子育て世帯に子ども1人あたり5万円給付が検討。過去の事例から対象者、支給時期、手続き等を解説

また子育て世帯に子ども1人あたり5万円が検討しているという話題ができました。

今度は物価高対策を理由に低所得世帯に一律3万円、低所得の子育て世帯に子ども1人あたり5万円を給付するというのです。

自民党と公明党が追加の物価高対策をそれぞれ岸田首相に提言しました。岸田首相は、低所得世帯に一律3万円、低所得の子育て世帯に子ども1人あたり5万円を給付することを検討しています。

出典:日テレNEWS

今回はこの件について過去の事例から対象者、支給時期、手続きになるのかを予想してみたいと思います。

臨時特別給付金に追加給付の場合の対象者

まずは、住民税非課税世帯に対する臨時特別給付金は以下のようなルールでした。

世帯全員の令和3年度または令和4年度「住民税均等割が非課税」の世帯

住民税均等割の条件は家族構成や住んでいる自治体によっても異なりますが、大まかに整理するとこんな感じですね。

非課税になるための条件は3つあり、そのうち1つ以上に該当する必要があります。

生活保護を受けている

まずひとつ目は生活保護(生活保護法による生活扶助)を受けているケースです。

この場合に住民税は非課税となります。

こちらはそのままなので解説は不要でしょう。

未成年者、障がい者、寡婦、寡夫で前年の合計所得金額が125万円以下

次は未成年者、障がい者、寡婦、寡夫で前年の合計所得金額が125万円以下というケースです。

合計所得金額が125万円以下は給与所得者の場合は給料が2,043,999円、公的年金収入の場合には65歳未満で2,166,667円、65歳以上で2,450,000円までの方が該当します。

前年の合計所得金額が各地方自治体の定める額以下

最後は前年の合計所得金額が各自治体の定める額以下の方です。

なお、こちらの場合は金額が自治体により違いがありますのでご注意ください。(住民税は自治体の税金であるため)

東京23区と柏市の例でみてみましょう。

東京23区の場合

東京23区の場合には以下のルールとなります。

扶養対象配偶者及び扶養親族なし35万円以下
扶養あり35万円×(本人・扶養者・控除対象配偶者の合計人数)+21万円以下
扶養対象配偶者及び扶養親族なし35万円以下
扶養あり35万円×(本人・扶養者・控除対象配偶者の合計人数)+32万円以下
東京23区で住民税非課税世帯となるのは給料のみの収入がある場合の条件は以下のとおりです。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
合計所得金額給与収入金額
扶養なし35万円100万円
扶養1人91万円155万円
扶養2人126万円205万円

柏市の場合

柏市の場合には場合には以下のルールとなります。

扶養対象配偶者及び扶養親族なし31万5千円以下
扶養あり35万円×(本人・扶養者・控除対象配偶者の合計人数)+18万9千円以下
扶養対象配偶者及び扶養親族なし35万円以下
扶養あり35万円×(本人・扶養者・控除対象配偶者の合計人数)+32万円以下

と定められています。東京23区と比較すると均等割の非課税のルールが少し厳しくなっていますね

柏市で住民税非課税世帯となるのは給料のみの収入がある場合の条件は以下のとおりです。

※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。

合計所得金額給与収入金額
扶養なし31万5千円96万5千円
扶養1人81万9千円146万9千円
扶養2人113万4千円187万9千999円

東京23区と柏市でもかなり違いますね。

自治体毎でそれぞれですからご確認ください。

ちなみに一人暮らしをはじめたばかりの社会人や学生は前年の所得が少なく住民税非課税世帯に該当するケースが多いのですが、住民税非課税世帯に対する臨時特別給付金がもらえるかは地区ごとによって異なっていました。
詳しくはこちらを御覧ください。




子育て世帯生活支援特別給付金の場合の対象者

次は低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金の場合です。

(1)児童扶養手当受給者等(低所得のひとり親世帯)
(2)(1)以外の令和4年度分の住民税均等割が非課税の子育て世帯(その他低所得の子育て世帯)
※児童の範囲
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童(障害児の場合は20歳未満)
児童扶養手当受給者もしくは前述した住民税非課税世帯であることが条件ってことですね。

児童扶養手当受給者とは

児童扶養手当受給者はちょっと条件がややこしいです。

ですから対象となる方はそれほど多くないんですよ。

まず、以下のような支給対象条件があります。

  • 父母が離婚した児童
  • 父または母が死亡した児童
  • 父または母が政令で定める程度の障害(概ね重度以上の障害)の状態にある児童
  • 父または母の生死が明らかでない児童
  • 父または母から引き続き1年以上遺棄されている児童
  • 父または母が法令により引き続き1年以上拘禁されている児童
  • 婚姻によらないで生まれた児童
  • 父または母が申立によりDV法による保護命令を受けた児童
  • 前号に該当するかどうか明かでない児童(例:父母とも不明である児童)

また、所得制限もあります。

所得制限限度額表
  父または母または養育者    扶養義務者等の  
  全部支給一部支給    所得制限限度額
    0人    49万円未満  192万円未満    236万円未満
    1人    87万円未満  230万円未満    274万円未満
    2人  125万円未満  268万円未満    312万円未満
    3人  163万円未満  306万円未満    350万円未満
 以降1人につき    38万円加算    38万円加算    38万円加算

支給時期は市町村により異なる

支給時期についてはどちらの給付についても同じです。

市区町村により異なります。
※市区町村が確認書(または申請書)を受理した後、 記載漏れがないか等の確認に、一定期間が必要です。
事務手続きは市町村が行いますので、支給時期は市町村によって異なるんですよ。
以前あった一人あたり10万円を給付する「特別定額給付金」でも市町村間でかなり入金タイミング違いましたよね。
それと同じでしょう。
今回の支給も当然同じ仕組みとなるでしょう。

手続き方法

手続方法についてはどちらも基本的には

プッシュ型
となります。
プッシュ型とは条件を満たした方に手続きや申請などなしで給付する仕組みです。
ただし、急に条件を満たしたような「家計急変世帯」の場合にはそのプッシュ型は使えませんので手続きが必要となります。
詳しい手続き等は発表待ちですね。



まとめ

今回は「子育て世帯に子ども1人あたり5万円が検討。過去の事例から対象者、支給時期、手続き等を解説」と題して過去の事例から今回の給付について予想してみました。

おそらく住民税非課税世帯に対する臨時特別給付金や低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金と同じ仕組みになるのかと思われます。

個人的な意見としては住民税非課税世帯を対象とする給付は反対ですね。

低所得の子育て世帯の給付も実は対象となる方がそれほど多くなく、住民税非課税世帯はほとんどが年金世帯なので、実質高齢者へのバラマキとなっている実態があります。

また、株の配当で暮らしているような富豪やFIRE生活の人も対象となります。

なんだかな・・・ってかんじですね。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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