つみたてNISA(積立NISA)はリバランスが難しい。その大きなデメリットへの対応方法を考える

つみたてNISAは20年間利益に対して税金が掛からない(非課税)で運用できる大変ありがたい制度です。

しかし、大きなデメリットがあります。

それはリバランスしようとすると運用している投資信託を売却しないといけないケースが多く、そこでその非課税枠を捨ててしまうことになることです。

今回はそんなつみたてNISAのリバランスへの対応について考えてみます。

なお、つみたてNISAってなに?って方はこちらの記事からどうぞ

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今さら聞けないつみたてNISAとは

つみたてNISA(積立)のリバランス問題

つみたてNISAは基本的にインデックスファンドを長期的に分散投資をすることに向いた制度です。

金融庁もそのつもりで制度設計をしているようです。

しかし、特定口座やイデコなどでインデックスファンドを運用するのと違いちょっとコツがいる点があるのです。

それが積立型の投資で重要なリバランスの問題です。

インデックスファンド運用の一般的な流れ

インデックスファンドを長期的に分散投資する場合、一般的な流れは以下のとおりとなります。

  1. アセットアロケーションを決める
  2. 決めたアセットアロケーションになるように投資信託を選択する(ポートフォリオを組む)
  3. 定期的に投資をする(毎日、毎週、毎月など時間的な分散をする)
  4. 運用により決めたアセットアロケーションの比率と崩れてきたらリバランスを行う

しかし、つみたてNISAの場合には4のリバランスが非常に難しい仕組みとなっているのです。

リバランスとはなにか

それではそもそもリバランスとはなにか、リバランスがなぜ必要なのかを考えてみましょう。

リバランスとは資産の再配分のことを指します。

時間の経過すると相場が変化してきます。そうなると当初予定したアセットアロケーション(資産配分)と実際の資産の比率にズレが生じてしまうことがあります。

それを当初予定していたアセットアロケーション(資産配分)の比率に修正する作業のことです。

たとえば先進国株式50%、国内株式50%というアセットアロケーションを組んだとしましょう。

先進国株式は利回り5%を予定していて、国内株式は利回り2%を予定していました。合計3.5%の利回り想定となります。

しかし、その後の相場が大きく動いて保有比率が先進国株式40%、国内株式60%となると想定利回りは3.2%と大きく下がってしまいます。

利回りが変化してしまえば将来得られるはずの金額も変わってしまいます。

また、リスクも大きく変化してしまいますね。

つまり、計画が狂ってきてしまうんですね。

それではまずいですからこれを元の比率に戻す作業が必要となります。これがリバランスの必要な理由です。

リバランスをしたほうが成績がよいとのデータもあります

つみたてNISAでのリバランスは非課税枠が消える

しかし、つみたてNISAはかなりリバランスがしにくい仕組みとなっています。

リバランスをするために運用している投資信託を売却するとそこで非課税枠は終わってしまうためです。

例えば2018年につみたてNISAで投資信託を買っていたとしましょう。

この投資信託は20年間非課税で運用することが可能です。

2037年までは非課税で運用できるのです。

しかし、2019年に当初予定していたアセットアロケーションと大きく相違しリバランスをしようとその投資信託を売却するとしましょう。

するとそこで売却した投資信託分の非課税枠は終わりとなります。

つまり、2018年の非課税枠は2037年まで枠があったのに2019年で放棄してしまったことになります。

また、その非課税枠の部分について今後復活することはありません

売却してリバランスをするともったいないことになってしまうんですね。

つみたてNISAのリバランス対応策

それではつみたてNISAでリバランスは諦めた方がよいのでしょうか?

基本的にはつみたてNISAではリバランス前提の投資方法はしないほうがよいとも言えます。

それではどうすればよいのでしょうか?

考えられるのは以下の4つのやり方です。

バランスファンドを買う

まず一つ目の方法はいくつかの資産に分散投資をするバランスファンドを買うという方法です。

バランスファンドはそのファンドの中で自動的にリバランスを行ってくれます。

そのため、つみたてNISA内で買ったとしても特にこちらがリバランスもなにもしなくてもOKなのです。

楽ちんですね。

自分の考えたアセットアロケーションに合ったバランスファンドがあればそれを選択すれば良いことになります。

特に投資初心者の方にはこの方法が最もおすすめですね。

おすすめのバランスファンドをいくつか紹介しておきましょう。

8資産均等型

まずは8資産(国内株式、国内債券、先進国株式、先進国債券、新興国株式、新興国債券、国内REIT、先進国REIT)に均等投資をする8資産バランスという商品です。

どのカテゴリーの資産が今後伸びるのかは予想でしかありません。

予想もなかなか当たりませんからそれなら均等に投資してしまおうというコンセプトは非常に面白いですね。

わかりやすいコンセプトですから人気も高い商品となります。

8資産のバランスが崩れてこれば自動的に8資産が均等になるようにリバランスをしてくれます。

8資産均等型はつみたてNISAではたくさんの商品があります。

同じ8資産均等型ですが、成績や信託報酬、ベンチマークに違いがあります。詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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8資産つみたてNISA

全世界株式

次はバランスファンドといってよいのか微妙ですが、世界の株式に分散をする全世界株式型です。

こちらもいろいろな商品があります。

特におすすめはeMAXIS Slimシリーズの3つの商品ですね。

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)はMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)をベンチマークとしており、日本を含む先進国ならびに新興国の株式に分散投資
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)はMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、円換算ベース)をベンチマークとしており、日本を除く先進国ならびに新興国の株式に分散投資
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)は日本を含む先進国ならびに新興国の株式等に投資し、各投資対象資産の指数を均等比率で組み合わせた合成ベンチマークに連動し、日本と先進国、新興国の3地域均等に分散投資
というコンセプトがかなり違う商品となります。日本への投資比率がかなり違いますのでどれがよいのかは好みでしょうね。
個人的には日本に住んで日本で稼いでいますから日本への投資は不要と考えてeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)が好きですね。
eMAXIS Slimシリーズの投資信託についてはこちらの記事を御覧ください。他の全世界株式ファンドとの比較も掲載してあります。
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eMAXIS Slimの評価

