業績が悪い会社がV字回復するためには売上を増やすのは当然なのですが、合わせてよく行われるのが固定費の見直しです。売上を増やすのはなかなか大変ですが固定費の見直しはやればやっただけ即効性がありますしね。
固定費とは簡単に言えば売上の増減に関わらず発生する費用のことで、会社であれば人件費や家賃などがそれに該当します。業績が悪くなるとリストラしたり、支店などを閉鎖するのも固定費削減の一環ですね。
これは一般家庭の家計においても同じです。とくにサラリーマンの場合には普段使うお金が増えようが減ろうが給料は基本的に変わりません。つまり、一般家庭の生活にかかる費用のほとんどがある意味固定費なのです。(食費などは変動費と考える人もいますけどね)
今回は家計においても重要な意味を持つ固定費削減法についてまとめてみます。
※加筆修正を加えました
固定費の削減はまず効果の大きい所から手を付ける
会社の固定費削減でも基本的には同じですが、家計においても固定費を削減するときにまず意識したいのが効果の大きいところから手を付けることです。
会社において経費削減で失敗してしまうのが「電気の消灯」、「コピー機の裏紙利用」など細かく効果のほどのそれほどない経費の削減に目が行ってしまい社員のモチベーションやモラール(士気)が下がってしまうことです。
これは家庭においても同じで効果の大きいところから手を付けるべきなのです。
住宅関連の支出見直し
まず、検討したいのが住宅関連の支出、つまり住宅ローンや家賃の見直しです。
家計において大きな比率を占めるこの出費を減らすことができればかなりの削減につながるはずです。
住宅ローンの見直し
持ち家の方で住宅ローンを組んでらっしゃる方はいちど住宅ローンの見直しをしてみるとよいでしょう。
特に昨今はマイナス金利の影響で、住宅ローンの金利もかなり低くなっています。
そのためすでに住宅ローンを組んでらっしゃる方の中でも借りたタイミングによっては借り換えをすることで利息分をかなり節約できるケースもあります。
特にネット銀行などは住宅金利のローン金利も安い傾向にありますから一度検討してみるとよいでしょう。
また、最近は下記のような成功報酬型で住宅ローンの借り換えを検討できるサイトなんかもありますね。
業界初!成果報酬型ローン借り換えサービス「住宅ローン借り換えセンター」
なお、住宅ローンを借り換える際にきにしないと行けないのが、今の銀行へ繰上返済する際の手数料です。またそれ以外に事務手数料などが掛かるケースもありますからそれらを加味して実際に安くなるのかどうかを検討してみてください。
家賃の見直し
次に賃貸の方です。賃貸の方の家賃も家計においては大きなウエイトとなっているはずです。
まずは検討してみたいのがいま現状の住居が安くならないか?ということです。例えば3年前に今のアパートに引っ越した。今同じところを借りると数万円安くなっている・・・こんなことはザラにあります。ですからまずはアパート検索サイトなどで自分の住んでいるアパートの現状の家賃を調べてみてください。これはアパートの築年数が古くなると安くしないと人が入らないために起こる現象です。
このようなケースの場合には更新の際やどこかのタイミングで大家さんと交渉すると安くしてくれるケースがあります。もちろん大家さんの考え方次第ですが、もし、出ていかれてしまったら新たに募集するのにもお金がかかりますし、空いてしまえばその分の収入がはいってこないため受けてくれるケースが多いでしょう。
ただし、人気の物件などの場合にはちょっと事情が違います。出ていかれてもすぐ新しい人が入りますし、礼金などがその都度ゲットできますから適度に回転してくれたほうがよいと考える大家さんもいます。ですから自分の住んでいる物件の人気具合から考えて交渉が必要かもしれませんね。
もし、交渉が決裂するようなら引っ越しも視野にいれましょう。引っ越し代金などを加味しても月に数万円安くなれば数ヶ月で元は取れるはずです。現状の家賃と広さ、利便性などを加味して検討してみましょう。
引っ越しするなら国民健康保険や住民税のことも意識して
また、引っ越しを考えるならどの地区に住むのかということも大きく影響します。特に国民健康保険は地区によりかなり金額が違いますから国民健康保険を支払っている方は意識する必要があるかもしれません。(サラリーマンの方は基本的に関係ありません)
国民健康保険を減らす方法はこちらの記事を御覧ください。
そろそろ自営業者の方など第一号被保険者の方には国民健康保険の納入通知書が届いたころかと思います。私の手元にも先日届きました。毎年感じますが本当に国民健康保険って高いですよね。今回は国民健康保険が高い理由と少しでも安く[…]
また、住民税も地区によって違います。例えば愛知県名古屋市などは住民税の減税をしていますから安くなっています。逆に高い地区なんてのもありますからこちらも確認しておきたい所ですね。
保険の見直し
