つみたてNISAは3年経って対象ファンド140本中139本が含み益だという面白いデータがでて話題となりました。
つみたてNISAは金融庁が選別した投資信託だけが対象となっていますので納得の結果といえるかもしれません。
それでは金融機関が独自に対象ファンドを決めている個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)はどうなのでしょう?
今回はマネックス証券の個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)対象ファンドの過去3年でマイナスなのはどれくらいあるのかについてみていきます。
なお、SBI証券(セレクトプラン)編はこちらをご覧ください。
マネックス証券イデコの対象ファンドでマイナスは3本
今回は2021年1月末時点の3年トータルリターン、騰落率で見ていきます。
結論としてはマネックス証券のセレクトプラン対象のファンドで3本マイナスとなっていました。
ちなみに前述のつみたてNISAも3年トータルリターンや騰落率でみると6本がマイナスとなっていましたが、毎月積み立てしている場合はドルコスト平均法が働いて1本だけがマイナスとなりました。
イデコでも同様で毎月積み立ててならばマイナスファンドがもう少し少なくなると思われます。
※3年で見ていますので設定から3年経っていないファンドは除外されていますのでご注意ください。
3年間の相場状況
まずはこの3年間それだけ強い相場だったのでしょうか?
それではこの間の日経平均の値動きを見てみましょう。
出典:SBI証券 日経平均3年週足ローソク足 2020年2月1日現在
3年チャートの日経平均を見ると結構上下してますね。
2020年は新型コロナウィルスの関係で大きく下げて底を打ち、そこから右肩上がりとなっているのがわかります。
そこからの高騰部分がここ3年でみると大きかったと言えるでしょう。
もし、その時点でファンドを解約したりしていれば大きなマイナスとなっている可能性もありますね。
マネックス証券iDeCoでマイナスとなった3本は?
それではマイナスとなってしまっている3本を見ていきましょう。
※あくまでも2021年1月末時点の3年トータルリターンがマイナスなだけで最終的には勝ち組の可能性ももちろんあります。
3年トータルリターンがマイナスのファンド(1月末)
1月末の3年トータルリターンがマイナスとなったファンドは3つありました。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
投資対象 | ファンド名 | 3年トータルリターン(1月末)(年率換算) |
日本株アクティブ | SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金> | -2.66% |
新興国株 | iFree 新興国債券インデックス | -0.77% |
日本株アクティブ | 日興アクティブバリュー | -0.06% |
出典:マネックス証券 イデコ対象ファンド 3年トータルリターン(2021年1月末)
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>
マイナス幅が最も大きかったのは国内対象のアクティブファンド「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>」です。
こちらは一時期好成績で持て囃されたファンドなのですが、直近3年では苦労していますね。
ただし、設定来でみると68.81%と大きくプラスです。
また、こちらも最近6ヶ月は22.73%のプラスと盛り返してきています。
中小型株対象となりますので波が大きいと言えるのかもしれません。
iFree 新興国債券インデックス
次点は新興国債券の「iFree 新興国債券インデックス」です。
新興国債券もこの間は冴えませんでしたね。
ただし、こちらも設定来でみると15.82%のプラスとなっています。
ここ6ヶ月も4.59%のプラスですね。
日興アクティブバリュー
最後は国内株のアクティブ型である「日興アクティブバリュー」です。
マイナス3本のうち、2本は国内アクティブ型となっています。
ちなみに後述するこの間のトータルリターントップも国内アクティブ型ですから明暗を分けた結果となっていますね。
ただし、日興アクティブバリューも設定来でみると169.93%と大きくプラスです。
また、最近6ヶ月は20.70%のプラスと盛り返してきています。
日興アクティブバリューは3年という期間で見るとちょうど悪かっただけのようです。
マネックス証券iDeCoで強かったファンドは?
それでは逆に過去3年で強かったファンドはどれなのでしょう?
結構意外なものが上位となっています。
3年トータルリターンランキング(1月末)
2021年1月末時点のマネックス証券イデコの対象となっているファンドの3年トータルリターン上位5本はこちらです。
ちなみに人気となっているeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)はまだ運営開始後3年経っていませんので今回の集計対象外となりますのでご注意ください。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
投資対象 | ファンド名 | 3年トータルリターン(1月末)(年率換算) |
国内株アクティブ | スパークス・新・国際優良日本株ファンド | 10.54% |
国内株インデックス | DCニッセイ日経225インデックスファンドA | 8.2% |
先進国株インデックス | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | 8.06% |
金 | ゴールド・ファンド(為替ヘッジあり) | 7.79% |
国内REITアクティブ | 野村J-REITファンド(確定拠出年金向け) | 6.81% |
出典:マネックス証券 イデコ対象ファンド 3年トータルリターン(2021年1月末)
1位は国内株アクテイブ型の「スパークス・新・国際優良日本株ファンド」が入っています。
イデコではそこまで人気となっていませんが隠れた好成績ファンドなんですよ。
2位には日経平均のインデックスファンドが入っています。
面白いのが金や国内REITが入っていることでしょう。
マネックス証券のイデコ人気ランキングだと3年トータルリターン3位のeMAXIS Slim 先進国株式インデックスが2位、4位のゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)が9位に入っているくらいなので人気と実際のリターンはあまり相関していないこともわかります。
ただし、一番人気となっているeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)なんかも3年経っていないのでランクインしていないだけで成績は良いんですけどね。
まとめ
今回は「iDeCoの対象ファンドで過去3年でマイナスなのはどれくらいあるのか?マネックス証券編」と題してここ3年のマネックス証券イデコの成績について見てきました。
ここ3年はかなり強い相場でしたからマイナスファンドも3本だけとかなりの好成績となっています。
しかし、ツイッターなどを見てると何度かあった下げ局面で耐えられなくなってイデコの積立を減らしたり、運用商品を定期預金に変えてしまった人も多くいるようです。
イデコは元々60歳まで投資して老後資金を準備するための制度ですから長い目で投資するのが吉でしょうね。
もし値動きに耐えられないなら自分の許容範囲を超えた投資金額やリスクかもしれません。
金額や投資ファンドを見直すことをおすすめします。
また、投資していることを忘れてしまう「気絶投資法」もイデコのような制度を利用するならありかもしれません。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、楽天証券の5択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この5つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。
大和証券
大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。
他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。
また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。
運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。
楽天証券
楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。
この2つのファンドは人気ですね。
楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。
総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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