金融庁も資産所得倍増プランでNISA、つみたてNISAの拡充を要望

岸田政権の目玉政策の一つである資産所得倍増プラン

金融所得税制の強化とNISA、つみたてNISA、iDeCoの緩和がセットなのでは?という話が漏れ聞こえて来るだけで具体的なものはまだ出ていませんね。

先日は日本証券業協会と投資信託協会の要望をご紹介しました。

そんな中、今度は金融庁がNISA、つみたてNISAの拡充を要望を出していますのでご紹介します。
金融庁が出せば決まりでしょ?って思う方も多いかもしれませんが、過去の例ではそうでもないんですよ笑

金融庁のNISA、つみたてNISAの拡充要望

それでは日経新聞に出ている金融庁の要望したNISA、つみたてNISAの拡充内容を見てみましょう。

投資期間の恒久化

まずは投資期間の恒久化です。

現在、一般NISAは2028年、つみたてNISAは2042年までの時限措置となっています。

これでは安心して投資ができませんよね。

ですからこれを恒久化することを要望しています。

このあたりは日本証券業協会と投資信託協会も要望を出していましたね。

ぜひ実現してほしい内容ですね。

非課税保有期間を無制限

次は非課税期間の無期限化です。

現状、一般NISAは5年、つみたてNISAでも20年しか非課税期間がありません。

どうしても相場のタイミングによっては厳しい状況のケースもありえます。

それをイギリスのISAのように無制限化するという要望ですね。

これも妥当でぜひ実現してほしい内容ですね。

※スマートフォンの方はスクロールして御覧ください。

ISAつみたてNISA一般NISA
非課税期間無制限20年5年

なお、イギリスのISAの条件はこちらの記事を御覧ください。

年間投資枠の拡充

次は年間投資枠です。

現在の年間投資枠の上限はつみたてNISA40万円、NISAが120万円でどちらかしか使えない形となっています。

それを「成長投資枠」を新たに設けて拡充するという話も出てますが、個人的にはややこしい制度にするよりシンプルにしてほしいですね。

ちなみにNISAのモデルとなったイギリスのISAはISA制度全体で£20,000(約296万円)となっています。※為替レートは金融庁資料準拠。

NISAやつみたてNISAと比較して雲泥の差ですよね。

つみたてNISAとNISA併用可能にして年間300万円くらいの投資が可能となるとよいでしょうね。

※スマートフォンの方はスクロールして御覧ください。

ISAつみたてNISA一般NISA
年間拠出限度額£20,000(約296万円)40万円120万円

つみたてNISAを未成年でも利用可能に

もう一つが現在20歳からしか利用できないつみたてNISAを未成年から利用可能にするという提案もされています。

ジュニアNISAが廃止されますし妥当でしょう。

同じく20歳からしか利用できないNISAについては改定は盛り込まれていません。

ジュニアNISAは過去の利用状況をみると短期売買ばかりで実質的な親の非課税枠を拡張するだけになっていましたし妥当かもしれません。

つみたてNISAだとそのようなことはやりにくいですしね。




まあまあ妥当な内容?

今回出ている要望は妥当なレベルかな?って感じですね。

個人的な意見としてはもう少し突っ込んでほしいなってのはあります。

例えば新NISAの廃止、途中引き出し、途中売却、つみたてNISAの非課税枠は12で割り切れるようになどができるようにしてほしいというのがありますね。

個人的に実現してほしいのをまとめると以下です。

  • 新NISA取りやめ
  • つみたてNISAとNISAの恒久化
  • つみたてNISAとNISAの併用を可能に
  • つみたてNISAとNISAの非課税枠の拡大
  • 12で割り切れる非課税枠に
  • 非課税期間の無制限化
  • 非課税枠の再利用を年内なら可能に
  • 特別法人税の撤廃
  • 35本制限の撤廃
  • 拠出限度額の拡大
  • 国民年金連合会の排除

まずは今回の案を通して、次年度以降に徐々に拡充してもらえばそれでよいですけどね。

私の意見の詳細はこちらでまとめておりますので合わせて御覧ください。

実現するかは財務省次第

金融庁が要望したというと実現可能性が高いようにみえますが、実はそうではありません。

金融庁はそれほど権限を持ってないんですよ。

NISAなどの恒久化やiDeCoの特別法人税の廃止など、過去に金融庁が要望を出したけど蹴られた事例は山ほどあります。

結局は、お金を握っている財務省次第と言われています。

岸田さんはもともと財務省の犬なんて比喩する方がいるくらい財務省よりの方ですしね。

なお、今回の内容が実現すれば当然国が取れる税金が減ってしまいます。

ですから噂される金融所得の税率を20%から30%に引き上げる金融所得税制の強化とNISA、つみたてNISAの拡充がセットなんてことも考えられるでしょう。

ちなみにNISAが導入されたのは軽減税率で投資に対する税率が10%に引き下げられてたのをやめるときだったりします。



まとめ

今回は「金融庁も資産所得倍増プランでNISA、つみたてNISAの拡充を要望」と題して金融庁が要望するNISA、つみたてNISAの拡充についてみてきました。

実際に決まるのかは分かりませんが、期待したいところ・・・

なお、NISA以外の論点についてはこちらの記事を御覧ください。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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