最近Twitterなどで大炎上している本があります。
ファイナンシャルプランナーの横山光昭氏監修の「年収200万円で豊かに暮らす」というムック本です。
これが炎上する理由は、年収200万とかそういう経験が無い方だとわかりにくいかもしれませんね。
私も20代前半のころ、会計事務所で年収200万円もあったかな?という丁稚奉公状態のひどい扱いを受けていました。
今の知識があれば、労働基準法違反の内容も多々あったので戦ったレベルです笑
ですので痛いほど炎上する理由が理解できたのです。
今回は「年収200万円で豊かに暮らす」が炎上した理由、実際に年収200万円の人がどれくらいいるのかについて考えて見たいと思います。
年収200万円で豊かに暮らすとは
まずは今回大炎上した「年収200万円で豊かに暮らす」をご紹介したいと思います。
謳い文句は以下のとおり
我慢して節約しているのにどうしてお金が貯まらないの――
耐えてばかりの節約生活を送っても、結局は長続きせず、お金も貯まりません。
本誌では、節約をしながら快適で自分らしい暮らしで支持を集めている漫画家やインスタグラマーの方々から、様々な節約のアイデアを聞いてきました。
衣・食・住にまつわるやりくりのテクニックから、節約ライフのモチベーションを保つ方法まで、すぐに役立つアドバイスが詰まっています。出典:アマゾン 年収200万円で豊かに暮らす
節約アイデアをいろんな方に聞く本
簡単に言えばいろいろな方が節約アイデアや家計のやりくりを紹介する本ってことですね。
具体的には以下の方々がそれぞれのアイデアを書いてらっしゃいます
- ファイナンシャルプランナー・横山光昭さん(監修者)
- 漫画家・おづまりこさん
- インスタグラマー・ののこさん
- 整理収納アドバイザー・coyukiさん
- ミニマムリッチコンサルタント・横田真由子さん など
出典:アマゾン 年収200万円で豊かに暮らす
年収200万円で豊かに暮らすが炎上した理由
それでは炎上した理由を考えてみましょう。
結論から言えば
ってことに尽きます。
また人選も間違えていますね。
実際はわかりませんが、この方たち書いてある内容を見ても年収200万円ではどうみてもないため、書いてある内容とタイトルに大きなギャップが生じてしまっているのです。
もしかしたら本当に年収200万円かもしれませんが、実家で暮らしていてお金をあまり入れていない、旦那さんの所得があるなど実際に使えるお金が年間200万円って感じなんですよ。
つまり、年収200万円ではなくて、使えるお金が200万円なのです。
実際に書いてある内容はよくある節約術で別に間違えていませんが、タイトルで釣りすぎたんですね。
それを期待した人からすればお前ら年収200万円じゃないだろ!!!ってなってしまったのです。
もしかしたら、インタビューを受けている方たちもタイトルが「年収200万円で豊かに暮らす」でびっくりしたかもしれませんね。
例えば「ヨガ代は必要経費」なんて言葉がでています。
実際に年収200万円を経験したことが有るものからすれば「ヨガなんて習える余裕あるわけないだろ!!」ってツッコまざるえません。
それこそ今ならYou Tubeでヨガみてお金掛けずにやるってなら分かりますが・・・
日本に年収200万円の人がどれくらいいるのか?
それでは日本に年収200万円の方ははどれくらいいるのでしょう?
給与所得者分だけのデータですが、国税庁が統計資料を出していましたのでそちらで確認してみましょう。
年収200万円以下の割合は約22.2%
出典:国税庁 令和2年度 民間給与実態統計調査 より
年収200万円以下の方は給与所得者のうち約22.2%です。
人数にすると約1,164万人です。
給与をもらっていない無職の方、自営業者等はこの統計に入っていないので実質はもっと多い計算となります。
ですからそれほど少ない割合でもないってことなんですよ。
ただここにはアルバイトやパートさんも含まれます。
世帯として年収200万円以下とは限りませんけどね
年収200万円の方の手取りは12万円〜14万円くらい
また、年収は税金や社会保険料が引かれる前の金額です。
手取りはもっと低くなります。
通勤費の金額や年齢、住んでいる地域、扶養状況にもよりますが、所得税、住民税、社会保険料なんかを勘案すると月の手取りは12万円〜14万円くらいでしょう。
※通勤費は社会保険の金額に影響します。
日本人はどんどん貧乏になっている
また、日本人はどんどん貧乏になっているというデータもあります。
こちらは全世帯の所得分布の状況です
出典:第2回会議資料:会議結果 令和4年 説明資料 我が国の所得・就業構造について(内閣府)より
1994年の所得の中央値は550万円(再分配前)、509万円(再分配後)でした。
それが2019年には中央値は372万円(再分配前)、374万円(再分配後)と再分配前で178万円もダウンしているのです。
中央値とはデータを小さい順に順番に並べたときに真ん中(中央)にくる値のことで、平均値よりも実情を表すと言われています。
つまり、このデータから言えるのは日本人の真ん中くらいの人の所得が25年で178万円も減っているということなのです。
実際に同じMacBook Airの新型を買うのにアメリカと日本では倍以上の労働時間が掛かるってデータもあります。
つまり、日本人は日本人が考えているよりどんどん貧乏になっていると言えるでしょう。
ビックマック指数を見ても同じような状況となっていますね。
まとめ
今回は「年収200万円で豊かに暮らす」が大炎上。年収200万円の人がどれくらいいるのか?日本人はどんどん貧乏に。。。と題して「年収200万円で豊かに暮らす」が炎上した理由、実際に年収200万円の人がどれくらいいるのかについてみてきました。
かなり厳しい環境にある今の日本。
二極化が進んでいるというよりも日本人全体が貧乏になっている感じがしています。
さらに所得は増えないのに円安、インフレと厳しい状況が今後もこの傾向が続きそうですね。
参議院選挙がもうすぐありますが、この辺りについても真剣に考える時期がきていると思うのですが・・・・
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