資産所得倍増プランに向けての日本証券業協会と投資信託協会の提言、要望をまとめてみた

株主軽視の発言が多く、ツイッター上では自社株買い規制金融所得課税四半期決算の義務廃止など総理に就任してから株価にマイナスなことばかり発言する岸田総理の名前を取って「岸田ショック」、「岸田禍」や「岸り人」なんて言葉もでるくらい投資家から人気がないと言われてきた岸田政権。

しかし、それを気にしてなのか、インベスト・イン・キシダとロンドンで演説してみたり、資産所得倍増プランなんて話も出るようになってきています。

具体性があまりでていない資産所得倍増プランなのもあり、日本証券業協会と投資信託協会が提言・提案を出していいますのでご紹介しましょう。

私も同意見のものが多かったですね。

日本証券業協会の資産所得倍増プランへの提言

まずは日本証券業協会の資産所得倍増プランに向けての提言からみてみましょう。

なお、元の提言はこちらからご覧いただけます。

>>中間層の資産所得拡大に向けて~資産所得倍増プランへの提言~

投資家の裾野の拡大(NISAの抜本的拡充)

まずは投資家の裾野の拡大ということでNISAの抜本的拡充を提案しています。

制度の恒久化とNISA方の制定

まずは今の時点では時限制度であるNISAを恒久化しようという話です。

その制度の根拠法としてNISA 法(仮称)を制定し、制度を恒久化することにより、 安定的で継続的な制度へしていこうというものですね。

これはとても重要な話で、期限が決まった制度では政治の都合に振り回され兼ねないですからね。。。本当に長期投資に誘導したいなら恒久化は必須です。

制度の簡素化

次は制度の簡素化です。

つみたてNISA、ジュニアNISA、一般NISAと制度が入り組んでいますし、新たなNSIAもかなりややこしいです。

それを簡素化しましょうよって話。

日本証券業協会の庵では一般NISAとつみたてNISAの二本立てで併用可能にするというものとなっています。

日本証券業協NISA案

出典:日本証券業協会 資産所得倍増プランへの提言より

新NISAと違ってとてもシンプルでわかりやすくてよいですね。

制度の利便性向上

次は制度の利便性の向上です。

以下の点を挙げています。

ジュニアNISAが廃止されるのでNISAの年齢要件を撤廃しようというのとつみたてNISAの商品を拡大しようというものです。

どちらも賛否はありそうですが、利便性はあがりそうです。

非課税投資枠の拡大

NISAの最後は非課税投資枠の拡大です。

非課税枠がイギリスのISAと比較して少ないのでそれ並にしようという提言です。

具体的にはつみたてNISA60万円。一般NISA240万円の合計300万円人することが例示されていますね。

このくらいあると多くの人は必要充分でしょうし、ありがたいですね。

なお、イギリスのISAの条件はこちらの記事を御覧ください。

職域を通じた投資家の裾野拡大

次は職域での裾野拡大です。

具体的には以下の二点が提示されています。

  • 従業員持株会等への税制優遇措置
  • 拡大従業員持株会等の範囲拡大

従業員持株会を使える人を増やして、条件も良くしようという話ですね。

これも良い話ではありますが、従業員持株会ばかりに頼るのは危険もありますね。

にじさんじのような例もありますが・・・

海外を中心とする投資収益の従業員等への適切な分配

次はちょっとわかりにくいですが、海外を中心とする投資収益の従業員等への適切な分配です。

具体的には以下の二点が提示されています。

  • 開示規制の緩和
  • インサイダー取引規制の緩和

これは従業員等への株式報酬付与などによる海外投資収益の適切な分配を強化しようという話です。

わからなくてはないですが、この2つの提言は反対ですね。。。

インサイダーは今でも結構ひどいのにさらに悪化しそうですし、

確定拠出年金(企業型DC、iDeCo)