今後の投資額で微調整

次は現在すでに投資している投資信託は売却せず、今後の投資商品の比率を調整することでリバランスを行うやり方です。

例えば先進国株式50%、国内株式50%というアセットアロケーションを組んだとしましょう。

その後の相場が大きく動いて保有比率が先進国株式40%、国内株式60%に崩れてきたとしましょう。

この場合、先進国株式の比率が少なくなっています。

ですから暫くの間は先進国株式のみをつみたてすることで徐々に当初想定していた先進国株式50%、国内株式50%の比率に修正していきます。

この方法ならば投資信託の売却が伴いませんから非課税枠が減ることなく(デメリットなく)リバランスができます。

ただし、この方法の問題点があります。

比率への調整が難しい
定期的なチェックが必要

比率への調整も定期的にやればそれほど難しくありません。

しかし、放置期間が長く大きく比率がずれてしまうと調整に時間も掛かってしまいますね・・・

ちょっと手間暇はかかる方法ともいえます。

この方法はある程度放置でもよいつみたて投資のメリットが少し損なわれるのが微妙です。

iDeCoや特定口座も併用

次の方法はあえてつみたてNISA内では調整せず、iDeCoや特定口座などつみたてNISA外で差額分を補填する方法です。

自分の資産全体のアセットアロケーションと考えて運用するってことですね。

iDeCoはスイッチングという制度があり、簡単にリバランスが可能です。

それを利用するのです。

iDeCoを使っていない場合には特定口座を利用するのも一つです。ただし、特定口座では利益がでれば税金こそ掛かってしまいますのでそのあたりは考える必要がありそうですが・・・

例えば先進国株式50%、国内株式50%というアセットアロケーションを組んだとしましょう。

その後の相場が大きく動いてつみたてNISA内の保有比率が先進国株式40%、国内株式60%に崩れてきたとしましょう。

iDeCoでその差額分調整してやるのです。

ただし、この方法も前述の投資額で調整するのと同じ問題点があります。

比率への調整が難しい
定期的なチェックが必要
特定口座だと税金が掛かってしまう
特に税金面はしっかり考えて動くのがよいでしょうね。

つみたてNISA内で分散しない

最後はそもそもつみたてNISAは自分資産の一部と考えてアセットアロケーションそのものを考える方法です。

つまり、つみたてNISA内では分散投資をしない方法です。

簡単に言えばつみたてNISAで内で投資するのはどこかのカテゴリー一つのみとします。

例えばつみたてNISAでで投資をするのは先進国株のみとするということですね。

こうすればつみたてNISA内でのリバランスは不要となります。

リバランスはiDeCoや特定口座でやればよいとなりますね。

この方法もおすすめですが以下の問題点があります。

つみたてNISA単独でみるとハイリスク・ハイリターンとなる

つまり、全体でみればよい感じのアセットアロケーションとなっていてもつみたてNISAは1個のカテゴリーだけですから、そのカテゴリーの調子が悪い時期はマイナスとなりえるってことです。

これは致し方ないところですが・・・

つみたてNISAのリバランスまとめ

今回は「つみたてNISAはリバランスが難しい。その大きなデメリットへの対応方法を考える」と題してつみたてNISAのりバランスについて考えてきました。

つみたてNISA内でのリバランスはかなりデメリットが大きいのでおすすめしません。

ですからそれ以外の方法を考えたいところです。

まとめると以下のとおりです。

つみたてNISAはリバランスをしない前提で考える
とくにバランスファンドを利用する方法、つみたてNISAで内で投資するのはどこかのカテゴリー一つのみとする方法はおすすめですね。

あとから後悔しないように始める段階である程度リバランスのことも考えておきたいですね。

つみたてNISA・NISAに加入するなら2社が有力

つみたてNISA・NISAは個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)ほど証券会社の差はありません。

選ぶ際のポイントは取扱商品と注文の仕方です。その点を加味すると下記のSBI証券、楽天証券が有力となります。

SBI証券

SBI証券はクレジットカードでの購入等は今の所できませんが、商品ラインナップや注文の仕方などは一番優れていますので楽天カードを使っていない、使わない方には筆頭候補となるでしょう

SBI証券はなにより注文の自由度がかなり高いのがいいですね。

利便性で考えるならSBI証券でしょう。

資料請求等はこちらから

SBI証券
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SBI証券は商品ラインナップや注文の仕方などが優れています。
また、三井住友カードとの連携で投資信託購入でのポイントが貯まるのも嬉しい。
ネット証券開設するなら持っておきたい口座の筆頭でしょう。

楽天証券

楽天証券最大のメリットは楽天カードでつみたてNISAの投資信託等を購入できることです。

楽天カードを利用することでポイントが付きますので他の証券会社には真似がしにくいかなりのストロングポイントとなっています。

楽天カードを利用しているなら楽天証券がおすすめですね。

資料請求等はこちらから

楽天証券
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楽天証券

楽天証券はなによりも楽天カードや楽天キャッシュで投資信託を購入すると楽天ポイントが付くのが大きなメリットです。さらにSPU(楽天スーパーポイントアップ)の対象になり、さらに楽天市場での買い物でポイントがつきやすくなります。

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つみたてNISAでリバランスする方法
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