次に家計においてかなり大きなウエイトを占めると言われている保険です。
特に生命保険は多くの方が余分に払っているというのが現状です。
保険のおばちゃんもファイナンシャルプランナーも保険を売ることで収入を得ている人が多いですからポジショニングトークなケースが多いです。
そのため、その人たちの言うことを真に受けるのではく自分にどんな保険が本当に必要なのかで考えましょうね。
ほとんどの保険商品の期待値はマイナスとなっていますので私はこう考えます。
自分でヘッジ(回避)できる程度のリスクについては保険不要
つまり、もしなにか起こってしまったときに自分だけではどうしようもない部分について保険が必要ってことです。
私の保険の考え方について詳しくは下記記事を御覧ください。
生命保険や医療保険、自動車保険などに加入されている方も多いと思います。しかし、保険は基本的に損をする仕組みということを押さえておきましょう。生命保険・医療保険などの保険加入のポイント生命保険や医療保険などの保険商品は基本的に[…]
また、保険に入るにしてもネット系の保険会社を使うだけで同じ補償内容でもかなり安くできますのでそれらを検討することも必要ですね。
自動車保険も安くなる
自動車保険もちょっとした工夫でかなり安くなりますよ。
ネット自動車保険にするだけでかなり節約できますし、さらにネット自動車保険間でも定期的に乗り換えをすることで安くできたりします。
詳しくは下記記事を御覧ください。
私はここ数年、自動車保険は同じダイレクト型(通販/ネット型自動車保険)に加入し続けてきましたが、どうやら少し損をしていた可能性が高そうです。数年前に対面式の自動車保険(三井住友海上)からダイレクト型自動車保険(ソニー損保)に移ったと[…]
自動車の見直し
次に家計に占める割合が多いと言われるのが自動車です。
車を持っていれば自動車の購入費用はもちろん。自動車税と自動車保険は毎年かかりますし、ガソリン代、車検代とトータルするとかなり多くのお金が出ていってしまいますからね。
まず、自動車の見直しで重要なことはまず自動車が必要か否かってことです。
都会で公共交通機関が発達している場所ならばなくても問題なく生活できるでしょうから自動車が本当に必要なのかを検討することが必要です。
最近ではカーシェアリングサービスやレンタカーも充実し始めてますからそれらを必要なときだけ借りるという使い方も一つの選択肢でしょう。
週末だけの利用といったケースの場合には自動車を買ってしまうよりカーシェアリングやレンタカーの方が年間で計算すればかなり安く済むでしょう。
私の場合は、田舎住まいなのでなかなかそうも行かないのですけどね・・・
車を買う場合も一工夫で安くなる
もし、車を買う場合でもちょっとした買い方一つでかなり金額が変わります。
この辺りは知っておきましょうね。
車を買う時の裏技はこちらをご覧ください。
先日、下記の記事にも書きましたが、私は通販で車を買うという暴挙にでたのです。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://ideco-ipo-nisa.com/9062]いろいろありましたし、ちょっと不[…]
私は先日、車を購入したのですが、その際に自動車保管場所証明書(以下、車庫証明)を自分で取得することになりました。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://ideco-ipo-nisa.com/9062][…]
車の維持費を浮かす方法
また、こんなサービスを利用することで固定費分を賄う方法もあります。
使っていない時間に車を貸すサービスです。ちなみに1台を1日貸すと車種によって3,000〜10,000円くらいです。価格は貸す側が上限内で自由に決めることができます。スポーツカーなど尖った車だと高くしても借り手があるようですね。
もちろん時間単位等でも貸し借りできます。例えば土日のみ車に乗っている方が平日5日間、毎日5000円で貸し出せば月に10万円程度になります。(毎日借り手が付けばですが・・・)
固定費分をこれをつかって賄ってしまうってのもありではあります。
通信費の見直し
次は通信費です。最近は携帯電話料金もどんどん上がってしまい1万円を超えている方がざらにいます。
それを問題視して総務省が携帯電話会社に料金下げろというなんか変な要求しているのも話題になっていますね。
通信費の削減はそれほど難しくありません。
格安SIMを使えば簡単に削減できます。私も楽天モバイルを使っていますがスーパーホーダイプランのプランMで1,980円です。(6GB、10分以内電話かけ放題付き、ダイヤモンド会員割引あり)それにiPad用に通信SIMもプラスして加入してますが、
今のところ、これで充分です。楽天経済圏をよく使っている方なら楽天SPUのポイントアップ対象でもありますから楽天モバイルはおすすめですね。これだけでも1万円使っている方からすると8千円近く浮くことになります。
