税制改正大綱などいろいろな話はでていましたが、令和5年度の税制改正法が、28日の参議院本会議で可決・成立したことで「新しいNISA」が正式決定となりました。
個人投資家を対象にした優遇税制「NISA」の拡充などを盛り込んだ新年度=令和5年度の税制改正法が、28日の参議院本会議で可決・成立しました。
出典:NHK 「NISA」拡充など新年度の税制改正法が成立 参院本会議
そこで今回はちょっとややこしい「新しいNISA」制度についてあらためて解説及び、私の投資方法(予定)をご紹介したいと思います。
新しいNISAまとめ
新しいNISAは今までのNISAおよびつみたてNISAをかなり改善した仕組みとなります。
まとめるとこんな感じです。
出典:金融庁 新しいNISA より
NISA制度の恒久化/非課税期間の無制限化
まず一番大きいのはNISA制度の恒久化です。
もともとつみたてNISAは2042 年までの期限、一般のNISAは2028 年までとなっていました。
それを期限を定めない恒久的な措置とされることになりました。
また、一般NISAは5年、つみたてNISAは20年が非課税期間でしたが、それが無制限化されることになりました。
無制限化というのは、非課税期間終了時の相場に左右されなくなりますのでありがたい話ですね。
年間投資上限額の拡充
また、非課税で投資できる金額も増えます。
- つみたてNISA年40万円→120万円(つみたて投資枠)
- 一般NISA年120万円→240万円(成長投資枠)
つみたてNISA部分は「つみたて投資枠」とされ今まで年間40万円だったのが120万円まで可能となります。
また、一般NISA部分は「成長投資枠」とされ今まで年間120万円だったのが240万円まで可能となります。
さらに今までつみたてNISAと一般NISAはどちらかしか使えませんでしたが、一つの制度となり併用が可能となります。
ですから上限まで積み立てると年間360万円まで使えるようになります。
ただし、後述する生涯投資利用可能枠がついてしまっていますが・・・
生涯投資上限枠の設定
今までの情報はすべてプラスの話ばかりでしたが、そうでもない部分があります。
それは生涯投資上限枠が作られるってことです。
つまり、NISAを利用できる金額に上限が設けられるってことですね。
具体的には
なお、枠の再利用が可能です。
買付残高(簿価残高管理方式)で管理されますのでNISA口座内の商品を売却した場合には、当該商品の簿価分の非課税枠を再利用できることとなります。
現行制度との関係
なお、新しいNISAは現行のNISAやつみたてNISAとは別の制度という扱いです。
すでに既存の制度を利用している方は一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間、そのまま非課税で保有可能で、売却も自由です。
新しいNISAは2024年から始める部分に影響してくるって形ですね。
また、前述の生涯投資上限枠にも現行のNISAやつみたてNISAの利用額は含まれないとのこと。
別モノで考えればよいということですね。
また、現行のNISAやつみたてNISAから移管(ロールオーバー)もできないとのこと。
現行のNISAやつみたてNISA分を一旦売って、新しいNISAで買い直せば良いだけですからわざわざ制度として設けなかったってことでしょう。
投資信託に制限有り
また、今まで一般NISAはほとんどの株、投資信託などが利用できましたが、新しいNISAの「成長投資枠」は一部除外される商品が出てくるようです。
投資枠の最大3分の2を占める「成長投資枠」を使って購入できる投資信託を2000本程度に絞り込む方針であることがわかった。公募投信は全体で約6000本あるが、外国債券で運用するアクティブ運用の投信や毎月分配、運用期間20年未満の投信は対象外となる。設計が複雑で長期運用に向かない商品を排除する狙い
出典:日経新聞 新NISA成長枠、公募投信の3分の2が対象外 金融庁方針
日経新聞の報道では外国債券で運用するアクティブ運用の投信や毎月分配、運用期間20年未満の投信は対象外とのことです。
他にも令和4年度税制改正大綱には具体的に以下のファンドが例示されていましたね。
・収益の分配を1月以下の期間に行う
・信託期限20年未満
・取引所から整理銘柄として指定されているもの
高レバレッジは一時期ブームとなったレバナスなどを指しているのでしょう。
成長投資枠でもつみたて枠と同様に金融庁が長期投資に適さないとしている投資信託は排除するってことですね。
つみたてNISAほどは厳しくなさそうですが、約6000本ある投資信託のうち、2000本程度と3分の1しか対象とならないってことになります。
私の新しいNISA投資方法
参考までに私が今考えている新しいNISAの投資方法をご紹介しましょう。
今現在は私は積立投資として、SBI証券、楽天証券、auカブコム証券、マネックス証券で5万円ずつクレジットカードで投資信託を購入しています。
合計20万円ですね(つみたてNISA含む、iDeCoは別枠で6万7千円)
そのクレカ積立分をそのまま新しいNISAに回そうと思います。
クレジットカードでのポイント付与は減りますが、非課税で運用できるのはそれ以上のメリットがありますからね。
一番良いのは新しいNISAが始まるまでに現在月5万円しかないクレジットカードの投資上限制限を引き上げてもらってそれで投資をすることですが、今の所そのような動きは聞こえてきませんね・・・
これで年間240万円です。(つみたて投資枠120万、成長投資枠120万円)
それでも年間投資額の上限まで成長投資枠があと120万円余裕がありますので、既存のクレカ積立で貯まった投資信託を120万円分売却して新しいNISAで買い直す予定です。(特定口座投資分)
これで上限まで利用ができます。
できるだけ早く生涯投資上限枠を埋めちゃったほうが理屈上は期待値高いですからね。
今の時点では新しいNISAはこんな利用方法を考えています。
まとめ
今回は「税制改正法が成立で「新しいNISA」正式決定。私の投資方法は・・・」と題して新しいNISAについて解説してきました。
新しいNISAが始まることで日本でも投資環境がかなり良くなることになりますね。
まだ投資をしたこと無い方もぜひこの機会に挑戦してみることをおすすめします。
ちなみに私は現在、つみたてNISAは楽天証券でやっていますが、新しいNISAはSBI証券に変更予定です。
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