最近、マイナンバーカードの誤登録の話題が報道されています。
同姓同名を間違えて登録したとか、写真の取り違えがあったとかですね・・・
これは大きな問題ではありますが、これマイナンバーカードだけの問題ではないんですよ。
今までの健康保険証もよく間違えがあったのです。
私も誤登録されたことがありました笑
枝葉な話で大局を見失わないことが必要だと思いましたので今回はそんな話を見ておきましょう。
元々多かった健康保険証の誤り
実はまったく報道されていませんが、今までの健康保険証も誤りは多かったんですよ。
私は元々企業で経理や人事をしていました。
また、社会保険労務士でもあります。
そのため、健康保険の手続きを何度もしています。
そこでよくあったのが健康保険証の誤登録です。
こちらが提出した書類は合っているのに間違えた情報で健康保険証が作られるという・・・
これが意外とあったんですよ。
それがマイナンバーカードになるとこんなに騒がれているというちょっと違和感があります。
名前の間違えが多かった。
今までよくあったのが名前の間違えです。
おそらく手入力でやってるんでしょうね。
ちなみに書類提出は電子でもできますが、そのまま反映する仕組みなら起こらない単純なミスも見かけましたので、提出した電子データを印刷して入力しているのかもしれません笑
漢字の間違え、ふりがなの間違えなどが多く見かけます。
私自身も名前のふりがなを2度間違えられましたね。
健康保険証で1回、年金手帳で1回です。
そんな難しい漢字ではないのですが、読み方はいろいろなパターンがある漢字なんですよ。
書類にはちゃんとしたふりがなを書いていますからチェックすれば間違えないはずではあるんですけどね。
性別の間違え、生年月日の間違え
他にも性別の間違え、生年月日の間違えなんかも時々ありましたね。
女の子のような名前の男性なのに女性として登録されていたり・・・
先入観で登録しているのでしょうが、元の書類をちゃんと見ずやっているのでしょう。
チェック体制はどうなっているのか疑問に思うようなことも。
ちなみに健康保険組合によってはこのようなページが用意されていたいりします。
それだけよくある話なんですよ笑
マイナンバーカードの誤登録も本質は同じ
どうやら今回のマイナンバーカードのの誤登録も従来の健康保険証の間違えと本質は同じようです。
聞くところによると従来の健康保険証のデータを紙に印刷してマイナンバーカードに手入力している役所も多いとか。
手入力をしてれば人間ですからミスが起こっても仕方ありませんよね。(チェック体制が無いのは問題)
そもそも役所等でのデジタル化が進んでいないことが大きな問題だったのです。
原因は保険者が持つデータにマイナンバーを加える際の誤りとみられる。国民皆保険の日本では全員が何らかの公的医療保険に加入している。自治体が運営する市町村国保や公務員が入る共済組合の他に民間企業が母体の組合健保や協会けんぽなど計3000以上が存在
出典:日本経済新聞 健康保険証 「誤り3万件」が映すマイナンバーの不思議
健康保険を扱う団体はたくさんあり、かなり小さいところも多いですからね。
システムでチェックする仕組みがないのもどうかとは思いますが。。
マイナンバーカードに完全に移行してしまえば利便性アップ
おそらく今回の問題をみているとまだまだ誤登録の問題が起こってくるでしょう。
しかし、ここを乗り越えてしまえば基本的に情報のデジタル化できますので利便性があがるんですよ。
また、一度デジタル化してしまえば今後は間違えは起こりにくくなります。
そして利便性が上がると。
政府もそこをもっとアピールすべきだと思います。
マイナンバーカードを健康保険証として使うメリットは?
