先日、注文住宅を契約したお話をしました。
その中で、値引きについて書いたところ、読者様から「値切るこつ」についてご質問をいただきましたので今回はそちらについて見ていきます。
今回の値引きの話の前提
今回の話の前提からお話しておきましょう。
値引きについては公開しない約束あり
まず、前述の記事にも書いていますが、値引きについて金額等をSNS等で公開しないという条件をハウスメーカーからつけられてしまいました。
ですから私がどこのハウスメーカーで購入したのか、どれだけの値引き額、値引率だったのかの公開は控えたいと思います。
最近はSNSやYou Tubeで見積もりや値引きを公開する方が多く、嘘か本当か、前提もわからないその値引きを元に値引き交渉する方が多くて営業さんが苦労しているそうなんですよ。
ですからこのような条件をつけられたのでしょう。
そのため、一条工務店のように基本的に公平に安くして値引きなしとしているハウスメーカーが少しずつ増えてきているようです。
その方が値引き交渉など面倒な駆け引きが不要ですし、購入側からしても全員一律価格で公平なのでその方が良い気もしますけどね。
私が買った某ハウスメーカーもいまそういう話が出ているそう。(正式に決まってはいないそうですが)
注文住宅は基本的に値引きはない
また、注文住宅は分譲住宅(建売)や中古住宅、マンションなど違って、注文を受けてから作るもので売れ残りという概念はあまりありません。
ですからあまり無理な値引きをしてまで売るということは少ないんですよ。
ただし、二重価格的に安く見せるためにはじめから高い金額を設定、値引きを多用している大手ハウスメーカーもあります。
そういうところでもこちらから交渉したり、他社と競わせないと値引きが一切ないなんてこともあります。
条件によっては○百万円違っちゃうんですけどね・・・
逆に分譲住宅(建売)や中古住宅、マンションの売れ残りは値引き交渉はしやすいですね。
私は今回、注文住宅を選びましたが、分譲住宅(建売)でかなり魅力的な提案もあって迷いました・・・
相手はプロであることを忘れずに
また、相手は交渉のプロであることを忘れないようにしましょう。
様々なテクニックをつかって安く見せてくるんですよ。
ですから実際に値引かれたかどうか怪しいこともあります。
他社と比較するなど基準を設けておくと良いでしょうね。
セールスマンが使うテクニックなどはこちらでまとめておりますので合わせて御覧ください。
いつ買うか、交渉するかが大事
まず、値引額や値引率だけを考えれば買うタイミングや交渉するタイミングが最も大事です。
本決算期、中間決算期前が狙い目
まず、大きな値引きを引き出せるタイミングは決算期です。
本決算や中間決算は値引きが引き出しやすいそう。
なお、ハウスメーカーによってタイミングは異なりますのでご注意ください。
売上高順に見ていくと
- ダイワハウス:3月(中間決算9月)
- 積水ハウス:1月(中間決算7月)
- 飯田ホールディングス:3月(中間決算9月)
- 住友林業:3月(中間決算9月)
- ヘーベルハウス:3月(中間決算9月)
- セキスイハイム:3月(中間決算9月)
- ミサワホーム:3月(中間決算9月)
- 一条工務店:3月(中間決算9月)
- Panasonicホームズ:3月(中間決算9月)
- 三井ホーム:3月(中間決算9月)
- タマホーム:5月(中間決算11月)
- トヨタホーム:3月(中間決算9月)
積水ハウスとタマホームだけはタイミングが違いますが、多くは3月決算(中間決算9月)となっています。
そのあたりに契約できるように話を持っていくと大きな値引きを引き出しやすいってことですね。
私も9月中間決算という名目で各社から大きな値引き提示をうけました。(10月になったらどのくらい値引き額が減るのか見たかったですが決めてしまいました)
ちなみにこれは家だけじゃなくてクルマなどでも同じですね。
売上の進捗
ただし、決算期なら確実に安くなるというわけではありません。
業績やノルマの進捗具合が大きく影響しているんですよ。
業績目標やノルマが達成していたりすればそこまで必死に値引きして売らなくても良いですからね。
つまりあまり売れていないとより値引きが引き出しやすいということになります。
私の予想はあたってものの。。。
私はこれを狙って今年家を買うことを決めていたんですよ。
住宅ローン控除が改悪されることが決まっていましたので、欲しい人は昨年買っているだろうと。
それにより住宅が売れなくなって買いやすくなるのでは?と予想していたんですよ。
下記の記事に書いていました。
実際に住宅ローン控除の改悪する前の駆け込みの影響で需要の先食いや、住宅価格が値上がりしてしまったこともあり、あまり売れていないという。
新築の着工件数は2022年度に入ってからかなりひどいんですよ。
- 2022年4月:76,294件 前年比+2.4%
- 2022年5月:67,193件 前年比-4.3%
- 2022年6月 :74,596件 前年比-2.2%
- 2022年7月:72,981件 前年比-5.4%
出典:国土交通省 建設着工統計調査より
予想はあたってかなり大きな値引きはゲットできましたが、価格の高騰もあり値上がり分を差し引きすると以前より高くなっていると思われます。
大手ハウスメーカーの戸建住宅前年比
- ダイワハウス:-27%
- 積水ハウス:-9%
- 住友林業:-29%
- ヘーベルハウス:-9%
- セキスイハイム:-16%
- ミサワホーム:-26%
- Panasonicホームズ:-32%
- 三井ホーム:-31%
- タマホーム:+16%
ローコスト住宅のタマホームは大幅プラスですが、それ以外のハウスメーカーは軒並みかなり大きなマイナスとなっています。
前年比ですから前年の売上などの要因もありますので一概には言えませんが、苦労している会社が多いことがわかります。
