びっくりするニュースが流れてきました。
以前、このサイトでもお伝えした楽天証券の上場。
楽天証券:上場申請取り下げ
それでは今回のニュースについて詳しく見ていきましょう。
みずほフィナンシャルグループ傘下のみずほ証券は11月9日、楽天証券に追加出資し、株式保有比率を約49%に引き上げると発表した。既に約20%を保有しているが、さらに約29%を約870億円で取得し、楽天グループの財務を支える。楽天証券は上場申請をいったん取り下げる。
出典:ITmedia NEWS 楽天証券、上場を延期 みずほが870億円追加出資
簡単に言えば、予定していた年内上場が難しくなったので、一旦上場申請を取り下げてみずほ証券に870億円を出資してもらうってことです。
これで楽天証券の資本構成は51%が楽天グループ、49%がみずほ証券となります。
楽天証券の上場の目的は資金繰り
今回のニュースは楽天の原状を把握していないと理解しづらいかもしれません。
簡単に言えば今回の楽天証券の上場は楽天グループの資金繰り対策という部分が大きいですね。
楽天モバイルでかなり資金流出が続いており、キャッシュフローを見ても結構キツめの状況です。
さらに近く過去に発行した社債の償還日(お金を返す日)が立て続けに訪れるという・・・
そこで様々な資金繰り対策を行っています
1月に楽天モバイル債の発行、4月13日には楽天銀行が上場、5月には楽天グループのPO。。。
今回の楽天証券のIPOもその一環のはずだったんですよ。
手数料無料化で株式評価があがらない
しかし、その目論見は外れてしまいます。
どうやら楽天証券がSBI証券に対抗して導入した株式売買手数料の無料化の影響で将来の収益が減ってしまうことが顕著なため、希望する株式の評価額にならないようなんですよ。
関係者によると、12月の上場に向けて準備を進めていたが、株式売買手数料の無料化の影響や、相場環境を鑑みて楽天Gが求める株価評価に届かないとして年内は断念した。
出典:ロイター 楽天証、みずほが追加出資 上場申請は取り下げ
みずほ証券が足元をみた投資?
そのため、みずほ証券にお願いしたのでしょう・・・
みずほ証券は1年前にも楽天証券に出資していますが、それよりもかなり安い株価での出資となります。
株式価格など詳しい内容はでていませんが、出ている数字だけを見てもみずほ証券はかなり足元をみた投資に成功したのかもしれません。
- 2022年10月楽天証券約20%分(出資額800億円)
- 2023年11月楽天証券約29%分(出資額870億円)
いくら株式売買手数料の無料化の影響が合ったとはいえかなり下がった金額となっており、それだけ楽天グループの資金繰りは切羽詰まっていたと言えるのかもしれませんね。。。
楽天証券の今後の上場は??
今回の出資を受けて楽天証券の今後の上場はなかなか判断が難しくなりました。
すでに楽天グループの楽天証券の持ち分が51%になってしまっているんですよ。
もし、新規に株を発行しての上場なら楽天グループの持ち分は50%を割ってしまう形になりますしね。
そこまでして上場するのかは疑問です。
可能性があるとすればみずほ証券の持ち分(49%)の一部を手放してもらっての上場です。
もしかしたらすでにその話ができており、みずほ証券が楽天証券の上場でかなり儲かるスキームになっている可能性もありそうですが。
楽天証券は大丈夫??
今回のような話があると楽天証券を利用してても大丈夫か?と心配される方もでてきそうです。
一時期楽天証券から資金を引き上げた方がよいというツイートが話題になりましたね。
個人的には下記の記事にも書いたように、証券会社は分別管理(会社のお金と顧客のお金を区分して保管することで法令で義務付けられている)しているので個人資産に影響はないのでそれほどしなくても大丈夫と考えています。
また、楽天グループの決算はたしかに悪いけど、楽天証券の業績は悪くないですしね。
まとめ
今回は「楽天証券が上場申請取り下げ。みずほ証券が出資へ。今後の上場はどうなる?」と題して楽天証券の上場申請取り下げについて見てきました。
かなり楽天グループの資金繰りが厳しい状況なのがわかるニュースです。
個人的には下記記事のとおり新しいNISAはSBI証券に変更することにしましたし、楽天証券の利用はどんどん減っていきそうなので影響は少なそうです。
ですが、ライバルが弱くなればSBI証券の改悪も来そうですから、樂天証券には頑張ってほしいところなのですが・・・
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最後まで読んでいただきありがとうございました。