全会社員にiDeCo解禁へ。そこで考えておきたい制度が改悪される可能性

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入できる人がかなり増えそうなニュースが流れて来ました。

厚生労働省は全会社員を対象に、希望すれば個人型確定拠出年金(iDeCo=イデコ)に入れるように基準を緩める検討に入った。勤め先で企業型の確定拠出年金に入っていても、追加で個人型のイデコにも加入し、併用できるようにする。

出典:日本経済新聞 電子版「イデコ加入、全会社員に 企業型年金と併用可能」2019/7/29 より

厚生労働省は会社員が個人型確定拠出年金(イデコ)に加入する際の手続きを簡素にする。2022年秋をメドに、企業年金の加入状況を確認するために勤務先が発行する「事業主証明」の提出を不要とする方針。転職時に提出する必要もなくす方向だ。働き方が多様になるなか、加入手続きを省き、個人の老後資金づくりを後押しする。

出典:日本経済新聞 電子版「会社員のiDeCo加入、事業主証明を不要に 厚労省2020/8/11 より

2017年から個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は会社員に解放されました。

しかし、今までは企業型確定拠出年金のある会社にお勤めの場合にはマッチング拠出を実施していないこと、規約に個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入できる旨を定めた場合のみ加入が可能とかなりハードルが高くなっていたのです。

そのため、制度が有利とわかっていても個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入できない方も。

また、企業型確定拠出年金は取り扱い商品が微妙なケースも多いため、企業型いらないから個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に入れてくれよ、って意見も多かったんですね。

今回の報道どうりに改定が行われば全会社員が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入できるように。

もともと自営業者、無職、主婦などは加入が可能でしたから、国民年金の未納や免除している方以外は加入できる制度となります。

そこでちょっと懸念が。。。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の制度が改悪されるののでは?ということです。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)はかなり節税効果が高い制度。そのため利用者が増えれば増えるほど税金が減りますから改悪の可能性が高まると考えられるのです。

改悪があったとしてもイデコは60歳までお金を引き出せませんし、中途解約もできませんからこのあたりが怖いところなんですよね。

今回は個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の制度が改悪される可能性について見ていきましょう。

なお、そもそも個人型確定拠出年金(iDeCo)ってなに?って方はこちらの記事から御覧ください。

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メリットが減る改悪の可能性

それでは改悪されるとすればどんなことが考えられるのかを見ていきましょう。

まずはメリットが減ってしまう改悪です。

個人型確定拠出年金(iDeCo)には大きく分けて3つのメリットがあります。

特に大きいのが1の節税効果ですね。払えば払うだけ所得控除(小規模企業共済等控除)となり、住民税と所得税の節税効果があるのです。

1.節税効果(掛け金が控除対象)
2.売却益が非課税
3.受け取る時も税制優遇あり
これらのメリットが防がれる可能性があります。

控除額に上限

まず考えられるのが、所得控除(小規模企業共済等控除)に上限が掛けられることです。

現在は掛けた分だけ所得控除となっていましたが、生命保険の控除のように上限が入る可能性があります。

ただし、これをやられてしまうと個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の魅力が一気に低下してしまいますから、加入者がかなり増えて税収減の影響が大きくなるなどしない限り考えにくいとは思いますが・・

売却益に課税

現在は個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)で売買する際に得た利益に対して課税されません。

これが改悪される可能性はあるのでしょうか?

おそらくこれはないでしょう

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は掛けた時に所得控除、受け取る時に課税されるのが基本的な仕組みですから途中で課税されるとおかしなことになりますからね。

受け取る時の税制優遇が改悪

可能性が結構ありそうなのがこれです。受け取る時の税制優遇の改悪です。

現在、個人型確定拠出年金(iDeCo/ イデコ)は原則として通算加入者等期間が10年以上あれば60歳になるとそれまでに積立てて運用した資産を受け取ることができるようになります。

その際に、一時金として受け取れば退職所得控除、老齢年金として受け取れば公的年金等控除を受けられます。

これらの控除が縮小したり、無くなったりする改悪です。

この可能性はそれなり高いと思われます。

特に退職所得控除については以下のような話し合いも行われていますからね。

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また、公的年金控除は平成30年度の税制改正で公的年金等控除額を一律10万円引下げるという改正が行われています。

特に退職金控除に改悪が入るとかなり大きな影響となりますから怖いところではあります。

特に会社からもらえる退職金が多い方は要注意ですね、

個人型確定拠出年金(iDeCo/ イデコ)の受け取り方についてはこちらの記事をご覧ください。

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デメリットが増加する改悪の可能性

次はデメリットがさらに増加してしまう改悪の可能性です。

個人型確定拠出年金(iDeCo/ イデコ)はメリットだけの制度ではありません。

それなりにデメリットがあります。

それらがさらに大きなデメリットとなる可能性はあるのでしょうか?