ですからこのあたりのハウスメーカーは大きな値引きを出してくれやすい環境にあるだろうことは予想ができますね。
競わせることが大事:競合
絶対そこで買うというハウスメーカーを決めている方も見えると思います。
しかし、値引きをゲットすることだけを考えるなら他社とも話をして競わせる事が大事です。
営業マンも当然会社の利益は確保したいですから、極力値引きはしたくありません。
自分たちで必ず買ってくれそうな人に無理な値引きはする必要はありませんからあまり引いてくれなくなるんですよ。
他と迷っていると示してあげることが大事ですね。
ただし、他社とも商談をするとなると結構時間もかかりますのでそのあたりも考えて数社にしておくのがよいかもしれませんね。
私の場合は4社から見積もりを出してもらってほかとも交渉していることは積極的に開示していましたね。
また、面倒なので他社にもその見積もりなども見せてました。
すると特になにも交渉しなくても他社を意識して勝手に値引いてくれるんですよ。
比較する際には設備、諸費用も
メーカーによっては総額でしか出してくれないところもあります。
しかし、ちゃんと比較したいなら設備内容や諸費用なども含めて細かく開示してもらうことが大事です。
少しでも安く見せるためキッチンやトイレなどの設備が最低ランクにされているというケースなんかもあるんですよ。(私も1社それがありました)
それだけでも数十万、下手したら百万円単位で金額が変わりますからしっかりどの程度の設備がついているのかは比較することと良いでしょう。
ハウスメーカーによっては詳細はあまり示したがらないところもあります。(要求すれば出してくれると思いますが)
そういうところは設備面を劣らせて安く見せてるだけの可能性もあります。
また、諸費用もメーカーによってかなり違いますので比較したいところ。
意識しているライバル社
会社によって対応意識をもっているライバル社があります。
そこを引き合いに出してあげるとそこに負けたくないと頑張るケースもありますね。
例えば積水ハウスとヘーベルハウスは客層がかぶることもあり、ライバル意識をもっているとのこと。
また、パナソニックホームズとトヨタホームは別会社ですが親会社が同じなんですよ。
しかも扱っている商品が鉄骨系で全館空調推しで似ています。
そのため、あそこには負けたくないとライバル意識を持っているようです。
そういうところを擽ってあげるのもよいかもしれませんね。
値引きを要求するのは一度だけ、一番最後がおすすめ
また、値引きを要求するのは一度だけ、契約直前の一番最後がおすすめ。
こまめに値引き要求していると、ハウスメーカーも値切ってくる人だからと値切れられても大丈夫なような価格設定をしているケースが多いです。
ですから値引き要求は一度だけ、契約直前がおすすめなのです。
私の場合は一度もこちらからは値切らず、他社を引き合いに出すことで勝手に値引きされてたものを前提に最後にこれを飲んでくれたから契約すると厳し目の値引き要求をした感じですね。
それを飲めば契約してくれるとなれば、かなり無理なお願いでも受けてくれるケースが多いんですよ。
間取りや設備はある程度決めておく
また、できるだけ具体的に間取りや設備等の仕様を決めてそこから値引き交渉するのも重要です。
まだあやふやな状況で値切りをしてもあとで設備が増えた分なんかは追加費用で取られてしまってあまり値切った意味がなくなってしまいます。
ですからある程度完成形の状況で交渉するようにしましょう。
値引き交渉のポイント
次に値引き交渉のポイントを見ていきましょう。
金額のパーセンテージで値引きが行われる場合
ハウスメーカーによっては値引きは結構大雑把に合計金額の○%や坪単価○円引きのような大雑把な値引きをするケースがあります。
その場合はあらかじめ高額設備等を積んでおいた方がお得です。
最終金額が確定する際にそれら設備を絞っても、その値引き額はそのままなので実質値引き率が高くなるってことになりますからね。
ただし、ハウスメーカーによっては設備が変わると値引きも変わるところがありますのでそのあたりはあらかじめ確認しておきたいところ。
設備のバージョンアップやサービスも
ハウスメーカーによっては価格での値引きが厳しい場合には設備のバージョンアップやオプション設備やサービスを付けてくれるなんてケースもあります。
価格での値引きにこだわらずそれらも勘案して検討しましょう。
中には太陽光発電、蓄電池、全館空調をタダで付けますって会社もありましたね。
それらだけでも500万円近いと思われます。
ハウスメーカー側からしても単純に500万円値引きするより、500万円分の設備の方が原価を考えれば損はだいぶ少なくなりますから飲みやすいですよ。
相手の要望も飲もう
こちらの要望だけの値引き要求だとなかなか通らないケースもあります。
ハウスメーカーの要望も受けると値引き要求が通りやすくなります。
私の場合は工事予定が埋まっていない期間があり、そこで工事にしてくれるならという要求と工事中の見学許可(購入検討者向け)がありましたのでそこは飲みました。
向こうからしても職人さんたちの稼働率をあげたいでしょうからね。
ただし、提携ローンでローンを組んでほしいという要求は断りました。
利率がかなり違ったんですよ。。。。
わざわざ自分たちが大きく損をする要求は飲まないということも必要ですね。
値引き額とのバランスで考えましょう。
まとめ
今回は「家を契約するときの値切り。値引き交渉のコツを知っておくだけで○百万円安くなる??」と題して値引き交渉のコツを見てきました。
家は一生のうちに一度買うか買わないかという大きな買い物です。
少しでもお得に良い買い物ができるように準備しておきますようね。
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