次は確定拠出年金の提言です。

具体的には以下の取組が低減されています。

老後の私的年金水準の実質的な確保

①生涯拠出枠と自由度の高い年間拠出限度額の導入
②退職準備世代の追加拠出枠(キャッチアップ拠出)設定
③iDeCo等の拠出限度額の引上げ

まずは拠出枠を増やして自由度も上げましょうって話ですね。

個人的な意見としてはややこしい制度をいれると、加入しにくくなると思いますので枠を増やすだけで良い気もしますが・・・

より多くの国民が私的年金に加入するための仕組み

①DCへの拠出可能額をねんきん定期便等に見える化
②DCへの自動加入・オプト アウトの仕組み検討
③高年齢者就業確保措置等 を踏まえた環境整備備:iDeCoの 加入可能年齢を65歳から70歳へ
④iDeCoの加入拡大に向けた事務手続の簡素化(マイ ナンバーの活用)
次は加入しやすくわかりやすくしようって話です。
これは今すぐにでも実現してほしいところばかりですね。

長期的な資産形成に適した仕組みの構築

①指定運用方法の検証と見直し:長期的資産形成に適した商品提供に繋がるよう運 用改善/事業主の免責(セーフハーバー)の一層の明確化
②運営管理機関から加入者へ個別の投資アドバイス可能に
③資産取崩し・運用を両立 するための投資教育、制度整備等を実施
④運用指図者・自動移換者 への投資アドバイス等の検討
運営管理機関から加入者へ個別の投資アドバイスはまた変な信託報酬が高い商品を薦めるなんてオチにならないのかちょっと心配ですが、概ね賛成ですね。

高齢者の資産活用とその子ども世代の資産形成

次は高齢者の資産活用ですね。

下記記事のとおり、日本人の金融資産の多くは高齢者が持っていますのでそれを活用しようって話です。

具体的には以下の提言がされています。
高齢者の資産を子供世代が代理人として運用する「家族サポート口座」
あらかじめ任意代理の契約書で代理人の権限の範囲を明確化しておくことにより 、高齢者やその家族等が法的リスクを気にせず、資産の活用(運用)、承継ができるような環境を構築する制度とのこと。
相続税との兼ね合いもあるでしょうが面白い仕組みではあります。

2050年カーボンニュートラル(GX)という社会課題の解決を国民が債券投資で応援できる基盤作り

次は.2050年カーボンニュートラル(GX)という社会課題の解決を国民が債券投資で応援できる基盤作りです。

ちょっとわかりにくいですが、具体的には以下の提言がなされています。

個人向け「GX経済移行債」(仮称)の発行
カーボンニュートラル(GX)用の債券を国が発行しなさいって話のようです。
個人的にはどちらも・・・ってレベルです。

その他

他にも以下の提言がなされています。

デリバティブ取引の活用(損益通算範囲のデリバティブ取引等への拡大)
DX化・キャッシュレス化対応(クレジットカード決済による積立金額上限拡大)
ベーシック・アカウント (BA)構想
クレジットカード決済による積立金額上限拡は嬉しいですね。
ベーシック・アカウントとは全国民に特別な申請手続をしなくても、証券を 保有できる口座(アカウント)を付与する構想のようです。



投資信託協会の資産所得倍増プランへの要望

次は投資信託協会の資産所得倍増プランに向けての要望です。

なお、元の提言はこちらからご覧いただけます。

>>新しい資本主義の実現に向けた資産運用業界からの改正要望

数値目標に掛かる要望

まずは数値目標を作りなさいってことですね。

具体的には以下の数値目標を例示しています。

  • 各世代の金融資産を2倍
  • 積立投資総件数を4,000万件に(現在1,300万)
  • つみたてNISA、DCの残高を150兆円に(現在15兆円)
  • 株や投資信託の保有率100%(現在28.6%)
  • 金融教育を受けた人の割合100%(現在29%)

実現できたらすごいですね。

金融経済教育に係る改正要望

次は金融経済教育に係る改正要望です。

根拠となる法制度を整備
職場・国・地方自治体・金融機関が一体となって推 進するための、根拠となる法制度の整備を進めるべきという要望です。
これもあったほうがよいでしょうね。
他の国と比べるとかなり金融教育が遅れているデータもでていますし・・・

