2024年から始まる新しいNISAに向けて証券会社間の争いが激しくなっています。
そんな中、楽天証券が以前改悪して廃止になっていた投信残高ポイントプログラムを2本のファンドに限り復活するという発表がされました。
私も新しいNISAは楽天証券からSBI証券への変更手続きを終えたところですが、同様の方が多かったのかもしれませんね。
今回はこちらのニュースを見ていきましょう。
投信残高ポイントプログラムの内容
それでは具体的に投信残高ポイントプログラム復活について詳しく見ていきましょう。
楽天証券の投信残高ポイントプログラムの歴史
まず、前提となる投信残高ポイントプログラムとは投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まる仕組みです。
元々は楽天証券がはじめた仕組み(楽天銀行と楽天証券のハッピープログラム)でしたが、2021年8月に条件が悪くなり、2022年4月には残高に到達したときに1度付与されるのみに大幅改悪されるという実質廃止となっています。
SBI証券やマネックス証券、松井証券など他のネット証券がこの分野を拡張してきたのでそららと比較して、長期投資を考えるとこの部分が無くなったのが大きく、他社に流れていると考えられます。
そこで今回一部ファンドに限りますが、復活したのでしょう。
投信残高ポイントプログラム復活の内容
具体的には以下の2本の楽天投資顧問の商品のみ対象にポイント付与が復活します。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
対象ファンド | ポイント還元率(年率) |
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド | 0.0175% |
楽天・S&P500インデックス・ファンド | 0.0341% |
かなり高い還元率ですね。
これは信託報酬のうち、販売会社(楽天証券)の取り分そのままです。
松井証券も同様に自社の取り分を放出していますが、この二本に限ればそれと同等となります。
2本のファンドを買うなら楽天証券は有力に
今回の発表を受けてこの新しいNISAで投信残高ポイントプログラム対象の2本をクレジットカード等で買うなら楽天証券が最もお得ということになります。
松井証券と違い楽天証券は楽天カードで及び楽天キャッシュでの投資信託購入でポイントが付きますのでその分メリットがありますからね、
ちなみに今回投信残高ポイントプログラムの対象となる2本とも、新しいNISA向けに新しく設定されたと思われるファンドで信託報酬も低く魅力的なファンドであることは間違いありません。
詳しくはこちらの記事で解説しております。
投信残高ポイントプログラムの懸念材料、課題
投信残高ポイントプログラムはとても思い切ったサービスですが、懸念材料や課題もあります。
いつまで続けれるか・・・
個人的にはすでに楽天証券からSBI証券へのNISA口座の変更手続きをしているので、検討もしませんが、これから決められる方は判断が難しいかも知れません。
ポイントとなるのはこのサービスをいつまで続けられるかということでしょう。
松井証券や他のネット証券も同様ですが・・・
他と違い楽天証券はグループ会社のも楽天投資顧問の商品のみなので続けやすそうではあります。
ただし、楽天グループは過去を見ても改悪続きなのでそのあたりの心配はありますね。
他の投資信託運用会社との関係は?
もう一つ個人的に気になるのが他の投資信託運用会社との関係です。
今回の内容だと新しいNISAを楽天証券でやるなら楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンドのどちらかを選ぶしかないような状況となります。
ちなみに楽天証券での買付ランキング1位はeMAXISSlim米国株式(S&P500)、3位はeMAXISSlim全世界株式(オールカントリー)です。
今回の投信残高ポイントプログラムの2本と思いっきり被ってきます。
そこの部分を狙っているのでしょうが、三菱UFJアセットマネジメントとの関係がちょっと心配になるような自社グループ会社の商品優遇ですね。
ちなみにSBI証券のポイント還元はeMAXISSlim全世界株式(オールカントリー)など人気商品は今回の楽天証券のものとほぼ同じ水準ですから、オールカントリー目当ての方がわざわざSBI証券から楽天証券に乗り換える必要は全くありません。
今後はSBI証券ではeMAXISSlim全世界株式(オールカントリー)が売れて、楽天証券では楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドが売れるようになるのかな・・・
楽天投資顧問の他の商品は対象にならない?
また、他にも楽天投資顧問の商品はありますが、そちらは対象にならないのかも気になるところ。
楽天投資顧問の人気商品といえば「楽天・全米株式インデックス・ファンド」、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」なんかがありますが・・・
どちらも楽天証券での買付ランキングで2位と5位にいる人気商品です。
釣った魚には餌をあげないという方針なんでしょうかね。
まとめ
今回は「楽天証券で投信残高ポイントプログラム復活。新しいNISA取り込み?」と題して楽天証券が投信残高ポイントプログラムを復活したという話をみてきました。
今回の発表を受けて投信残高ポイントプログラムの対象となる2本を買うなら楽天証券がかなり有利です。
また、対象の2本の商品はeMAXISSlim米国株式(S&P500)、eMAXISSlim全世界株式(オールカントリー)とほぼ同様な商品であり、その代替と考えてもかなりオトクな選択となりそうです。
今後SBI証券など他社がどのように対抗していくのか注目ですね。
楽天証券はなによりも楽天カードや楽天キャッシュで投資信託を購入すると楽天ポイントが付くのが大きなメリットです。さらにSPU(楽天スーパーポイントアップ)の対象になり、さらに楽天市場での買い物でポイントがつきやすくなります。
なお、まだ新しいNISAをどこの証券会社にするか決めてない方は早めがよいですよ。
私は次年度の受付を開始した10月2日に動いていますが、口座開設が完了したのが10月27日と約25日かかりました。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。
ちなみに私はSBI証券に決めております。
SBI証券は商品ラインナップや注文の仕方などが優れています。
また、三井住友カードとの連携で投資信託購入でのポイントが貯まるのも嬉しい。
ネット証券開設するなら持っておきたい口座の筆頭でしょう。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。