読者様からご質問をいただきました。
今回はインドへの投資方法を解説します
インドの将来性は?
まずは今回の前提となっているインドへの投資について考えて見ましょう。
日本に住んでいるのになぜインドへ投資?って疑問に思う方も多いでしょうが、私も注目している国の一つです。
ソフトバンクの孫さんもインドに高い注目をしていますね。
インドは人口世界一になる国
インドが投資先として注目されている最も大きな要因は人口でしょう。
日本と違い人口が大きく増えている国なのです。
現在、インドは中国についで世界2位の13億人の人口を誇っています。
国連が発表した人口推計によると10年以内にインドは中国を抜き世界トップの人口になることが予想されているんですね。
現在、インドの人口は毎年2500万人が増えているんですよ。
日本の人口の4分の1近くが毎年増えているという・・・かなり驚きですね。
人口が増えればそれだけ消費も増え経済も動きます。
そのためインドはGDPの伸びも著しいです。
日本は人口オーナス期ですが、インドは人口ボーナス期なんですね。
人口ボーナス期は安価で豊富な労働力があります。
国の予算を経済政策に振り向けやすく、また他国からの投資を呼び込めるので、経済が活性化しやすいんですよ。
経済が活発化すれば当然株も上がりやすくなります。
インドの人口は今の時点でも日本の10倍くらいありますからかなり将来性がある国であると言えるでしょう。
投資は伸びているところを買うのが基本ですから当然インド株も投資対象として考えたいところなんです。
新型コロナ前の予想ではありますが、IMFの世界経済見通しでは最も高い成長が予想されるのがインドでしたね。
優秀な人材が多く、平均年齢も若い
また、インドは平均年齢は27歳と日本の47歳と比較してかなり若くなっています。
教育も充実しています。
そのため特に数学やITの分野では世界各国でインド出身の優秀な技術者が活躍していますね。
元々イギリスの植民地であったため英語が共通語であることも中国と比べて大きなアドバンテージなんです。
他国で活躍するインド人の方が母国に帰って起業するなんてことも多くなっています。
そんな中から第2のアマゾン、グーグルが生まれて来る可能性もあるでしょう。
中国でアリババなんかが生まれたように。。。
また、国もそれを支援するようなIT化を世界に先駆けて行っているんですね。
中国ではアメリカで最新ITを学んだ技術者が中国に帰って起業することが増えて大きく成長しました。
同じことがインドでも起こり得るのです。
ディスクロージャーが充実
また、インドはディスクロージャー(企業内容の開示)が充実しているのも魅力です。
インドの代表的な証券取引所のムンバイ証券取引所は1875年に設立されましたがこれはアジア最古なんです。
歴史が長いこともあり、インド株は他の新興国と比べて、ディスクロージャーが充実しているんですよ。
四半期報告なんかも義務化されているんです。
私が中国株を辞めたのも持ち株が急に売買停止になり、なにも情報がないことに不安を感じたからです。
そういう点ではインド株はある程度安心はできますね。
インドの経済は最悪の状況
インドのいいところばかり見てきましたが、そうでない点もあります。
人口増加によってGDPの伸びもすごいインドですが、実は直近の経済は最悪の状況なのです。
失業率は過去最高ですし、格差の問題など人口増加の弊害が生まれているのです。
そこに新型コロナウィルスの発生で2020年4~6月期の実質GDP成長率が、前年同期比でマイナス23.9%と四半期統計を取り始めてから過去最低となっています。
この辺りも考える必要はあるでしょうね。
インド株の推移
それでは実際の株価はどうなのでしょう?
下記はインドを代表する株式指標「BSE SENSEX」と日経平均の過去5年の対比です。
出典:ヤフーファイナンス
赤い線は日経平均、青い線がBSE SENSEXです。
新型コロナが来るまではかなりの右肩上がりの良い感じの上昇状態だったのがわかりますね。
日経平均と比較するとより値動きが大きいのも特徴です。
インド株の買い方
今まで見てきたように将来性のあるけど懸念材料もあるインド。
そんなインド株を買うにはどうすればよいのでしょうか?
