配当金にも社会保険料の負担が加算されるかも?財務省が改革の方向性を提示

先日、財務省の財政制度分科会が興味深い資料を公開しました。

令和5年11月1日開催に開催された財政制度分科会の配布資料です。

これによると配当金にも健康保険等の社会保険の負担が加算することを改革の方向性として提案しているんですよ。

まだ提案の段階ではありますが、FIREをしている人、目指している人なんかには前提条件が変わってしまうかなり大きな話かもしれません。

今回はこの改革の方向性について見ていきましょう。

配当金も社会保険料の計算に含める提案

それでは配当金の改革の方向性についてみてみましょう。

簡単に言えば配当金も社会保険料(健康保険、介護保険など)の賦課ベースに追加して計算するようにするってことです。

現在の配当金の扱い

ちなみに現在は社会保険料等の計算は以下のような仕組みです。

金融資産等を考慮にいれた負担を求める仕組み

出典:財政制度分科会 令和5年11月1日開催配布資料より

上場株式の配当は申告をしない場合(特定口座源泉徴収ありや住民税申告不要制度利用時)は計算の対象外となっているのです。

また、預貯金の利子なんかも同様の扱いですね。

ですから配当のみで生活している方は、いくら高額の配当があっても最低限の社会保険料で済んでいるわけです。

さらに住民税にも反映されないので(源泉徴収はされている)住民税非課税世帯なんかにも該当して様々な優遇や給付が得られていたりもします。

財務省の改革の方向性

そこで今回提示された財務省の改革の方向性です。

現在保険料の賦課対象とされていない金融所得のうち、本人の選択によって保険料の賦課対象となるかどうかが変わり得るもの(上場株式の配当など。預貯金の利子などは含まれない。)については、公平性の観点から、保険料の賦課ベースに追加し、負担能力の判定においても活用する仕組みについて検討すべき。
つまり、配当金については社会保険料の計算に含めましょうってことですね。(預貯金の利子は現状維持)
人によってはかなり影響が大きいですから賛否がわかれそうな話です。

NISA枠は対象外

なお、NISAについても言及されています。

その際、NISAなどの非課税所得(NISA口座で管理される金融資産は1,800万円(簿価残高)まで非課税)は、保険料においても賦課対象としないことを前提とする必要がある。

つまり、NISA枠の部分は社会保険の計算に含めませんってことです。

もしこの制度が実際に導入されるとすればNISA枠がより重要になってきますね。

ちなみに2024年からはじまる新しいNISAはかなりすごい制度ですが、これの導入は金融所得の税率を上げるためなんて話もよく聞きますね・・・




金融資産も考慮に入れた負担を求める仕組み

また、投資をしている方にはもう一つ気になる提案もありましたので合わせてご紹介しましょう。

簡単に言えば金融資産も考慮に入れて負担能力を判断しましょうって話です。

高齢者は所得は少ないが貯蓄が多い

下記のグラフをみればわかりますが、高齢者は所得はすくないですが、金融資産を多く持っている人が多いんですよ。

金融資産も考慮に入れた負担を求める仕組み

出典:財政制度分科会 令和5年11月1日開催配布資料より

ですからそれを含めて負担割合を考えるべきという話ですね。

金融資産の保有状況も勘案した負担能力判定

具体的には以下のように財務省の改革の方向性が出されています。

まずは、現行制度の下での取組として、医療保険における入院時生活療養費等の負担能力の判定に際しても、介護保険の補足給付と同様の仕組みを適用すべき。さらに、医療保険・介護保険における負担の在り方全般について、マイナンバーを活用して、金融資産の保有状況も勘案して、負担能力を判定するための具体的な制度設計について検討を進めていくべき。
こちらはまだそれほど具体的ではなく、まずは入院時生活療養費等の負担能力の判定に使う。
その後、さらに制度設計を検討しようよってレベルにとどまっています。
現在の健康保険等は収入ベースですから、働いていない高齢者はそれほど負担がありません。
その分を現役世代が負担している形をお金をもっている高齢者には負担してもらいましょうってことですね。
ただし、今の時点では預貯金とマイナンバーを紐づけが任意ですので、すぐにこれを実現するのは難しいかと思われますが・・・



まとめ

今回は「配当金にも健康保険の負担が加算されるかも?財務省が改革の方向性を提示」と題して財務省が示した改革の方向性について投資関連のものを取り上げました。

まだすぐに決まってくる話ではありませんが、将来的には配当金等が社会保険の計算に含まれるということもありえそうです。

今の現役世代の負担が厳しい健康保険や介護保険の状況、これからさらに悪化することを考えると実現可能性はそれなり高そうです。

今後、FIRE等を検討している方はこのあたりも頭に入れて置く必要がありそうですね。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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