少額投資非課税制度(NISA、つみたてNISA)に係る改正要望

次はNISA等の話ですね。

具体的には以下の点が挙げられています。

非課税枠を広げて、恒久化すること

まずは非課税枠を広げるのと恒久化ですね。

こちらは日本証券業協会と全く同じ意見となっています。

投資信託協会要望

出典:投資信託協会 新しい資本主義の実現に向けた資産運用業界からの改正要望

さらに12の倍数になるように枠を設定してくれという要望もよいです。

12で割り切れない40万円という金額が上限で積立しろって考えた人センスないな・・・って常々思っていました笑

対象商品の拡充とスイッチング可能にすること

NISAやつみたてNISAは一度売ってしまうとその枠がつかえなくなるのでスイッチング(非課税枠の再利用)できるようにしようって提案は新しいですね。

確かに後から出てくる投資信託の方が魅力的だったとしても過去積み立てしている分は乗り換えられないので不便ですからね。

これは酸性です。

また、REITもつみたてNSIAで買えるようにしろという要望をだされていますね。

職場つみたてNISAで受け取る奨励金を非課税に

もう一つは職場つみたてNISAで従業員が受け取る奨励金を所得税の対象から外すように要望されています。

これは不公平感あるのでどうかな・・・って個人的には思います。

確定拠出年金制度に係る改正要望

次はiDeCoなどの確定拠出年金に関する要望です。

以下の要望を出されています。

  • 指定運用方法を「長期・分散・積立」投資により一定の収益が期待される金融商品に限定すること
  • 運営管理機関による個別商品の推奨・助言を認めること
  •  iDeCo等の拠出限度額を引き上げること
  • DC、iDeCoの商品性及び利便性の向上のための措置を講じること
  •  中途引出要件を緩和すること
  • 中途退職に伴う退職一時金について企業型DC又はiDeCo への拠出(移換)を認めること
  • iDeCo+の対象企業の要件を緩和すること
  • 企業型DC又はiDeCo+を導入した企業について法人税の税額控除を認めること
  • DeCo又はiDeCo+の加入又は導入手続きについて簡素化すること及びその利便性を向上すること
  • DC、iDeCoの商品性及び利便性の向上について、官民が連携して検討し、実効性のある改善案を策定するため「DC・ iDeCo等改革推進協議会(仮称)」を設置すること
  • 特別法人税を撤廃すること
  • 退職準備世代に対して追加の拠出枠(キャッチアップ拠出)を設けること
  • 老齢給付金について通算加入期間に関わらず60歳から受給可能とするなど、支給要件を緩和すること

日本証券業協会の提言とかなり似ていますね。

個人的には特別法人税の撤廃をなにより実現してほしいですね。

これが再開されることはまずないと思いますが、もし再開されたら即刻やめたいレベルに不利な金融商品となってしまいます。

そのような爆弾を抱えている制度だとなかなか加入しにくいと考える方もみえるでしょうしね。

まずはこれを実現してほしいです・・・

資産形成を促すための改正要望

次は資産形成を促すための改正要望です。

具体的にはこちらの2点が挙げられていますね。

  • NISA、つみたてNISAの利用を促進するためのマイナポイント等の活用など措置を講じること
  •  iDeCo等の利用を促進するためのマイナポイント等の活用などの措置を講じること

マイナポイントつかってイデコやつみたてNISAを普及させようって話です。

これもとても良いアイデアだと思います。

イギリスでは掛金総額の20%相当分を政府が上乗せして拠出する制度もあるんですよ。

これが導入されれば一気に加入者が増えそうな予感・・・



まとめ

今回は「資産所得倍増プランに向けての日本証券業協会と投資信託協会の提言、要望をまとめてみた」と題して資産所得倍増プランに向けての日本証券業協会と投資信託協会の提言、要望を見てきました。

どれも実現可能ですし、多くは実現して欲しいなって内容でした。

ぜひ岸田政権に検討してほしいところ・・・

特に個人的にはこちらの5点がとくにやってほしいところですね・・・

  • イデコの特別法人税撤廃
  • つみたてNISA、NISAの制度を恒久化し、シンプルにして枠拡大
  • イデコの枠拡大
  • クレジットカード決済による積立金額上限拡大
  • つみたてNISA、イデコでのマイナポイント

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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