【グローバル・リンク・マネジメント】新規上場株式(IPO)財務分析

12月13日に東証マザーズに新規上場するグローバル・リンク・マネジメントの財務分析をしてみたいと思います。

グローバル・リンク・マネジメントが12月13日上場

グローバル・リンク・マネジメントが上場する週は一家プロジェクトカチタスヴィスコSGホールディングスグローバルリンクマネジメントエルティエスアルヒイオレHANATOURJAPANマツオカコーポレーションと他に9社上場します。

グローバル・リンク・マネジメント自体はそこまで規模はおおきくありませんが、同じ週に上場するSGホールディングス(佐川急便)などは今年最大の上場となります。他にカチタスやアルヒなどはかなり大きめです。

そのため資金が分散する可能性があります。

なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。

グローバル・リンク・マネジメントのビジネスモデル

グローバル・リンク・マネジメントの事業内容は投資用マンションの企画・開発・販売、販売物件の管理等となっています。

それでは詳しく見ていきましょう。

グローバル・リンク・マネジメントの経営理念

グローバル・リンク・マネジメントの経営理念にあたる企業理念、企業ビジョンを見ていきましょう。

企業理念

不動産を通じてお客様の真の豊かさに貢献する

不動産の土地仕入、企画、設計、賃貸管理、建物管理までワンストップサービスの提供を不動産ソリューション事業とプロバティマネジメント事業によって行って行きます

企業ビジョン

「不動産ソリューション」✕「IT」により、新しいサービスを創造し世界都市東京から、Global Companyを目指す

としています。

グローバル・リンク・マネジメントのビジネスの内容

グローバル・リンク・マネジメントは不動産の土地仕入、企画、設計、賃貸管理、建物管理までワンストップサービスの提供をしているのが主な特徴となっています。

今後はIT領域を上手く絡めて事業拡大を図っていくとのこと。

グローバル・リンク・マネジメントビジネスモデル

出所;グローバル・リンク・マネジメント目論見書より


グローバル・リンク・マネジメントの収益性


売上高総利益率

次に粗利の部分にあたる売上高総利益率からみていきましょう。

売上高総利益率をみることでその企業の商品力をみることができます。

27年度19.93%

28年度19.72%

と少し下げていますね。

もともとかなり高い水準ですから問題はないと思われます。

売上高営業利益率

次に本業の儲けを表す売上高営業利益率です。

27年度3.25%

28年度5.13%

こちらは大きく上げています。

上場前は販売費及び一般管理費が上場費用などで嵩む傾向にありますがそれらを上手くおさえたかんじですね。

売上高経常利益率

次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。

27年度3.41%

28年度4.55%

こちらも大きく伸びています。

売上高営業利益率との差は支払利息の部分が大きいです。

不動産企業ですからこのあたりは許容範囲かな。

売上伸び率

売上げの伸びはこんな感じです。

27年度ー3.58%(単独)

28年度+33.66%(連結)

と波がある感じですね。

25年度から26年度にかけても大きく下げています。

不動産によくある傾向ですが・・・

収益性まとめ

売上の伸びは波はあるものの伸びている。利益も伸びている。

グローバル・リンク・マネジメントの安全性


流動比率

次に短期的な支払能力をみる流動比率です。

27年157.44%

28年178.75%

とこちらは少し良くなっています。

流動比率の目安は100%ですから全く問題ありません。

ただし、ちょっと気になるのが流動資産の中の現金預金の割合があまり高くなく棚卸資産(販売用不動産、仕掛販売用不動産)の割合がかなり多いことが気になります。

不良債権がなければよいのですが・・・

自己資本比率

総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?

27年19.5%

28年15.8%

と大きく下げています。

もう少し高くてもよいのかな・・っては思いますけどね。

不動産系によくある傾向といえばそうです。

キャッシュフロー

キャッシュフローは27年度は

営業活動がプラス

投資活動がプラス

財務活動がマイナス

28年度は

営業活動がマイナス

投資活動がマイナス

財務活動がプラス

となっています。

フリーキャッシュフローは27年がプラス、28年がマイナスです。

資金面ではちょっと気になる点が多いです。

28年度の流れを簡単にいえば本業でお金が足りず、投資もしたのを借入で賄っている状況です。

あまり良い状況とはいえませんね。

営業キャッシュフローがマイナスの時点で個人的には投資しないかな。

大きな理由は流動比率のとこでも言及しました棚卸資産の増加です。

安全性まとめ

資金面では気になる点はあります。

グローバル・リンク・マネジメントの株価


PER、PBR

PER、PBRをみるとかなり割安設定です

株価的には結構オトクな水準であるかもしれません。

既存株主

既存株主にはベンチャーキャピュタルの出資は見当たりません、

ロックアップはほとんどの人に180日がついております。

ストックオプションもはそれなりにありますがそこまで多くもありません。

需給面は良さげですね。

まとめ


今回はグローバル・リンク・マネジメントの財務を中心に分析してみました。

株価的にかなり割安設定であること、

既存株主のうりもなさ気なところから初値後も結構面白そうな銘柄ではあります。

個人的には資金面でちょっと不安がありますので抽選ハズレたら参戦はしませんが、

セカンダリも初値次第では面白そうではあります。

次回は初値予想をしてみたいと思います。

また、IPOをこれから始める方は下記ページを読んでいただくことをおすすめします。

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