっています。

ちなみに2020年12時点では1,221万1,468口座でしたから6ヶ月で16万口座くらいしか増えてはいません。

ちなみにNISA口座はつみたてNISA口座と合わせて一人1口座しか作れません。

ですから日本人の10人に1人はNISA関連の口座を持っている計算となります。

NISAは金融機関が一時期ノルマのために口座開設を稼ぎまくってほとんど活用されていない口座も多くあるようですから実際のアクティブ口座があるのかが怪しいところですけどね・・・

私も知り合いの銀行員に何度勧誘を受けたことか。。。

利用者は高齢者が多い

ちなみに一般NISAの加入者の年齢層の割合は60歳代が20.9%、70歳代が21.4%、80歳以上が11.0%と比較的高齢の方が多くなっています。

つみたてNISAの20年非課税を活かしにくいというのもあるのでしょうね。

あとは銀行のノルマでお願いされて口座だけ作った高齢者が多いのかもしれません。

つみたてNISA口座数推移

つみたてNISAは416万5,430口座となっています。

順調に増加中ですね。

音楽でもゲームでも400万といえばかなりの大ヒットタイトルですからその水準まで広がってきたってことです。

つみたてNISAは2020年3月時点で302万8,259口座でした。

ですから6ヶ月で約114万口座増えた計算となります。

結構な勢いで増えていっていますね。

こちらも昨今の株高の影響から始める人が増えているということがわかります。

つみたてNISAってなに?って方はこちらの記事を御覧ください。

つみたてNISAは若年層が多い

つみたてNISAの加入者の年齢層は若者が多くなっています。

20歳代19.4%、30歳代28.2%、40歳代24.8%となっています。

若いうちから長期分散積立投資を始めるほうが有利ですから良い傾向だといえます。

金融庁の狙いどうりとなっているかもしれません。

ジュニアNISA口座数推移

ジュニアNISAは56万9,639口座でした

2020年12月時点では45万4,614口座でしたから6ヶ月で11万口座近く増えました。

ジュニアNISAはすでに廃止が決まっていますが、廃止が決まったことにより以前より有利に使えることから利用が増えているのでしょう。

ただし、下記記事にも書きましたが、実際、ジュニアNISAで購買されている商品を見ても子供の将来のため・・・っていう感じは全くしませんがね・・・

最近も明らかな投機の利用が多くなっています。




NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAの買付額

次にNISAファミリー(つみたてNISA、NISA、ジュニアNISA)の2021年6月末時点の買付額を見ていきましょう。

買付額
NISA(一般・つみたて)合計25兆3,465億6,758万円
一般NISA24兆1,409億5,849万円
つみたてNISA1兆2,056億909万円
ジュニアNISA3,723億762万円

出所:金融庁「NISA・ジュニア NISA 口座の利用状況調査」より

買付金額でみると口座数や1年で掛けられる上限が大きいこともあり圧倒的に一般NISAの割合が多くなっていますね。

つみたてNISAは口座数は増えていますので買付額の金額も急激に増えてはいますが・・・

NISAでの買付額

NISAは25兆3,465億6,758万円と当然ながら一番多くなっています。

1口座あたりに換算すると約204万円となります。

NISAは2014年からスタートしていますので、6年、7年ちかく経っている制度で現状年間120万円が上限ですから使っている方は使っているけど口座を開設だけした人が多いのでしょうね。

ちなみに2020年12月時点では22兆215億2,961万円でした。

6ヶ月で3兆円近く増えていますね。

無視できない金額になっています。

実は投資信託が最も買われている

NISAといえばつみたてNISAと違って株が買えますので株を買っている方が多いかと思えば実は投資信託の方が利用が多いのです。

  • 上場株式:10兆1,916億1,062万円
  • 投資信託:13兆2,329億4,529万円
  • ETF:4,988億3,615万円
  • REIT:2,175億6,844万円

最近はETFの伸びが大きいのも注目です。

2021年3月時点では1.9%の比率でしたが、6月末だと2.1%と比率が伸びてますね。

米国の優良ETF人気が高まっている影響でしょうかね?

