新しいNISAの影響なのか各社が続々と新しい投資信託を発表しています。
今度は全世界債券ファンド「SBI・iシェアーズ・全世界債券インデックス・ファンド(愛称:サクっと全世界債券)」です。
かなり変化球な登場の仕方なのでそのあたりも含めて解説しておきましょう。
EXE-i 先進国債券ファンドがサクっと全世界債券に変更
端的に言えば今回発表された「SBI・iシェアーズ・全世界債券インデックス・ファンド(愛称:サクっと全世界債券)」は「EXE-i 先進国債券ファンド」からの変更となります。
名称だけでなくかなり大幅な変更となります。
具体的には以下の通り。
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変更後 | 変更前 | |
ファンド名称 | SBI・iシェアーズ・全世界債券 インデックス・ファンド (愛称:サクっと全世界債券) | EXE-i 先進国債券ファンド |
投資対象 | 全世界の債券 | 先進国の債券 |
参考指標/ベンチマーク | ベンチマーク: ブルームバーグ・グローバル総合 インデックス(円換算ベース) | 参考指標: FTSE世界BIG債券インデックス (円換算ベース) |
投資対象ETF <ティッカー> | iShares Core U.S. Aggregate Bond ETF <AGG> (組入比率:60%) iShares Core International Aggregate Bond ETF <IAGG>(組入比率:40%) | シュワブ U.S.アグリゲート・ボンドETF <SCHZ> (組入比率:60%) iシェアーズ・世界国債(除く米国)ETF <IGOV> (組入比率:40%) |
実質的な負担 (内.信託報酬) | 年率0.1098%程度 (年率0.0638%) | 年率0.4110%程度 (年率0.2530%) |
出典:SBIグローバルアセットマネジメント株式会社 「EXE-i 先進国債券ファンド」の投資対象を「全世界債券」に変更し、併せて全世界債券投資対象ファンドの中で最安の信託報酬率に引き下げるお知らせより
主な変更内容
かなり大幅に変わっています。
まず、1番わかりやすいのが名称変更ですね。
EXE-i 先進国債券ファンドがSBI・iシェアーズ・全世界債券インデックス・ファンド(愛称:サクっと全世界債券)と元の面影がないほどに大幅に変更となりました。
また、今まで先進国債券のファンドでしたが、全世界債券が対象のファンドとなります。
当然ベンチマークも変わっていますし、投資先のETFも変更になります。
先進国債券と全世界債券の大きな違いは今まで含まれていなかった新興国の債券が含まれるようになるってことですね。
信託報酬率は全世界ファンド最安値
さらにさらに実質的な信託報酬率(ETFの費用も含む)も年率0.4110%程度から年率0.1098%程度と大幅に引き下げられることに。
これはグローバルな債券投資ファンド(含む日本)の中で最も低い信託報酬率のファンドとなります。
そもそも全世界債券を対象としたインデックスファンドはそれほど多くないのもありますけどね。(アクティブタイプはそれなりにあります)
変更日
なお、変更日は
全世界債券を対象としたファンドとの比較
主な全世界債券のファンドと比較してみましょう。
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ファンド名 | ベンチマーク | 実質的な信託報酬率(年率) |
SBI・i シェアーズ・全世界債券インデックス・ファンド | ブルームバーグ・グローバル総合 インデックス(円換算ベース) | 0.1098%程度 |
楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンド | ブルームバーグ・グローバル総合浮動調整インデックス(円ヘッジベース) | 0.2320%程度 |
eMAXIS 債券バランス(2資産均等型) | 「NOMURA-BPI総合」50%+ 「FTSE世界国債インデックス(除く日本、円ヘッジ・円ベース)」50% | 0.440%~0.396% |
ベンチマークが多少違いますので比較しにくいところがありますが、信託報酬率は大きく今まで最安値だった「楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンド」を下回りました。
なお、楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドは名前のとおり、為替の影響を無視できる「為替ヘッジあり」のタイプなので単純な比較はできませんけどね。
個人的に長期投資なら為替ヘッジはいらない派です。
新しいNISAでは成長投資枠で投資が可能
なお、新しいNISAでは成長投資枠で投資が可能です。
新しいNISAではeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)など全世界株が人気となっていますが、こちらの全世界債券も絡めてしまえば、全世界の株と債券に2本の商品で投資できることになります。
株と債券両方に分散投資したい方にはかなり魅力的な商品になるかもしれません。
取り扱い金融機関
なお、「SBI・iシェアーズ・全世界債券インデックス・ファンド(愛称:サクっと全世界債券)」の取り扱い金融機関はかなり多いです。
新しいNISA向けに新しく登場した他のファンドとは違い、2013年5月からあるファンドの変更のため、元々の取り扱い金融機関が多いんですよ。
SBI証券はもちろん、楽天証券など主だったネット証券では当然取り扱いはありますし、大手銀行などでも取り扱いがあるようです。
内容が変更になるので取り扱いをやめるとかはないでしょうから買いやすいファンドとなりそう。
まとめ
今回は「信託報酬率年0.1098%の全世界債券ファンド登場【SBI・iシェアーズ・全世界債券インデックス・ファンド(愛称:サクっと全世界債券)】」と題してEXE-i 先進国債券ファンドがSBI・iシェアーズ・全世界債券インデックス・ファンドに変わったという内容についてみてきました。
新しいファンドを立ち上げるのではなく、既存のファンドの中身を大きく変えるというかなり目新しいやり方で登場してきましたね。
この方が取り扱い金融機関もはじめから多いですし、受け入れられやすいのかもしれません。
ただし、個人的には先進国債券に投資をしたくて購入していた既存の所有者からすると微妙な対応な気もしています。
また、ファンドの過去成績なども途中で投資内容が大きく変わるのでよくわからなくなりそうですし、このやり方は反対ですね・・・
とはいえファンドはかなり魅力的になりましたので債券の状況次第では人気となりそうですね。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。