長らく続いた超低金利時代が終わりを告げ、私たちは今、「現金をどこに置くか」だけで資産残高が変わる局面に立っています。
株式投資のリスクプレミアムを考慮しても、無リスク資産である円定期預金で「年利4.0%超」が提示されるのであれば、これを利用しない手はありません。
今回取り上げるのは、SBI新生銀行が展開するキャンペーン、「SBIハイパー預金(円定期預金)」です。
SBIグループの総力を挙げたこの施策は、特に私たちのようなSBI証券利用者にとって、見逃せない選択肢となっています。
SBI証券を利用していて住信SBIネット銀行をまだ使っている方は乗り換えないと勿体ないかもしれませんね・・・
SBI新生銀行「SBIハイパー預金 金利キャンペーン(最大10倍)」の概要
まずは今回のキャンペーンの概要から見ていきましょう。
キャンペーン期間と基本概要
2025年12月10日から2026年3月31日まで実施される本キャンペーンは、SBIハイパー預金の総残高に応じて段階的に金利が上昇する画期的な設計です。
2025年12月10日時点で総残高は5,200億円に達しており、この時点での特別金利は年0.63%(税引前)となっています。
最大の特徴は、総残高が目標額を達成するごとに、キャンペーン開始日まで遡って全期間の上乗せ金利が適用される点です。
早期に預け入れた利用者ほど、金利上昇の恩恵を最大限享受できる設計となっています。
段階的金利上昇の詳細
総残高と適用倍率の関係は以下の通りです。通常金利を年0.42%と仮定した場合、5,000億円達成で1.5倍(年0.63%)、6,000億円で2倍(年0.84%)、7,000億円で3倍(年1.26%)と段階的に上昇し、最終的に1兆円達成時には10倍の年4.2%に到達します。
上乗せ金利の計算方法も明確です。2026年3月31日時点の通常金利に適用倍率をかけた特別金利から、同日の通常金利を差し引いた金利が上乗せ分として、キャンペーン全期間に同一金利で適用されます。
上限は「100万円まで」
特別金利(上乗せ分)の計算対象は、キャンペーン期間中の毎日の最終残高のうち上限100万円まで。
100万円を超えて置いても、増え方は同じではありません
ただし、100万円を超えた分でもSBIハイパー預金利用者の金利は0.42%で住信SBIネット銀行よりかなり高くなっています。
詳しい比較はこちらの記事を御覧ください。

上乗せ分は「利息で増える」ではなく「現金で後からもらう」
ややこしいポイントですが、上乗せ分は預金利息として日々反映されるのではなく、日ごとに計算した“上乗せ金利分(税引後)”の合計を現金でプレゼントする形です。
入金は2026年5月末までの予定で、入金先は総合口座(パワーフレックス円普通預金)です。
倍率テーブルを噛み砕く
このキャンペーンの肝は、みんなで積み上げたSBIハイパー預金の“総残高”です。総残高が増えるほど倍率が上がり、最終的に1兆円達成で10倍(=特別金利4.20%)になります。
総残高と倍率・特別金利(税引前)は以下の通りです(公式ページ記載)。
- 5,000億円:1.5倍 → 特別金利0.63%
- 6,000億円:2倍 → 0.84%
- 7,000億円:3倍 → 1.26%
- 8,000億円:4倍 → 1.68%
- 9,000億円:5倍 → 2.10%
- 1兆円:10倍 → 4.20%
なお公式ページ上、2025年12月10日時点で総残高5,200億円・特別金利0.63%相当という表示がありました(この数値は更新され得るので、最新は公式で要確認)。
ちなみにSBI新生銀行は2025年12月17日(水)に再上場しますので、話題性から急激に増える可能性もあります。

実際の受取額シミュレーション
具体的な数値で見てみましょう。
公式は「1兆円達成(10倍)・開始日から100万円維持」の例として、上乗せ分(税引後)の現金特典が約9,296円になる試算を出しています。
第三者報道でも同趣旨(上限100万円、税引後9,296円、上乗せ分は5月末までに現金プレゼント)が確認できます。
通常の普通預金では到底得られない水準であり、待機資金の置き場所として極めて有力な選択肢です。
エントリー方法と参加条件の注意点
それでは本キャンペーンに参加する方法についてみていきましょう。
キャンペーン参加に必要な手続き
本キャンペーンへの参加には、必ずSBI新生銀行ウェブサイトからのエントリーが必要です。
単にSBIハイパー預金に資金を預け入れるだけでは特典対象とならない点に注意が必要です。
エントリーは総残高が1兆円に達した時点で締め切られます。
2025年12月10日時点で既に5,200億円に達しており、残り約4,800億円です。
キャンペーン期間は約3.7ヶ月あるものの、SBI証券ユーザーの動向次第では早期に到達する可能性も否定できません。
早めにエントリーをしておきましょう
口座開設とSBIハイパー預金の申込
SBIハイパー預金を利用するには、SBI新生銀行の口座とSBI証券の口座の両方が必要です。
既にSBI証券の口座を持っている方は、SBI新生銀行のパワーダイレクトからSBIハイパー預金を申し込めます。
まだSBI証券口座をお持ちでない方は、SBI新生銀行のウェブサイトから両口座を同時開設することも可能です。
口座開設からキャンペーンエントリーまでの一連の流れを計画的に進める必要があります。
住信SBIネット銀行のハイブリット預金との併用不可
SBI証券の自動入出金で住信SBIネット銀行の「SBIハイブリッド預金」を使っている方は要注意です。
SBIハイブリッド預金利用中は、SBI新生銀行のSBIハイパー預金は利用(申込)できません。
キャンペーンを利用したい場合は、住信側のハイブリッド預金を休止してから手続きが必要です。
住信SBIネット銀行は使い勝手がかなり洗練されていますので、迷うところはありますけどね・・・
ちなみに住信SBIネット銀行はドコモの子会社になっていますので、今後はマネックス証券(同じくドコモ子会社)との連携を強めていく方向になると思われます。
個人的にはその流れを考えてSBIハイブリッド預金を辞めて、SBI新生銀行のSBIハイパー預金を選択しました。
住信SBIネット銀行の解約まではしませんが。

まとめ
SBI新生銀行のSBIハイパー預金における最大年4.2%の金利キャンペーンは、低金利環境が続く日本において極めて稀有な機会です。
総残高1兆円という目標は決して非現実的な水準ではなく、SBI証券ユーザーの行動次第では期間内の達成も十分視野に入ります。
住信SBIネット銀行のハイブリッド預金からの乗り換えを検討する際は、金利水準だけでなく、自動スイープ機能の完成度、手数料体系、ご自身の投資スタイルを総合的に勘案する必要があります。
併用不可という制約が、どちらか一方への集約を促す設計です。
キャンペーンへのエントリーは1兆円到達時点で締め切られるため、情報収集と意思決定のスピードが重要です。
早期に預け入れるほど上乗せ金利の恩恵を最大化できる仕組みを理解し、ご自身の資産運用計画に照らして最適な選択をされることを推奨します。
まだSBI新生銀行の口座を作ってない方は口座開設のキャンペーンも充実していますよ。
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