日経新聞によると銀行などの窓口で個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」に加入できるように5月より改正されるようです。
厚生労働省は、老後に備えた個人の資産形成を促すため規制を緩和する。銀行などの窓口で個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」に加入できるようにする。
出所;日経新聞電子版:4月16日「イデコ」銀行窓口で 老後資金、自助努力後押し
非常に申し込みしやすくなりますね。
今まではまず、電話やネットで書類を請求して送られてきて記入して送付。
その書類に不備がなければ国民年金基金連合会に送られそこで手続き、
そこでも問題なければ口座開設という非常に面倒なプロセスでした。
私も申込みから個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」口座開設まで3ヶ月近くかかったと思います
一度カナの記載がなかったとかそんなちょっとした記入もれで戻ってきてしまったのもありましたので・・・
窓口で受付してくれればそのあたりのチェックはやってくれるのでかなりスムーズになりそうです。
ただし・・・個人型確定拠出年金(iDeCo)の金融機関による差が大きいのです。
しまった。。。って思っても下記の様に一度申し込むと他の金融機関への移動は大変ですし、お金もかかります。
ですから慎重にどこに申し込むのかを検討する必要があります。
個人型確定拠出年金(iDeCO)の加入対象範囲が広がってから1年が経ちました。その間に各社が競争を繰り広げていますので条件のよい金融機関、そうでもない金融機関、条件の悪い金融機関と大きく差が出てきています。そこで考えるのが他[…]
そこで今回は個人型確定拠出年金(iDeCo)申し込み前にこれだけは確認しておきたい3点を見ておきたいと思います。
個人型確定拠出年金(iDeCo)の運営管理機関のチェックポイント
それでは個人型確定拠出年金(iDeCo)へ申し込む前にチェックしておきたいポイントは3点をみていきましょう。
まず1点目はこれです。
手数料
まずは手数料です。
個人型確定拠出年金(iDeCo)でかかる手数料は加入時(初回のみ)、運用期間中にかかる手数料(毎月)、移す時、受け取り時(振込毎)にかかります。
そのうち、加入時(初回のみ)と受け取り時はどこも共通です。
加入時は(初回のみ)2,777円
受け取り時(振込毎)432円
は共通です。
ですからチェックすべきは運用期間中にかかる手数料(毎月)と移す際の手数料です。
運用期間中にかかる手数料
運用期間中にかかる手数料も3種類あります。
運営管理機関(申し込み金融機関)、国民年金基金連合会、信託銀行のそれぞれの取り分です。
そのうち国民年金基金連合会、信託銀行は各社共通となっており、
国民年金基金連合会が103円
信託銀行が64円
です。
そのため、チェックするべきは運営管理機関(申し込み金融機関)の手数料となります。
これもだいたい3パターンあります。
無条件無料
条件付き無料
有料
この手数料は運用に関係なく毎月掛かりますから無条件無料か自分が条件に当てはまるなら条件付き無料を選択したいところです。
無条件無料はその名前のとおり誰でも無料です。
無条件無料
今日現在で運営管理機関の手数料が無条件無料となっているのは11社あります。
条件付き無料
条件付き無料も自分がその条件にあてはまるなら上記と変わりませんのでありですね。
みずほ銀行は資産50万円以上もしくは次の3点を満たす、1.掛金月額1万円以上、2.メールアドレス登録、3.目標金額登録
野村證券は資産残高100万円以上もしくは掛金月額1万円以上
この2社は条件がかなり緩いので無料条件を満たしやすいです。
次の2社はちょっと条件が厳しいかな・・・
第一生命保険は資産150万円以上
損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントは資産200万円以上
で無料となります。
個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」は掛けられる金額が決まっていますので特に上限が低いサラリーマンの方とかはこの2つの資産に行く期間を考えてください。
(すでに企業型とかである程度運用資産がたまっている場合にはありかもしれませんが・・・
移す際の手数料
移す手数料は4,320円掛かるところと無料のところがあります。
これは例えば他の金融機関に魅力的な商品がでたから移したいなどということがあったときに発生する手数料です。
ですから上記の運用期間中にかかる手数料ほど重要視はする必要はありません。
移さなければ発生しない手数料ですからね。
その他条件付き無料のみずほ銀行と野村證券は移す際の手数料も無料となっています。
取扱商品
次のチェックポイントは取扱の商品です。
個人型確定拠出年金(iDeCo)は長期的な投資となります。
金融庁が取扱できる商品をかなり選別したつみたてNISAなどとは違って個人型確定拠出年金(iDeCo)はかなり地雷と思われる商品の取扱があります。
そこをしっかり確認して申込みすべきなのです。
取扱商品のチェックポイントも3点見ておきましょう。
信託報酬
過去の実績
純資産額
信託報酬
まずは信託報酬を確認しましょう。
信託報酬とは運用会社などの取り分で運用成績に関係なく発生してきます。
これが高ければ運用の足を引っ張りますしずっとかかってくる費用ですから低ければ低いほどよいです。
また、信託報酬は投資カテゴリー毎に大きく違います。
例えば国内の債券などは信託報酬は低くなりますし、
新興国の株式などは信託報酬が高い傾向にあります。
それらも踏まえてまずは自分がなにに投資をするのかを検討してから確認するとよいかもしれませんね。
アセットアロケーションをどうするかで投資結果の9割が決まると現代ポートフォリオ理論では言われています。デイトレードやIPO投資などの短期的な投資の場合はそうでもないと思いますが、個人型確定拠出年金(iDeCo)やつみたてNISAは長[…]
過去の実績
次は過去の実績です。
いくら信託報酬が安くても運用が上手くいかなければ意味はありません。
ですから実績もチェックしておきましょう。
あくまでも過去ですから今後も同じような実績を上げられるのかはわかりませんけどね。
過去の実績は証券会社やその運用会社のWEBページに記載があります。
純資産額
最後は純資産額です。
純資産額はその投資信託がどれだけの金額を運用しているのかがわかります。
これが大きければ大きいほど人気があり資金が集まっていることを表します。
基本的に大きい方が規模の経済が働きますから有利です。
また、大きければ大きいほど途中で償還といってその投資信託が終了する可能性が低くなります。
ですからある程度純資産額が大きいものを選びたいところです。
サポート
チェックポイントの3点目はサポート体制です。
コールセンターはあるのか。
何時から何時まで営業しているのか
休業日はいつか
などをチェックしておきましょう。
ただし、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は加入して運用が始まってしまえばそれほどサポートのお世話になるようなことは少ないかと思いますので3点のチェックポイントで1番重要視しなくてもよいものかもしれません。
加入時にはいろいろ迷うところもありますのでサポートが充実していた方がありがたいですけどね。
ちなみにその金融機関の財務状況等はそこまで気にしなくても良いです。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、預入先が倒産しても下記のような感じになります。
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まとめ
今回は個人型確定拠出年金(iDeCo)申し込み前にこれだけは確認しておきたい3点を見てきました。
窓口で個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」に加入できるのはありがたいですが、その窓口ではおそらく自社の取扱しかないと思われます。
そうなればその金融機関の取扱商品がイマイチだったり、手数料が有料だったりしてもそのまま申し込んでしまうことになる方もおおいと思われます。
そうならないように事前に確認する必要があるかな・・って思います。
今回の改正で情弱ホイホイみたいな感じにならないとよいと思いますが。。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、楽天証券の5択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この5つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。
大和証券
大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。
他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。
また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。
運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。
楽天証券
楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。
この2つのファンドは人気ですね。
楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。
総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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