10月からマイナンバーカードを健康保険証として使ったほうが負担が減る。まだ作ってない方はマイナポイントがもらえるうちに

マイナンバーカードが健康保険証として利用できるようになりしばらく経ちました。

しかし、なぜかマイナンバーカードを健康保険証として利用すると料金が高くなるという謎ルールで医療機関への普及も、実際の利用も進んでいないようです。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

しかし、本件については批判が多くあったことから10月から引き下げになるとのこと。

今回はこの件について詳しく見ていきましょう。

マイナンバーカードを健康保険証として使う

まずは今回の話の前提となるマイナンバーカードを健康保険証として使う件について解説しておきます。

なかなか普及が進まないマイナンバーカード

私はe-Tax(電子申告)用にかなり早い段階から作っています。

ただし、実際にマイナンバーカードを使っているのはほぼe-Tax専用なんですよ。

おそらく同じような方が多いでしょう。

そこで政府もマイナンバーカードを使う場面を増やして普及を進めようと、2021年10月20日からはマイナンバーカード健康保険証としての利用がスタートしています。(当初は2021年3月予定)

マイナンバーカードを健康保険証として使うメリットは?

ただ、健康保険証をマイナンバーカードに置き換わるだけだとあまりメリットを感じない方も多いでしょう。

実は結構大きなメリットが有るのです。

  • 確定申告時の医療費控除が簡単にできるようになる
  • 就職・転職・引越をしても健康保険証としてずっと使える
  • 転職後、保険証の発行までに掛かる期間でも保険者側の発行手続きが済んだ段階で利用可能
  • マイナポータルで特定健診情報や薬剤情報・医療費が閲覧可能に
  • 資格取得手続き完了から健康保険証入手までのタイムラグがなくなる
  • 手続きしなくても高額療養費の限度額までの支払いに
  • 令和3年の確定申告から医療費控除がマイナポータルから自動入力可能
  • 一部書類の持参が不要に

転職などで保険証が変わる時の手間もなくなることや書類の持参が不要になるのもうれしいところ。

なお、具体的に持参が不要になる書類は以下の通り

保険者証類(健康保険被保険者証/国民健康保険被保険者証/高齢受給者証等)
被保険者資格証明書
限度額適用認定証/限度額適用
標準負担額減額認定証
特定疾病療養受療証

特に入院をするときなどに利用したい限度額適用認定証の持参が不要になるのはありがたいことですね。

限度額適用認定書について詳しくはこちらの記事を御覧ください。

マイナンバーカードを健康保険証として利用するメリットはそれなりにあるのです。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

マイナポイント第二弾

さらにマイナンバーカードの普及を目指してマイナポイント第二弾が実施されています。

簡単に言えばマイナンバーカードの利用状況に応じて最大2万円がもらえるというものです。

特典あげるからマイナンバーカードを活用してよってことですね。

具体的には以下です。

①マイナンバーカードの新規取得者に最大5,000円分
②健康保険証として利用登録した場合に7,500円分
③公金受け取り用の預貯金口座を登録した場合に7.500円分
健康保険を紐付けるだけで7,500円分のポイントが貰えるという大盤振る舞い。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。

使える医療機関がかなり限られている

私もせっかくマイナンバーカードをもっているので健康保険証として登録をしていますが、今の所一度も活用したことがありません。

それは医療機関が対応していないためです。

マイナンバーカードと健康保険証の紐付けがスタートしてから2箇所医療機関(歯医者と病院)を利用しましたが2箇所とも未対応でしたから使えなかったんですよ。

医療機関側の対応が追いついていないとのこと。

2021年11月時点のデータだと対応している医療機関は7%くらいとか・・・

ちなみに機械を導入する費用については3台までは無償提供する補助金はあるのですが・・・

それでもなぜか普及していないという・・・

マイナンバーカード医療機関・薬局補助金

出典:厚生労働省 オンライン資格確認の導入について(医療機関・薬局、システムベンダ向け)より

そんな状況もあってかトンデモないルール変更が公表されたのです。

マイナンバーカードを健康保険証すると医療費が高くなっていた

なんとマイナンバーカードを健康保険証として使うと窓口での負担金額が増えていたのです。

 マイナンバーカードと健康保険証の機能を併せ持つ「マイナ保険証」を4月から病院などで使った場合、患者が窓口で支払う医療費が増える。3割負担の人は初診時に21円、再診時に12円上乗せされる。マイナ保険証は政府が昨秋に本格導入したものの普及が遅れており、取り組みを促すために対応病院の診療報酬を引き上げるからだ。

出典:共同通信 マイナ保険証で初診21円増 より

費用負担が掛かるのはあるでしょうが、なぜかそれをマイナンバーカード利用者に負担をさせるという・・・・

なお、通常の健康保険証の方も初診は9円値上がりするそうなんですけどね・・・・

それではマイナンバーカードを利用する方の方が値上がり幅が大きいという。

本当にマイナンバーカードを普及させないたいなら、普通なら逆に従来の健康保険証の方の負担を増やしてマイナンバーカードを優遇するくらいをすべきなのでしょう。

こんな制度設計するってことは厚生労働省はマイナンバーカードを普及させたくないんでしょうかね?(マイナンバーカードの管轄は総務省)




10月からはマイナンバーカードを健康保険証として使ったほうが安くなる

そんな現状に批判が相次いでいたようです。

そこで10月から窓口での追加負担下げることになります。

厚生労働省は10日、マイナンバーカードを健康保険証として使う「マイナ保険証」について、受診時にかかる窓口での追加負担を10月から下げる案をまとめた。一般の3割負担のケースで初診時に21円の支払いを6円に下げる。従来型の保険証は9円から12円に上げる。マイナ保険証の負担を下げて普及を目指すが、追加負担への批判から修正を迫られた面もある。中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)に案を提示し、了承された。

出典:日本経済新聞 マイナ保険証、窓口での追加負担引き下げ 反発受け修正

具体的には以下の通り。

マイナ保険証の方が負担は少なく

マイナンバーカード健康保険証10月から

出典:日本経済新聞 マイナ保険証、窓口での追加負担引き下げ 反発受け修正

今年4月から患者がマイナンバーカードを健康保険証を使って受診した場合、医療サービスの対価にあたる診療報酬を加算する仕組みが導入されていました。

初診で70円、再診で40円を上乗せしており、医療費の3割を負担する患者の場合で自己負担はそれぞれ21円、12円増えていたのです。

しかし、今回の改正で、初診時の負担が20円と引き下げられ、自己負担は6円となります。(3割負担の方)

再診の40円はなくなりました。

逆に従来の保険証だと現状の30円から40円に引き上げられ自己負担は9円から12円となります。

調剤も自己負担がマイナ保険証が3円(現状9円)なのに対して従来の保険証は9円(現状3円)となります。

金額は小さいですが、マイナンバーカードでの健康保険証を普及させたいのに逆に損になるというおかしな状況は打破できました。

これで利用者や導入する医療機関が増えると良いのですが・・・



まとめ

今回は「10月からマイナンバーカードを健康保険証として使ったほうが負担が減る。まだ作ってない方は作っておこう」と題してマイナンバーカードを利用した健康保険の話をみてきました。

今まで歪だったルールがようやくまともになりましたね。

10月からはマイナンバーカードを利用した方がお得ですからまだ紐付けて無い方はマイナポイントがもらえるうちにやっておきましょう。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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