保有する株式を貸し出すことで利益が得られる貸株。
とてもお得ですが、ちょっとした罠があります。
それは株主優待の長期保有条件です。
貸株をしていると長期保有とみなされないケースもあるんですよ。
私も設定していてちょっとわかりにくかったで備忘録として、SB証券で貸株を個別で設定する方法を解説します。
貸株と株主優待の関係
まずは今回の話の前提となる貸株と株主優待の関係についてから見ていきましょう。
貸株とは
貸株サービスとは証券会社に投資家が保有している株を貸すサービスです。
証券会社は信用取引などで空売りをする投資家に対して株を貸します。
その株を投資家から借りているケースも有るのです。
この場合には証券会社から投資家に対して「貸株金利」を受け取ることができます。
多くの銘柄で0.1%くらいの貸株がもらえますので長期保有目的の株ならぜひ設定しておきたい項目なんですよ。
貸株には優待権利自動取得サービスという仕組みがあるが
ただし、貸株を行うと株は貸していますので、タイミングによっては株主優待等がもらえなくなってしまうというリスクがあります。
それを回避するには「優待権利自動取得サービス」という株主優待を優先するというものがあります。
貸株を行っていても株主優待の権利取りのタイミングで一時的に貸出しを解除し、株主優待の権利を取得します。
権利落ちになったら、再度自動で貸出手続きをするということです。
ですから貸株、株主優待とも両取りできるんですよ。
しかし、ちょっとした罠があります。
継続保有条件の株主優待は受けられない可能性
それは継続保有(長期保有)が条件となっている株主優待です。
最近は月曜から夜ふかしで話題となった桐谷さんの登場で株主優待目当ての人が増えたことやクロス取引で株主優待だけをゲットしようって人が増えてきたこともあり、株主優待に○ヶ月とか○年の継続保有している方という条件が付けられるケースが多くなってきました。
例えばイオンなどは3年間継続保有(1000株以上)で特典が付きますし、ビックカメラも1年以上2年未満継続保有で1,000円分、2年以上で2,000円分の買物券が株主優待に追加されます。
私も株主優待目的で保有しているGMOインターネットは1 単元(100 株)以上を 6 ヶ月以上継続保有が条件となっていますね。
継続保有を条件とすればクロス取引で一時的に株を保有して株主優待をゲットする人などを排除することが出来ますしね。
しかし、貸株を利用しているといくら株は保有していてもそのように判断されない可能性があるのです。
SBI証券の貸株の重要事項にも以下のような注意書きがあります。
※継続保有や長期保有特典などを実施している銘柄については、権利確定月の他に基準日が設定されている場合は基準日においても株式を返却させていただいております。株主優待の権利取得は、権利確定日における株式の保有だけでなく、保有期間、保有株数等の条件が付随する場合があります。そのため、「優待権利自動取得サービス」は、必ずしも株主優待の付随条件には対応していない場合もあります。出典:SBI証券 HELP 重要事項より
確実に継続保有となるには自分の判断で貸株の解除などを行う必要があるんですね。
これはSBI証券だけの話ではなく、他の証券会社も基本的には同じです。
なお、継続保有の有無は株主番号で定期的に確認している企業が多いようですが、確認のタイミング等は公開されていないケースがほとんど。
貸株を個別で解除する方法(SBI証券)
ここからは貸株自体は解除したくないけど、継続保有条件が株主優待についた銘柄だけ貸株を解除したいという方向けに個別解除の方法を見ていきます。
やり方は信用取引口座開設の有無で異なってきます。
信用口座を開設していない方が貸株を個別解除する方法
まず信用口座を開設していない方向けの貸株を個別解除する方法です。
こちらはわかりやすいです。
まず、以下のルートをだどり個別の貸株設定画面に行きます。
信用口座を開設している方が貸株を個別解除する方法
次に信用口座を設定している場合です。
こちらは前述の貸出設定がないんですよ。
代わりに貸株振替という項目ができます。
そこで設定が可能となっています。
具体的には以下のルートをだどり設定を行います。
まとめ
今回は「SBI証券で貸株を個別に解除、設定する方法を解説」と題してSBI証券での貸株の個別解除、設定の方法について見てきました。今回はSBI証券で解説しましたが基本的には他社も同様ですので設定がどうなっているのかあらかじめ確認しておきましょうね。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。