つみたてNISAでの買付額

つみたてNISAは1兆2,056億909万円ととうとう1兆円を突破しました。

1口座あたりに換算すると約28万円となります。

こちらは2018年にスタートした制度で上限が年間40万円ですからその5分の1程度は使われていることになりますね。

上限までの方が多くて少しの方も多いという感じかもしれません。

ちなみに2020年12月時点では6,878億1,691万円でした。

6ヶ月で倍くらいになっています

伸びがすごいです。

すでに伸びだけ見れば一般NISAを上回っていますね。

インデックス投信が80%

つみたてNISAは金融庁が選別した投資信託やETFしか買えません。

多くはインデックス投資信託ですから、買付も約8割はインデックス投資信託です。

アクティブ投資信託は12.6%の比率となっています。

  • インデックス投資信託:81.2%
  • アクティブ投資信託:12.6%
  • ETF:0.02%

合計はあいませんが、一部の調査対象金融機関で商品別の計数を取得できなかったためとのこと

ジュニアNISAでの買付額

ジュニアNISAは3,723億762万円となっています。

1口座あたりに換算すると約65万となります。

こちらは2016年からスタートした制度で上限は年間80万円となっています。

ちなみに2020年12月時点では2,550億2,450万円でした。

6ヶ月で1,173億円近く増えています

株高もあり、NISA枠で物足りない方が子供のジュニアNISA枠を使って買っているのでしょうね・・・

こちらも投資信託が最も買われている

ジュニアNISAも投資信託の利用が多くなっていますね。

  • 上場株式:1,305億762万円
  • 投資信託:2,218億8,450万円
  • ETF:168億6,705万円
  • REIT:29億9,848万円

こちらもETFの伸びが大きくなっています。




まとめ

今回は「つみたてNISAの利用者が6月末で417万人。ひょっとしてまだはじめてないの?」と題して最新のNISAファミリーの利用状況を見てきました。

非常にお得な非課税制度のつみたてNISAやNISAですが、活用している方は大いに利用。

そうでない方は口座さえ開いていないという現状です。

特につみたてNISAはiDeCoと合わせて初めての投資には大変おすすめですからぜひ活用してみてくださいね。

今後、金融所得課税の増税なんて話もでていますので、より非課税制度であるNISAファミリーの価値が高くなりそうです。

金融所得課税の増税するなら代わりにNISAやつみたてNISAの枠を大きくしてくれないかな・・・

切実な願いです。

つみたてNISA・NISAに加入するなら2社が有力

つみたてNISA・NISAは個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)ほど証券会社の差はありません。

選ぶ際のポイントは取扱商品と注文の仕方です。その点を加味すると下記のSBI証券、楽天証券が有力となります。

SBI証券

SBI証券は商品ラインナップや注文の仕方などは一番優れていますので楽天カードを使っていない、使わない方には筆頭候補となるでしょう

SBI証券はなにより注文の自由度がかなり高いのがいいですね。

2021年6月30日から三井住友カードで投資信託が購入できるようになり、楽天証券と比較して負けている点がなくなりましたね。

そのあたりも加味して考えると現在最強と言ってもよいのがSBI証券でしょう。

なお、クレジットカードでの投資信託購入時の付与ポイントは楽天証券が1.0%なのに対して、SBI証券は通常の三井住友カード(NL)が0.5%、三井住友カード ゴールド(NL)が1.0%、プラチナカードが2.0%です。

プラチナカードは年会費は55,000円(税込)ですからなかなかハードルが高いです。

しかし、ゴールドカードなら5,500円(税込)掛かりますが、年間100万円(税込)のご利用で翌年以降の年会費永年無料となっていますので無料条件クリアできる人ならおすすめできるカードです。※対象取引や算定期間等の実際の適用条件などの詳細は、三井住友カードのホームページを必ずご確認ください。

わたしも三井住友カード ゴールド(NL)にしましたね。

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SBI証券
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SBI証券は商品ラインナップや注文の仕方などが優れています。
また、三井住友カードとの連携で投資信託購入でのポイントが貯まるのも嬉しい。
ネット証券開設するなら持っておきたい口座の筆頭でしょう。

楽天証券

楽天証券最大のメリットは楽天カードでつみたてNISAの投資信託等を購入できることです。

楽天カードを利用することでポイントが付きますので他の証券会社には真似がしにくいかなりのストロングポイントとなっています。

楽天カードを利用しているなら楽天証券がおすすめですね。

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楽天証券

楽天証券はなによりも楽天カードや楽天キャッシュで投資信託を購入すると楽天ポイントが付くのが大きなメリットです。さらにSPU(楽天スーパーポイントアップ)の対象になり、さらに楽天市場での買い物でポイントがつきやすくなります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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