主なメリットは以下の通り。
- 確定申告時の医療費控除が簡単にできるようになる
- 就職・転職・引越をしても健康保険証としてずっと使える
- 転職後、保険証の発行までに掛かる期間でも保険者側の発行手続きが済んだ段階で利用可能
- マイナポータルで特定健診情報や薬剤情報・医療費が閲覧可能に
- 資格取得手続き完了から健康保険証入手までのタイムラグがなくなる
- 手続きしなくても高額療養費の限度額までの支払いに
- 医療機関で診療履歴や薬の使用歴が簡単に把握できるようになる
- 医療機関の診察券も不要に
- 令和3年の確定申告から医療費控除がマイナポータルから自動入力可能に
- 一部書類の持参が不要に
- 不正利用が減る
転職などで保険証が変わる時の手間もなくなることや書類の持参が不要になるのもうれしいところ。
また、医療機関で診療履歴や薬の使用歴が簡単に把握できるようになるのも大きいです。
複数の病院を回って過剰に薬を得る人なんかも防げますし、医療の無駄も減るでしょう。
2025問題と言われるようにかなり医療費は逼迫していますしね。
なお、具体的に持参が不要になる書類は以下の通り
被保険者資格証明書
限度額適用認定証/限度額適用
標準負担額減額認定証
特定疾病療養受療証
特に入院をするときなどに利用したい限度額適用認定証の持参が不要になるのはありがたいことですね。
限度額適用認定書について詳しくはこちらの記事を御覧ください。
また、転職時にもそのまま使えるということですから国民健康保険だけでなく協会けんぽや組合健保の方も利用できるようです。
セキュリティーも心配は少ない
健康保険証の代わりにマイナンバーカードを利用するとなるとセキュリティーが心配という方も多いでしょう。
その点、今回の制度は配慮されています。
通常、医療機関で健康保険証は提出してしばらく受付の方が作業します。
その部分がなくなるのです。
利用者側がカードリーダーに読み込ませると医療機関側でデータが利用できるようになるという流れです。
ですからマイナンバーカードを医療機関に預けるという過程がありませんので不正利用などセキュリティー面の心配は少ないと思われます。
他の情報は見れない
また、よく勘違いしている方も見えますが、マイナンバーカードそのものにデータが入っているわけではありません。
単純に共通のID(マイナンバー)で管理しているだけなんですよ。
健康保険証のデータは健康保険組合等、年金のデータは日本年金機構、銀行口座のデータは銀行にあるのです。
ですから医療機関が勝手に銀行の残高を見たりなんてことはできないんですよ。
今回多く報道されている間違えもそこの紐づけてるデータを間違えているだけのケースが多いですから、そのデータベースを治すだけで終わるレベルの話なんですよ。
全部データを一元管理しちゃえばこのような問題は起きなかったのでしょうが、また違う問題がでてきますからね・・・
また、税務署が怖くて紐づけたくないって方もたまにお見えですが、そもそも悪いことをしてなければ問題ありません。
また、税務署はマイナンバーがなくても口座を調べる権限はあるのでそんなに変わる話ではないんですよね。
むしろ利用範囲を広げてほしい
個人的にはむしろマイナンバーカードの利用範囲を広げてほしいと考えているくらいです。
先日、引っ越しをしたんですが、住所変更がすべての証券会社等で別々に必要だったんですよ、
これが本当に面倒でした。
このあたりもマイナンバーをうまく使えば一回の手続きですべて変更できるようにできるでしょう。
そうすればさらに利便性はあがると思うんですよね。
今回のような問題があり、マイナンバーカードの拡大路線が停滞しないか不安ですね・・・
まとめ
今回は「マイナンバーカードの誤登録が話題だが、大局を見誤るな!!実は今までの健康保険証も誤りは多かった件・・・」と題してマイナンバーカードの問題について見てきました。
なんかマスコミは鬼の首を取ったようにマイナンバーカードの誤登録の話を多くしていますが、今までの健康保険証と比較して見てどうかって論点が抜けているように見えます。
偏った報道に騙されないようにしたいところですね。
お知らせ:You Tubeはじめました。
You Tube「お金に生きるチャンネル」をはじめました。
You Tubeでも少しでも皆様のお役に立てる動画を定期的に発信していきますのでチャンネル登録をぜひよろしくお願いいたします。