最近、金融庁が年金だけじゃ足りないから老後までに2000万円貯めなさいというレポートを出して話題となっています。そうはいってもいきなり貯めるのって難しいですよね。そんな方に是非おすすめしたいのが節約です。節約してお金を浮かし[…]
スマートフォン自体はiPhoneXsをアップルストアで買っていますのでそれらも含んでも普通に3大キャリアで買うことを考えれば2年トータルで安くなっています。
ただし、一括0円などの売り方を3大キャリアがしているケースだとそちらの方がトータルで安い場合もありますので検討が必要ですけどね。(最近はほとんどありません)
新型のiPhoneが発表されましたね。私も使っているiPhone7の電池消耗がやばくなってきたのと性能面でちょっと不満が出てきたので買い換えようと思います。新しいiPhoneがでたといっても一番安いiPhoneXRでも84,800円[…]
不用なコンテンツに要注意
また、携帯電話で多いのが不用なサービスに加入してしまっているケースです。
例えば着うたとかです。必要な方は加入すればよいと思いますが、そういったコンテンツを売っている会社の収益の7割が幽霊会員(加入しているけど一切使っていない会員の事)がもたらしているというデータもあったりします。
特に3大キャリアを街のケータイショップなどは、そういうコンテンツが抱き合わせで加入する必要があったりして解約を忘れるのを狙っていたりもします。
加入しているそういったコンテンツがないのかをチェックしておきましょう。
電気代・ガス代の見直し
次は電気代・ガス代です。ここ数年電気もガスも自由化した影響で乗り換えることで安くできるケースがあります。
特に電気とガスをまとめると安くなるケースなんかもお得ですから一度検討してみるとよいでしょう。
私もガスを電気会社にまとめてしまったら月に1000円近く浮きました。これは大きいですね。
固定費をクレジットカードで支払う
地味ですが少しでも節約する方法として上記のような固定費の支払いをクレジットカードで支払うことも有効です。
最近では大家によっては家賃もクレジットカードで支払えたり、生命保険もクレジットカードで支払える先が増えてきています。
これらもクレジットカードでの支払いに変えるだけでポイントが1%近く(還元率はクレジトットカードによる)付くことになります。
更に支払いがあとになりますからお金の管理さえしっかりできるなら資金繰りも楽になるはずです。
私の場合はクレジットカードはこう使っている
ちなみに私の場合はメインの支払いは楽天カードです。
ほとんどの固定費を楽天カードで支払っています。
楽天カードは通常時でも1%の楽天スーパーポイントの還元がありますから、固定費の支払いには結構向いているのです。
ちなみに3年間無料キャンペーンに釣られて楽天プレミアムカードに切り替えました。
そしてそれ以外のクレジットカードはサブとして用途に応じて使っています。
地道なことではありますが、クレジットカードの支払いに一度変えてしまえばずっとポイント還元されるわけですから長い目でみれば大きな違いとなります。
クレジットカードの使い方については下記記事を御覧ください。
クレジットカードの新規加入には各社力を入れています。中にはカード発行するだけで1万円程度のポイントをくれるなんてケースも。そのため複数のクレジットカードを発行する方も多いと思います。人によっては数十枚のクレジットカードを保有している方なんか[…]
普段の支払いもキャッシュレス支払いへ
ちょっとしたスーパーやコンビニの買い物もクレジットカードや電子マネー、QR決済などのキャッシュレス化するのも一つです。
キャッシュレスにすることであとで家計簿アプリなどで管理がしやすくなりますし、種類によってはポイントが貯まるものもあります。
できるだけ現金を使わないことでATM手数料なども節約が可能になります。
キャッシュレス決済について詳しくは下記の記事を御覧ください。
最近、キャッシュレス決済の話題が多く出回るようになりました。特に年末のPayPayの100億円キャンペーンのインパクトは強かったですね。ある意味、社会現象的にまで発展しました。(その後のクレジットカードの不正利用なんて話もありました[…]
まとめ
今回は「家計の見直しはまず固定費の見直しから。月5万円を浮かせる固定費節約法まとめ」と題して固定費の削減についてみてきました。
固定費の削減はそれぞれの項目だけ見るとかなり地味ですが、全部合わせればかなりの削減効果をもたらします。さらにこれがずっと続くことになるわけですから長い目で見たらかなり大きな差を生みます。早めに見直してみましょうね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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