実はいろいろな方法があります。
インド株を直接買う
まず考えられるのがインド株を直接買う方法です。
しかし、残念ながらインド株が買うためにはインド証券取引委員会に認可を受けている証券会社に口座をもっている必要があります。
そのため、インド株を日本の方が直接投資することはあまり現実的ではないのです。
しかし、インドへ投資をする方法はいくつかあります。
インド株の投資信託を買う
日本人の方が最も買いやすい方法はインドへ投資をしている投資信託を買うという方法でしょう。
代表的な商品は以下の通り
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください
ファンド名 | ベンチマーク | 信託報酬率(年率、税込) |
SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド | S&P BSE SENSEXインデックス | 0.4638%程度 |
auAM Nifty50インド株ファンド | Nifty50 | 0.539% |
iFreeNEXTインド株インデックス | Nifty50 | 0.781% |
NZAM・レバレッジ インド株式2倍ブル | なし | 0.88% |
iTrustインド株式 | なし | 0.928% |
ちなみにブラックロック・インド株ファンドは大和証券のiDeCoで取り扱いがあります。
iDeCoでインド株へ投資したいなら大和証券がおすすめですね。
新興国株の投資信託を買う
もう一つお手軽な方法は新興国株へ投資をする投資信託を買う方法です。
例えば新興国株の投資信託として人気の「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」では投資先のうち8%がインドとなっています。
インドだけでなく他の新興国に幅広く投資をしたい場合には信託報酬率も低い新興国株へ投資をする投資信託のインデックスファンドを買うのがおすすめですね。
代表的な新興国株の投資信託とインド株の比率は以下のとおりです。
ファンド名 | 信託報酬率(税込) | インド株の比率 |
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス | 0.187%以内 | 8.0% |
SBI・新興国株式インデックス・ファンド | 0.176%程度 | 9.79% |
この2つの商品はつみたてNISA対象となっていますね。
また、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスはiDeCoでもSBI証券などで取り扱いがあります。
ネット証券のiDeCoなら大抵、新興国株式インデックスはなにかしら扱っていると思います。新興国株式インデックスならインド株比率は概ね同じです。
ETFを買う
もう一つの方法はETF(上場投資信託)を買う方法です。
ETFならインド株の指数に連動するインデックス型が購入することができるんですよ。
対象となるのは以下のETFでインドの株式指標「Nifty50」に連動するタイプです。
ETF名 | 信託報酬率 |
NEXT FUNDS インド株式指数上場投信 | 1.045% |
なお、他にもインド株へ投資をする商品として値動きの大きいブルやベアのETFがあります。
米国市場に上場しているインド株を買う
また、インドの会社でも海外の証券市場に上場している会社であれば直接購入することができます。
特に買いやすいのがアメリカに上場している企業の株です。
例えば激安の車を作っていることで有名なタタ・モータスなどは米国市場に上場していますね。
なお、米国の証券市場に上場している株を買うならSBI証券がおすすめです。
もちろんタタ・モータスなどインドを代表する会社の株を買うことが出来ます。
海外市場に上場しているETFを買う
最後は海外に上場しているETFを買うことです。
国内のETFと比較して為替の変動リスクなどはありますが、費用を抑えて購入することが出来ます。
例えば「iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETF」はインドを代表する株式指標「BSE SENSEX」に連動するタイプで経費率0.64%と低くなっていますね。
こちらもSBI証券などで購入が可能です。
まとめ
今回は「人口世界一になる「インド」の株に投資にする方法をご紹介。つみたてNISAやiDeCoでも投資できる?」と題してインドへの投資についてみてきました。
インドは中国と並んで今後、成長が見込まれる国です。
日本、米国などではなくグローバルに投資を考えるなら投資先としていれておきたい選択肢ですね。
ただし、インド株ならではのリスクもありますので分散先の一つくらいで考えるのがちょうどよいかもしれません。
個人的には今の時点ではインド株に大きく投資をするよりも新興国株へ投資をして間接的にインド投資をする感じで良いかな・・・って考えています。
なお、同様に中国への投資を考えている方はこちらの記事を合わせて御覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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