2月後半くらいから新型コロナウィルスの影響もあり、世界中の株や為替がかなり動いています。
とくに株はかなり大きな下げとなっています。
そこで今回はiDeCo(個人型確定拠出年金/イデコ)の対象となっている投資信託のここ1ヶ月の騰落率(2020年3月6日時点)からどの商品が実際に暴落に強かったのかを見てみたいと思います。
なお、今回の比較は運営管理機関手数料が無条件で無料である金融機関である金融機関のうち、最も加入者が多いと言われるSBI証券の商品を比較してみます。(メインプランのセレクトプラン対象の投資信託とします。)
相場全体が上昇傾向にあった下記の2020年1月までのランキングと比較するとまったく違う状況になっているのが興味深いところです。それだけ時期によって波があるのが投資であると言えるでしょう。
今回はiDeCo(個人型確定拠出年金/イデコ)の対象となっている投資信託のトータル・リターンランキングを見ていきます。資産クラス別に2019年8月1日〜2020年1月31日の半年間のトータルリターンをリターン順となっています。株[…]
なお、iDeCo(個人型確定拠出年金)ってなに?方は以下の記事をご覧ください。
この記事をみれば「iDeCo(個人型確定拠出年金)制度」から「つみたてNISAとの違い」、「おすすめ金融機関」、「おすすめ商品」、「いくら積み立てればよいのか」などを網羅的に確認することができますよ。
iDeCo対象商品1ヶ月騰落率ベスト5
まずは騰落率が高かった投資信託から5本の見ていきましょう。
これだけ下げている環境ですから下げ相場に強い投資信託といってもよいかもしれません。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
名前 | 投資対象(ベンチマーク) | 1ヶ月騰落率 | 信託報酬率 |
三菱UFJ 純金ファンド | 純金上場信託 | 5.68% | 0.99%程度 |
インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用) | FTSE世界国債インデックス(除く日本・円ヘッジベース) | 3.03% | 0.176% |
eMAXIS Slim 国内債券インデックス | NOMURA-BPI総合 | 1.04 | 0.132%程度 |
eMAXIS Slim 先進国債券インデックス | FTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし・円ベース) | 0.36% | 0.154%以内 |
PIMCO 世界債券アクティブファンド | 世界の債券 | -1.82% | 0.8294% |
下げ相場はやはり金と債券が強かった
ここ1ヶ月で最も騰落率が高かったのは「三菱UFJ 純金ファンド」です。
有事の金と言われるだけあって大きく相場が動いたここ1ヶ月間は抜群の成績を上げています。
あまり、目立ちませんがここ一年のトータルリターンも22.84%(2月29日時点)とかなり高くなっているんですよ。
次いで「インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用)」
為替の影響を受けない為替ヘッジありの世界の債券に投資をする投資信託です。
ここ1ヶ月は為替も大きく動いていますのでこの期間においては為替ヘッジがよく効いた結果となっていると言えるでしょう。
3位は国内債券、4位は為替ヘッジのないタイプの先進国債券となります。
4位まではこのような下げ相場でもプラスとなっているのです。
5位はマイナスとなっていますが、債券のアクティブ型の「PIMCO 世界債券アクティブファンド」です。
ちなみにここしばらくの期間、このようなランキングの上位常連だったJリート系投資信託は今回大きく下げていますね。
iDeCo対象商品1ヶ月騰落率ワースト5
次は騰落率が低かった投資信託から5本の見ていきましょう。
今回の下げ相場ではかなり大きく下げてしまっていますね。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
名前 | 投資対象(ベンチマーク) | 1ヶ月騰落率 | 信託報酬率 |
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ | 国内の中小型株式 | -19.13% | 1.65% |
つみたて椿 | 女性の活躍により成長することが期待される銘柄 | -18.69% | 0.99% |
野村リアルグロース・オープン | 中長期的に高い成長が期待できる企業の株式 | -18.01% | 0.935% |
朝日Nvestグローバル バリュー株オープン | 日本を除く世界中の割安な銘柄 | -16.59% | 1.98% |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | TOPIX | -15.25% | 0.154%以内 |
国内株式が弱い
今回ワースト5となった銘柄のうち4本は国内株式を対象とした商品となります。
ワースト1は国内の中小型株式に投資をする「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ」です。
一時期はリターンランキングの常連で人気のあった商品ですが、中小型の国内株が弱い昨今ではかなり厳しい状況が続いています。
2位は女性が活躍している銘柄に投資をする「つみたて椿」です。
こちらも一時期は成績が良かったのですが・・・
テーマ型の投資信託はこのようにブームが終わるとかなり厳しいケースが多いんですよ。
3位は「野村リアルグロース・オープン」です。こちらは国内の成長株に投資をするタイプです。
ワースト1位から3位まですべて国内株式を対象としたアクティブ型の投資信託となっていますね。
4位は世界の割安株に投資をする「朝日Nvestグローバル バリュー株オープン」です。こちらもアクティブ型ですね。
ここ1ヶ月は株を対象としたアクティブ型にはかなり厳しい環境であったことが伺えます。
5位は唯一のインデックス型の「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」です。TOPIXをベンチマークとしています。
それだけここ1ヶ月は国内株式が厳しい環境にあったと言えますね。
まとめ
今回は「暴落に強いiDeCo対象商品、弱い対象商品はどれだったか?」と題して大きく動いたここ1ヶ月のiDeCo対象商品騰落率ベスト5とワースト5をみてきました。
一気に相場の雰囲気が変わってきてランキングも全く違った状況となっていますね。
iDeCoは60歳まで引き出せませんので長期的な投資ですが、今回のような下げ局面、少し前までの上昇局面など今後も繰り返し訪れるでしょう。
その際にも冷静でいられるように自分のリスク許容にあった商品を選びましょうね。
基本的に今回の暴落で動揺しているとしたらその時点で自分の許容を超えたリスクを取ってしまっていると思われます。
そんな場合は思い切ってスイッチングや配分変更で投資先を変えてみてはいかがでしょうか?
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、楽天証券の5択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この5つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。
大和証券
大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。
他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。
また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。
運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。
楽天証券
楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。
この2つのファンドは人気ですね。
楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。
総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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