衝撃的なニュースが流れてきました。
PayPayアセットマネジメントが2025年9月末を目途に事業を終了するというのです。
PayPayアセットマネジメントは低信託報酬のインデックス型の投資信託をいくつも出していますので、影響を受ける方もそれなりにいそう。
今回はこの件を詳しく見ていきましょう。
PayPayアセットマネジメント事業終了の詳細
それではまずは今回発表された具体的な内容を見ていきましょう。
事業終了の理由
10月11日公表の「PayPayアセットマネジメント株式会社の事業終了について」に記載のとおり、PayPayアセットマネジメント株式会社(以下「PPAM」)は、2025年9月末を目途に事業を終了することを予定しておりますので、下記のとおりお知らせ申し上げます。
受益者の皆さまには大変なご迷惑をお掛けすることとなり、誠に申し訳なく心よりお詫び申し上げます。何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
記
1.背景・経緯
PPAMは、主に個人投資家向けの投資信託及び機関投資家向けの運用商品を提供してきましたが、運用資産の拡大が計画通りには進まず、業績低迷が続いていました。PPAMの株主であるZフィナンシャル株式会社とアセットマネジメントOne株式会社(以下「AM-One」)は、PPAMの業績回復に向けて最大限の検討を行いましたが、PPAMの今後の業績見通しに鑑み、お客さまに最良の資産運用サービスを持続的に提供することが難しいと判断しPPAMの事業を終了することを合意しました。
出典:PayPayアセットマネジメント株式会社 事業終了のお知らせ
簡単に言えば業績が低迷していたということのようです。
PayPayアセットマネジメントは低信託報酬のインデックス型の投資信託をいくつも出していますが、どれもそれほど純資産は集まっていなかったですからなんとなく想像はできました。
低信託報酬ですから薄利多売の必要がありますが、それだけ売れなかったってことですね。
扱っている投資信託を合わせても全部合わせても資産残高は2,073億円(2024年6月末)とのことでした。
ちなみに現在一番売れていると言われる三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は2024年10月11時点で43,968 億円の純資産となっています。
PayPayアセットマネジメントの投資信託は苦労していたことがわかります・・・
PayPay証券・PayPay銀行の専売の商品も多いですから仕方ない部分もありますけどね。
今後の投資信託の扱い
なお、運用している投資信託の扱いは以下となります。
ファンド名称 | 方針(予定) |
PayPay投信バランスライト | 繰上償還 |
PayPay投信 米国株式インデックス | 繰上償還 |
PayPay投信 NASDAQ100インデックス | 繰上償還 |
PayPay投信 NYダウインデックス | 繰上償還 |
PayPay投資信託インデックス先進国株式 | AM-Oneへ運用会社の変更 |
PayPay投資信託インデックス世界株式 | AM-Oneへ運用会社の変更 |
PayPay投資信託インデックスアメリカ株式 | AM-Oneへ運用会社の変更 |
PayPay投信 日経225インデックス | AM-Oneへ運用会社の変更 |
PayPay投信AIプラス | AM-Oneへ運用会社の変更 |
LOSA長期保有型国際分散インデックスファンド | AM-Oneへ運用会社の変更 |
ソフトバンクグループ&日本企業厳選債券ファンド2022-06 | AM-Oneへ運用会社の変更 |
ソフトバンクグループ&日本企業厳選債券ファンド2021-12 | AM-Oneへ運用会社の変更 |
(実施時期については未定)
PayPayアセットマネジメントは12本の投資信託を扱っていますが、4本が繰り上げ償還(強制的に終了、お金が返ってくる)
8本はAM-Oneへ運用会社の変更して引き継がれるとのこと。
ちなみに今回、繰上償還となったのは信託報酬が安くて他社と競争できそうな商品です。
おそらく信託報酬が低く儲かりにくい上に、AM-Oneに同様の既存商品がありカニバ二(共食い)となることから引き受けなかったと予想されます。
最近は金融庁が同じベンチマークの商品を信託報酬違いで出しているのはうるさいですしね・・・
PayPayアセットマネジメントの教訓
今回、いきなり事業終了という宣言があったのには驚きましたが、昨今の信託報酬の価格競争で遅かれ早かれこのような話がでてくるのはある程度予想できました。
繰上償還やAM-Oneへ運用会社の変更になっても大きな損にはならないでしょうが、NISAなどで利用していると枠を一時的ではありますが、無駄になりますし運用効率は低下していしまいます。
ですからできればこのようなことは避けたいんですよ。
それでは今後、消費者側からすればなにを考えていけばよいのでしょう。
純資産が多い投資信託を選択する
まず、一番効果的なのかすでに売れている商品(純資産が多い)を選択するってことです。
売れていればいくら信託報酬が低くなって儲かりにくいとはいえ、繰上償還や今回のような事業終了というリスクは少なくなるはずです。
また、初物には飛びつかないということもだいじかもしれません、
今回のPayPay投信の商品はどれも発表時には信託報酬が低く競争力はありましたが、他社が追随や新商品をだしたらそれには対抗していなかったんですよ。
つまり、一時的に価格競争力はありましたが、他社追随後はあえて選ぶ理由がない商品となってしまっていました。
そりゃあ売れなくなるよって状況だったのです。
それを避けるためには初物は避ける、すでに純資産が多い投資信託を選択するってことが重要でしょうね。
信用できる会社か見極める
また、その会社が信用できるか見極めることも大事でしょう。
個人的にPayPayアセットマネジメントの投資信託は持っていません。
それはPayPay証券(元One Tap BUY)が信用できなかったってことが大きいです。
まだ社名がOne Tap BUYのころに「ロボ貯」という商品を大々的にCMしていたんですよ。
そのCMが問題が多く、下記のように記事で苦言を呈したんですよ。
しかし、その記事がどうしても邪魔だったようで、とんでもない高い金額でアフィリエイト契約しませんか?
社長のインタビューも可能ですとのお誘いをあるアフィリエイト会社から受けました。
お金で釣って記事を修正させたかったのかもしれません。
「お金に生きる」の趣旨と反するとのことでお断りしましたが、どうしてもそれ以来好きになれない会社だったんですよ。
PayPayアセットマネジメントとは厳密には別会社ですけどね。
まとめ
今回は「PayPayアセットマネジメントが事業終了。持っている投資信託はどうなる?」と題してPayPayアセットマネジメントが事業終了の件をみてきました。
今後もこのような話が出てくる可能性があります。
利用者側からすれば信用できる会社の純資産を多い投資信託を選択するようにするしかないでしょうね。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。