誤入金4,630万円をネットカジノに使ってしまった事件は日本の金融教育のツケかも

最近、報道番組もワイドショーもネットニュースも山口県阿武町が4,630万円を誤って振り込んだ問題の件が席巻していますね。

たしかになかなか無いレベルのニュースですしね笑

そこで大きな注目となっているのが「誤って振り込まれたお金はネットカジノで全部使ってしまった」という証言。

通帳記録まででていました。

多くの方は実はお金を隠し持っていたり、暗号資産にしていたりとか妄想しているようです。

普通に考えればそうするはずです。

しかし、私はネットカジノで使い切ったという話はありえると思っています。

なぜなら私が過去に対峙した1億円近くの横領犯と全く同じ構図だったからです。

その時の横領犯の心理とこの方の心理は同じだったのではと感じているんですよ。

今回はその時の経験を含めて今回の事件について書いてみましょう。

山口県阿武町が4630万円を誤って振り込んだ問題の概要

まずはこの事件を知らない方も見えると思いますので、山口県阿武町が4,630万円を誤って振り込んだ問題について簡単に概要を解説しておきましょう。

発端は山口県阿武町が4630万円を誤って振り込んだこと

まずは山口県阿武町が住民税非課税世帯への10万円給付463人分の4,630万円を誤って一人の方に振り込んでしまったところからこの話は始まります。

どうやら463人にはちゃんと10万円ずつ普通に振り込まれていて、さらに送らなくてよい総額を書いた振込依頼書も銀行に送ってしまったことで、名簿の先頭にあった今回誤入金があった方に総額の4,630万円も振り込まれたということのようです。

つまり、山口県阿武町は4,630万円×2の振り込みをしてしまっていたということです。

「それまで担当していたベテランの女性が異動になり、業務が引き継がれました。振込先のデータを銀行に渡せば、依頼は完了。ですが、提出する必要のない振込依頼書も銀行に送ってしまったこの依頼書に記載ミスがあったようで、誤送金が行われました。ただ、不慣れな職員だとわかっていたのに、チェック体制がずさんだったことは否めない」(町役場関係者)

出典:NEWポストセブン 4630万円誤送金 役場も銀行も防げなかった理由と男が職員の前でとった行動

あまり報道では言われませんが、そもそもこの話は山口県阿武町役場が大きな問題なんですよね。

こんなこと普通にありえないですから・・・・

新人にやらせてミスったようですが、ダブルチェックをしてなかったとしたらとんでもない話です。

さらに今どきフロッピーディスクでやり取りしているのも衝撃でしたが笑

働いていても住民税非課税世帯はありえる

なお、今回誤入金を受けた方はホームセンターで働いていたとのこと。

働いている方がなぜ住民税非課税世帯?と疑問に思う方も多いでしょう。

それは前年の所得で基本的に判断するからです。

新社会人や学生も対象になるケースもあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

誤入金を受けた方が返さずネットカジノで使い切る

誤入金があっても銀行で組戻ししたり、返金すれば問題なく終わった話です。

しかし、誤入金を受けた方はそれをせず、証言によると「誤って振り込まれたお金はネットカジノで全部使ってしまった」とのこと。

つまり、返す原資がなくなって大きな問題となってしまったのです。

そのため、電子計算機使用詐欺容疑で逮捕されるまでに・・・



1億円横領犯と類似と感じた話

それでは本題の1億円横領犯と類似していたという話を見ていきましょう。

私が実際に対峙した1億円横領犯

まずは横領犯の話を簡単に見ていきましょう。

詳しいことは書けませんが、私が所属してた会社の営業担当が、元々同僚で仲の良かった某超大手企業の部長が結託して愛人の会社を使って総額1億円近くの横領(詐欺)をしました。

当時、管理部門の責任者だった私はその社員を捕まえてお金の使いみち、残ってないのかをかなり追求したんですよ。

結論としてはほぼ競馬で全部使ってしまっていたという・・・

競馬に勝てばチャラにできるという心理

なぜ競馬に使ったのか・・・

それまで競馬はやったこともなく、競馬が好きだったわけではないそう。

はじめは100万円くらいの横領(詐欺)でした。

その方は営業担当だったのですが、売った先で100万円ほどの焦げ付いた売掛金が発生。

上司からなんとしても回収してこいという要求をされるのですが、相手が拒否。

その板挟みに耐えられず、自分でその会社名義で振り込んだんですよ。

妻子もいる方でしたので、自由に使えるお金はなかったようでその原資を得るために一番はじめの横領をします。

しかし、罪悪感と横領がバレてしまう恐怖からなんとかそれを帳消しにしたいと、思いついたのが競馬でした。

ちょうどそのころ、同僚が競馬で儲かった話をしていたのを思い出したそう。

競馬で勝てばチャラにできる。

と考えたのです。

その原資として再度横領をして競馬をする。

でも負ける。

この繰り返しだったとのこと。

だんだんチャラにできるために必要な金額が増えてきたため、最終的に総額1億円近くにまで膨れ上がり横領判明。。。。という。

つまり、自分が儲けようというよりも、なんとか形勢逆転するために思いついたのが競馬だったということです。

プロスペクト理論でも人は損している状況をなんとかして克服したいという心理が働いて、冷静な判断ができなくなるということがわかっていますしね。

もっと他にあるだろう・・・って思うのですが、このあたりも金融教育がされてない日本ってところもありそうです。

宝くじよりはマシですが、競馬も期待値は低いんですよ。

ギャンブル全般に言えますが、期待値で考えればやればやるだけ減っていくのです・・・

今回のネットカジノも同じ心理?

今回の件も競馬の人と同じだとすればこう考えたのではないでしょうか?

そのまま返してもいいけど、
ネットカジノで勝負して勝ってから
返したほうが儲かるじゃん
たしかに4,630万円をそのまま返しても、得はまったくなく、銀行の手続きという面倒なことがあるだけです。
誤入金された時点ではなにも悪くない人なのに手間だけ取らされるという・・・
それなら少しでも得したいという心理はわからなくもありません。
また、もしかしたら一部出来心でつかってしまって競馬の人と同じように
ネットカジノで勝てば使った分もチャラにできる
と考えたのかもしれません。
どちらにしても今回の件も、競馬の件も日本がまともに金融教育してこなかったツケである気もしないでもありません。
ちゃんと金融教育されていればカジノをやることで減ってしまう確率のほうが高いこともわかり、このような使い込みは起こらなかったのではないでしょうか?



まとめ

今回は「誤入金4,630万円をネットカジノに使ってしまった事件は日本の金融教育のツケかも」と題して山口県阿武町が4,630万円を誤って振り込んだ問題について見てきました。

今回の話は私の経験に基づく予想に過ぎませんが、結構当たっているのでは?個人的には思っています笑

こういう事件が起こってしまったのは根底に金融教育があると思いますね。

また、この誤入金された側はかなりすごい晒し上げられていますが、それよりもそもそもの事件の発端となった振り込みミスをした山口県阿武町役場についてもうちょっと追求すべきでは?とも思いますが・・・

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