カゴメが個人向けの社債を発売します。
「カゴメ日本の野菜で健康応援債」です。
カゴメ日本の野菜で健康応援債は買い?
それでは今回のカゴメの社債「カゴメ日本の野菜で健康応援債」についてみていきましょう。
社債とは
まずは社債とはなにかという点から説明しておきましょう。
社債とは会社が資金調達を目的として、投資家からの金銭の払込みと引き替えに発行する債券のことをいいます。
簡単にいえば企業の「借金」です。
個人投資家からの借り入れと思えばよいでしょう。
社債は普通社債、転換社債などいろいろな発行方法があります。
その内容によってルールも違いますが、一般的には高めの利率が定められており、その利息をもらいつつ、満期や繰上償還時に額面で償還(買い取り)されます。
つまり、期日になれば元本が返ってくる上に利息がもらえるのでその分がプラスというわけです。
ただし、デメリットがあります。
企業が破綻した場合や経営が悪化した場合です。
その場合には、利息が滞ったり、元本が返ってこない可能性もあります。
また、社債は途中で換金したいと思っても株ほど売買が容易ではありません。
そのリスク分、利回りが高く設定されているんですね。
カゴメ株式会社第1回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
それでは今回発行されるカゴメ株式会社第1回無担保社債(社債間限定同順位特約付):愛称 カゴメ日本の野菜で健康応援債の概要を見てみましょう。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
正式名称 | カゴメ株式会社第1回無担保社債(社債間限定同順位特約付) |
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愛称 | カゴメ日本の野菜で健康応援債 |
期間 | 1年 |
募集金額 | 10億円 |
格付け | A(R&I) |
販売期間 | 2023年2月9日(木)~2023年2月20日(月) |
利率(年率) | 0.05〜0.35%:2023年2月8日(水)条件決定予定 |
利払日 | 2023年8月21日(月)および2024年2月21日(水)(年2回) 【初回利払日:2023年8月21日】 |
発行日(受渡日) | 2023年2月21日(火) |
償還日 | 2024年2月21日(水) |
発行価格 | 額面100円につき100円 |
買付単位 | 10万円以上、10万円単位 |
投資格付はA
投資格付はA(R&I)ですね。
Aは債務履行の確実性は高いと評価された場合に付与されるものです。
ただし、こういった格付はあまり当てにならない部分もあります。
例えばリーマンショックのきっかけとなり大きな問題になったサブプライムローンとかAAAがついてたりしましたしね・・・
取り扱い証券会社
なお、カゴメ株式会社第1回無担保社債(社債間限定同順位特約付):愛称 カゴメ日本の野菜で健康応援債の販売は以下の証券会社で行っています。
利率0.05〜0.35%だがおまけがおいしい
利率は0.05〜0.35%です。
先日発売された楽天モバイル債券は3.3%でしたし、日産自動車の社債も1.015%でしたからそれと比較すると低めとなっています。
それでも定期預金に預けておくよりは高い利率となりますし、安全性は比較的高めの投資商品となります。
さらに今回のカゴメ日本の野菜で健康応援債はおまけが付いています。
カゴメの人気商品「つぶより野菜」1箱(15本)が付いてくるのです。
Amazonでの価格を見ると4,247円。
つまり、最低単位の10万円投資をする場合にはこれだけで「4.247%」の利率となります。
それプラス通常の利回りの0.05〜0.35%ですから最低単位で投資をするならかなり魅力的な投資先となりそうです。
償還日まで1年と短い社債ですし、「つぶより野菜」や「カゴメ健康直送便オンラインショップ」の販促という側面もあるのかもしれませんね。
出典:カゴメ ニュースリリース デジタル特典付き社債「愛称:カゴメ 日本の野菜で健康応援債」の発行 より
なお、上記の図のように「つぶより野菜」1箱(15本)を受け取るには「カゴメ健康直送便オンラインショップ」への会員登録と特典の申込手続きが必要ですのでご注意ください。
社債間限定同順位特約とは
なお、この社債には「社債間限定同順位」というあまり聞き慣れない特約がついています。
社債間限定同順位特約とは同じ会社が発行した複数の無担保社債間において、利金や償還金の受取りに有利不利が生じないようにするための特約です。
もともと無担保社債には、利金や償還金を支払う為の担保は設定されていません。
しかし、同じ会社が担保のある社債を発行すると、無担保社債の購入者は債権者としての立場が弱くなってしまいますよね。
そうならないようにつけられるのがこちらの特約です。
これが付くことで他の社債に担保をつけれなくしたり、つけても「社債間限定同順位特約」がついてる債券は同等の担保の設定されることになります。
つまり、基本的には購入する側が不利にならないようについているものですね。
野村證券の解説だとこんな感じです。
無担保社債には、元利金や償還金を支払う為の担保は、元々設定されていない。「社債間限定同順位特約」とは、発行者が、当該社債の所有者の元利金や償還金を受け取る権利を保護する為に、当該社債以外の社債に対して担保を自由に設定しない約束をし、担保を設定する場合には、当該社債にも同等の担保を設定することを指す。
出典:野村證券 証券用語解説集 社債間限定同順位特約
まとめ
今回は「カゴメ日本の野菜で健康応援債は買い?カゴメ「つぶより野菜」15本がもらえてかなりお得」と題してカゴメの社債についてみてきました。
単純に社債としての利回りを考えれば他社よりも低く魅力はそれほどありません。
しかし、おまけのカゴメ「つぶより野菜」がありますので、試してみたい方にはかなり条件の良い投資先となりそうです。
今後はこういう株主優待のような社債の発行の仕方が増えてくるかもしれませんね。
個人的にはカゴメのトマトジュースが好きですし、今回の社債も応援する意味も込めて購入してみようと思います。
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