マイナンバーカードを健康保険証として使うな!!窓口での負担金額が増えるぞ。

びっくりするようなルール変更が公表されました。

マイナンバーカードを健康保険証として利用すると窓口での負担金額を増やすというのです。

考えたやつ大丈夫???としか言いようがないおかしなこのルール変更について詳しく見ていきましょう。

マイナンバーカードを健康保険証として使う

まずは今回の話の前提となるマイナンバーカードを健康保険証として使う件について解説しておきます。

なかなか普及が進まないマイナンバーカード

私はe-Tax(電子申告)用にかなり早い段階から作っています。

ただし、実際にマイナンバーカードを使っているのはほぼe-Tax専用なんですよ。

おそらく同じような方が多いでしょう。

そこで政府もマイナンバーカードを使う場面を増やして普及を進めようと、2021年10月20日からはマイナンバーカード健康保険証としての利用がスタートしています。(当初は2021年3月予定)

マイナンバーカードを健康保険証として使うメリットは?

ただ、健康保険証をマイナンバーカードに置き換わるだけだとあまりメリットを感じない方も多いでしょう。

実は結構大きなメリットが有るのです。

  • 確定申告時の医療費控除が簡単にできるようになる
  • 就職・転職・引越をしても健康保険証としてずっと使える
  • 転職後、保険証の発行までに掛かる期間でも保険者側の発行手続きが済んだ段階で利用可能
  • マイナポータルで特定健診情報や薬剤情報・医療費が閲覧可能に
  • 資格取得手続き完了から健康保険証入手までのタイムラグがなくなる
  • 手続きしなくても高額療養費の限度額までの支払いに
  • 令和3年の確定申告から医療費控除がマイナポータルから自動入力可能
  • 一部書類の持参が不要に

転職などで保険証が変わる時の手間もなくなることや書類の持参が不要になるのもうれしいところ。

なお、具体的に持参が不要になる書類は以下の通り

保険者証類(健康保険被保険者証/国民健康保険被保険者証/高齢受給者証等)
被保険者資格証明書
限度額適用認定証/限度額適用
標準負担額減額認定証
特定疾病療養受療証

特に入院をするときなどに利用したい限度額適用認定証の持参が不要になるのはありがたいことですね。

限度額適用認定書について詳しくはこちらの記事を御覧ください。

マイナンバーカードを健康保険証として利用するメリットはそれなりにあるのです。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

マイナポイント第二弾

さらにマイナンバーカードの普及を目指してマイナポイント第二弾が始まります。

簡単に言えばマイナンバーカードの利用状況に応じて最大2万円がもらえるというものです。

特典あげるからマイナンバーカードを活用してよってことですね。

具体的には以下です。

①マイナンバーカードの新規取得者に最大5,000円分
②健康保険証として利用登録した場合に7,500円分
③公金受け取り用の預貯金口座を登録した場合に7.500円分
健康保険を紐付けるだけで7,500円分のポイントが貰えるという大盤振る舞い。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。

使える医療機関がかなり限られている

私もせっかくマイナンバーカードをもっているので健康保険証として登録をしていますが、今の所一度も活用したことがありません。

それは医療機関が対応していないためです。

マイナンバーカードと健康保険証の紐付けがスタートしてから2箇所医療機関(歯医者と病院)を利用しましたが2箇所とも未対応でしたから使えなかったんですよ。

医療機関側の対応が追いついていないとのこと。

2021年11月時点のデータだと対応している医療機関は7%くらいとか・・・

ちなみに機械を導入する費用については3台までは無償提供する補助金はあるのですが・・・

それでもなぜか普及していないという・・・

マイナンバーカード医療機関・薬局補助金

出典:厚生労働省 オンライン資格確認の導入について(医療機関・薬局、システムベンダ向け)より

そんな状況もあってかトンデモないルール変更が公表されたのです。



マイナンバーカードを健康保険証すると医療費が高くなる

なんとマイナンバーカードを健康保険証として使うと窓口での負担金額が増えるというのです。

 マイナンバーカードと健康保険証の機能を併せ持つ「マイナ保険証」を4月から病院などで使った場合、患者が窓口で支払う医療費が増える。3割負担の人は初診時に21円、再診時に12円上乗せされる。マイナ保険証は政府が昨秋に本格導入したものの普及が遅れており、取り組みを促すために対応病院の診療報酬を引き上げるからだ。

出典:共同通信 マイナ保険証で初診21円増 より

費用負担が掛かるのはあるでしょうが、なぜかそれをマイナンバーカード利用者に負担をさせるという・・・・

なお、通常の健康保険証の方も初診は9円値上がりするそうなんですけどね・・・・

それではマイナンバーカードを利用する方の方が値上がり幅が大きいという。

本当にマイナンバーカードを普及させないたいなら、普通なら逆に従来の健康保険証の方の負担を増やしてマイナンバーカードを優遇するくらいをすべきなのでしょう。

こんな制度設計するってことは厚生労働省はマイナンバーカードを普及させたくないんでしょうかね?(マイナンバーカードの管轄は総務省)

対策はあるのか?

これ実は対策があります。

マイナンバーカードを健康保険証と紐付けても従来の健康保険証はそのまま使えます。

ですからマイナポイントだけもらっておいて、病院を受診するときは従来の健康保険証を使えばよいのです。

なんだそれ・・・って感じですけどね。

こんな制度変更をした厚生労働省がなにを考えているのかわからないレベルですから仕方ありません。



まとめ

今回は「マイナンバーカードを健康保険証として使うと窓口での負担金額が増える件・・・」と題してマイナンバーカードの健康保険証との紐付けして使うと逆に医療費が増えてしまうという話でした。

マイナンバーカードを普及させたいなら利用者側にインセンティブをつけるのが普通なのですが、逆に損になるとか考えた人でてこいや!!ってレベルです。

このような声が大きくなれば制度も変わる可能性がありますが・・・

当面、病院を受診するときは従来の健康保険証を使いましょう笑

追記:2022年10月からはマイナンバーカードを利用したほうが安くなるようです。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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