SBI証券が鳴り物入りで始めた「SBIラップ」。
AIを搭載し40種以上のマーケットデータを分析、市場動向を先読みし投資配分を最適化するファンドラップとのこと。
2022年3月31日(木)のサービス提供開始から、わずか4営業日で10,000口座を達成、7月1日時点で買付金額 110億円を突破するなど大人気となっています。
1年半から2年で1,000億円目指すとのこと。
しかし、実質的な手数料が年率0.955%(平均)とインデックス型の投資信託を買う場合と比較してかなり高いのが玉に瑕・・・
そこで「SBIラップ」と同じ8資産に分散投資をする人気バランスファンド「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」を同時に同金額を投資をして成績はどうなるのかを比較する企画を実施しています。
なお、投資金額は初期10万円。その後は毎月1万円の積立としています。(SBIラップと同日に投資をするように設定)
今回はその10月末までの成績をみてみましょう。
なお、「SBIラップ」と「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」のスペックなどはこちらの記事で比較しておりますので、まず前提として御覧ください。You Tube版もあります。
それでは実際にスタート時10万円、追加で毎月同じ日に1万円ずつ7回、合計17万円を同じ日に買ったSBIラップとeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の成績を比較してみましょう。
成績は10月末(11/1時点)です。
なお、本記事のYou Tube版もあります。合わせて御覧ください。
10月末のSBIラップの成績
10月末(11/1時点)のSBIラップの成績は以下の通り。
出典:SBIラップ
10月末の成績は7,135円のプラス。+4.5%でした
なお、評価損益の表記は上記の通り7,135円のプラスですが、投入資金はスタート時10万円+月1万×7月の合計17万円で、資産残高176,987円ですから投下資金から見れば+6,987円ですね。
手数料分について除いて損益が算出されているようです。
ちなみに4月末時点では-565円(-0.57%)
5月末時点では-3,317円(-3.04%)
6月末時点-1,465円(-1.24%)
7月末時点で+2,620円(+2.05%)
8月末時点で+2,929円(+2.13%)
9月末時点で-2,646(-1,77%)
でしたから10月で一気にプラスに転じたということですね。
それぞれの月のの詳しい成績はこちらを御覧ください。
10月の米国株
ちなみにSBIラップが最も多く買っているのは米国株式ですが、10月は乱高下がありましたがだいぶ戻していますね。
このあたりもSBIラップが一気にプラ転した大きな要因となっていますね。
アメリカを代表する500社の株価指数の「S&P500」は9月30日の終値では3,585.62でしたが、10月31日の終値では3,871.98となっています。
1ヶ月で713.64も上がっているんですよ。
※SBIラップは投資信託が投資対象なので多少時期のズレがあります。
出典:Yahoo!ファイナンス S&P 500 より
SBIラップが投資をする投資信託の成績
ちなみにSBIラップが投資をする投資信託の月間基準価額騰落率(22/10/31現在)は以下の通り。
- SBI-(ラップ専用)SBI・米国株:+9.83%
- SBI-(ラップ専用)SBI・先進国株:+8.77%
- SBI-(ラップ専用)SBI・新興国株:-0.36%
- SBI-(ラップ専用)SBI・米国債券:+1.13%
- SBI-(ラップ専用)SBI・米国ハイイールド債:+6.73%
- SBI-(ラップ専用)SBI・新興国債券:+3.39%
- SBI-(ラップ専用)SBI・米国不動産:+7.02%
- SBI-(ラップ専用)SBI・ゴールド :+1.32%
なんと10月は新興国株以外はすべてプラスに推移しています。
9月はすべてのカテゴリーがマイナスだったのでその反動や円安の影響も大きそうです。
なお、騰落率について詳しくはこちらの記事を御覧ください。
投資比率は変わったのか?
SBIラップのウリはAIが投資比率を自動で調整してくれることです。
どのくらい動いているのかを確認してみましょう。
10月末の投資比率はこちらのとおりです。
9/末時点の投資比率はこんな感じでした。
9月末と10月末の投資比率の差をまとめるとこんな感じですね。結構動いています。
- 米国株式:+8.7%
- 先進国株式:-10%
- 新興国株:-0.2%
- 米国債券:+6.9%
- ハイイールド債:+0.6%
- 新興国債券:-0.2%
- 米国不動産:-0.5%
- ゴールド:-11.2%
- 現金:+5.7%
米国株式、米国債券を大きく増やして、先進国株、ゴールドは大きく減っています。
かなり動いていますね。
なお、現金が大きく増えているのは9月末の購入分がこの時点では反映されていないのに対して10月末は反映されていることによるものです。(一旦現金にはいってから投資信託を買付)
運用・管理手数料
ちなみに運用・管理手数料は以下の通りとなります。
これがAI等で運用する分の手数料ってことですね。
他に投資する投資信託の信託報酬率が別で掛かる形です。(投資信託の運用成績に反映されている)
出典:SBIラップ
10月末のeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の成績
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の成績は以下の通り。
出典:SBI証券
こちらは-75円です。(投入資金はスタート時10万円+月1万×7月の合計17万円)
前回の時点では-5,009円でしたからだいぶ盛り返した形ですね。
なお、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の投資比率は基本的には8資産とも12.5%ですね。(多少ずれることもありますが)
先進国株式:12.5%
新興国株式:12.5%
国内債券:12.5%
先進国債券:12.5%
新興国債券:12.5%
国内リート:12.5%
先進国リート:12.5%
同じ8資産への分散ですが投資先と投資比率がかなり違うのがわかります。
まとめ
今回は「10月末時点の「SBIラップ」と「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」の成績比較」と題してSBIラップとeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の10月末時点での比較を見てきました。
10月末の結果は
- SBIラップ:プラス7,135円(投下資金からみれば+6,987円)
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型):マイナス75円(投下資金からみれば-74円)
両方とも一気に回復しました。
アメリカ株などが調子悪かったことが大きいですね。
成績は少し差が開いてきましたね。
10月末時点ではSBIラップの方が成績がよいということになります。
ただし、まだ「SBIラップ」も「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」購入してそれほど経っていませんから、長期的にみて実際にどうなるのかはわかりません。
定期的に報告したいと思います。
SBI証券は商品ラインナップや注文の仕方などが優れています。
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