特に1.4.5は改悪が入る可能性があります。

1.原則として60歳まで引き出せない
2.損益通算できない
3.老後にもらえるお金は運用次第であること
4.手数料負担
5.特別法人税が課せられる可能性

なお、個人型確定拠出年金(iDeCo/ イデコ)のデメリットについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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65歳まで引き出せなくなる改悪

個人型確定拠出年金(iDeCo/ イデコ)にはつみたてNISAや貯金をしているのとは違い60歳まで引き出せないというルールがあるのです。

また、中途解約もできません。掛け金の拠出をやめることはできますが引き出しはできないんですね。

この期間が長くなる改悪が入る可能性もあります。

すでに報道されていますが、65歳まで個人型確定拠出年金(iDeCo/ イデコ)が加入できるようになる検討がされています。

それが実行された際に引き出せる時期がどうなるかが問題ですね。

引き出せる期間は60歳からOKで65まで掛けられるならデメリットが多くなるわけではありませんが、65歳まで引き出せないとなるとかなり大きな改悪です。

この可能性はそれなりにありそうです。ただし、改悪があったとしても今加入している方は経過措置として引き出せるようにするとは思いますが・・・

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手数料負担が増える可能性

次は手数料です。

個人型確定拠出年金(iDeCo/ イデコ)の手数料は今の時点でもそれなりにあります。それがさらに増えてしまう改悪の可能性について考えて見ましょう。

これはないと考えています。

イデコの手数料は国民年金基金連合会の手数料など掛かった費用を加入者で分担しています。

ですから加入者が増えれば、規模の経済が働くことから一人当たりの負担は下がるはずなんです。

つまり、加入者が増えればむしろ手数料は下げないとおかしいですね

イデコの手数料について詳しくはこちらからどうぞ<

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特別法人税の凍結が解除される改悪

個人型確定拠出年金(iDeCo/ イデコ)の最大の懸念材料とも言えるかもしれないものが特別法人税の存在です。

特別法人税とは企業年金(厚生年金基金、確定給付年金、確定拠出年金)の積立金(拠出金+運用益)に対して年率1.173%(国税1%、地方税0.173%)を課税するという税金です。

企業年金の運用環境が悪化したことにより、1990年から課税凍結されています。

確定拠出年金制度は2001年10月からスタートしていますので、この特別法人税を課税されたことは過去一度もありません

ただし、法律的にはあくまで凍結状態となっています。凍結が解除されると課税されてしまうのです。

運用益ではなく、積立金に対して年率1.173%掛かるならやらない方がましです・・・

ですから凍結が解除されるとかなり大きな影響となるでしょう。

個人的には影響が大きすぎますし、イデコで定期預金を運用している方も多いですから解除されることはないと思っています

しかし、いつでも凍結を解除できるように特別法人税の制度そのものは残してあるのが気持ち悪いところですね。

特別法人税の凍結について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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まとめ

今回は「全会社員にiDeCo解禁へ。そこで考えておきたい制度が改悪される可能性」と題してイデコの制度が改悪される可能性について考えて見ました。

イデコ制度は今現状ではかなりオススメしたい有利な制度です。

しかし、有利な制度であればあるほど改悪される可能性が出てくるのです。

その辺りも考えて加入したいところですね。

まとめると私が考える改悪される可能性がある項目は以下です。

公的年金控除、退職所得控除の改悪
引き出せる年齢が改悪
特別法人税の凍結の解除

これらが改悪されると個人型確定拠出年金(iDeCo/ イデコ)制度の大きく魅力が毀損することになりますから注視しておく必要があるでしょう。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。

しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。

簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。

私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、楽天証券の5択の中から決めます。

(※私が加入しているのはSBI証券です)

この5つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。

また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。

順番に見ていきましょう。

SBI証券

まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。

SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。

選択の楽しさがありますよね。

また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。

SBI証券iDeCo
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SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。

マネックス証券

次点はマネックス証券 iDeCoです。

こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。

iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。

マネックス証券iDeCo
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マネックス証券 iDeCo

マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。

松井証券

松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。

その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。

こちらも有力候補の一つですね。

松井証券iDeCo
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松井証券【iDeCo 口座開設申込】

2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。

大和証券

大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。

他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。

また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。

大和証券iDeCo
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大和証券 iDeCo

運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。

楽天証券

楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。

この2つのファンドは人気ですね。

楽天証券iDeCo
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楽天証券 401K用プログラム

楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。

総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。

他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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イデコの改悪可能性
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