新しいNISAの影響なのか各社から新しい投資信託が続々登場しています。
しかも信託報酬率の最安値を更新するような商品や今までなかったような投資信託が多いんですよ。
そんな中、新興国×高配当というかなり尖ったファンドが登場しました。
SBIネクスト・フロンティア高配当株式ファンド(年4回決算型)です。
今回はSBIネクスト・フロンティア高配当株式ファンド(年4回決算型)を速報で解説したいと思います。
SBIネクスト・フロンティア高配当株式ファンド(年4回決算型)の概要
まずはSBIネクスト・フロンティア高配当株式ファンド(年4回決算型)の概要から見ていきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
ファンド正式名称 | SBIネクスト・フロンティア高配当株式ファンド(年4回決算型) |
設定日 | 2025年6月24日(予定) |
投資対象 | 新興国+オセアニアの高配当株式 |
決算回数 | 年4回(3・6・9・12月想定) |
販売手数料 | 0円(ノーロード) |
信託報酬 | 0.099%(税込) |
信託財産留保額 | なし(0%) |
運用会社 | SBIアセットマネジメント |
愛称 | 「SBIネクスト・フロンティア 高配当株式(分配重視型)」 |
このファンドは、アジア、南米・東欧・中東・アフリカなど、今後の高成長が期待される地域及び資源リッチなオセアニア諸国にも幅広く分散投資するファンドです。
最大の特長は、新興国株が対象なのに信託報酬0.099%(税込)という国内最低水準の圧倒的なコスト競争力にあります。
また、モデルポートフォリオの配当利回りは税引き前8.7%(税引き後7.4%)という驚異的なものとなります。
あくまでモデルポートフォリオによるものですが、すごいですね。
新興国株で信託報酬率0.099%はインパクト大
信託報酬率0.099%はかなり強烈なインパクトとなります。
新興国株はかなり信託報酬が高いんですよ。
既存の新興国高配当株ファンド平均信託報酬:1.709%
同カテゴリー最低:1.210%
既存の新興国ファンド平均信託報酬:1.342%
同カテゴリー最低:0.101%
本ファンド:0.099%
新興国高配当株ファンドの平均と比べると17分の1
新興国ファンド全体の最低も更新しています。
コストは複利効果を削る最大要因。
たとえば信託報酬が1.7%→0.1%に下がると、10年間で基準価額が約14%の差になる試算も。
高配当が利回りにダイレクトに乗りやすくなる点は見逃せません。
また、販売手数料や信託財産留保額はなしとなっています。
投資対象地域とモデル配当利回り
投資対象はアジア、南米・東欧・中東・アフリカ、オセアニア諸国と分散されたものとなります。
人口ボーナスが続く地域+資源国をミックスすることで、成長ポテンシャルとキャッシュフローの両取りを狙った設計です。
モデルポートフォリオは前述したように税引前配当利回り8.7%(税後7.4%)ととかなり高いものとなります。
取扱い金融機関(6月10日時点判明分)
取り扱い金融機関はEDNETの提出時点では下記です
SBI証券のNISAの目玉商品の一つとするのかもしれませんね。
ポイント:年4回の決算(分配)
この商品のポイントとなりそうなのは年4回の決算(分配)があるということでしょう。
新しいNISAで購入した場合、分配金も非課税なのでそれ目当てで買う方も多いかもしれません。
この辺りは判断が分かれそうですね。
大きなデメリットは複利が活かしにくいということです。
個人的にはあまり賛同しませんが。。。理由はこちらの記事でも書いております。

配当金や分配金はたしかに非課税で受け取ることができますが、その分を再投資を行おうとすると非課税枠を別で消費することになります。
枠を目一杯使っている場合は再投資ができないということにもなります。(
そうなれば配当分について複利効果が得られないということになってしまうのです。
長期投資の最大のポイントと言っても過言ではない複利効果をうまく得られないのは大きなデメリットですね。
複利効果について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

ライバルファンドとの比較
それでは競合となりそうなファンドとの比較を見ていきましょう。
ファンド名 | 信託報酬(税込) | 決算回数 | 投資対象 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
SBIネクスト・フロンティア高配当株式(年4回) | 0.099% | 4回 | 新興国+オセアニア | 圧倒的低コスト |
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス | 0.1518%以内 | 1回 | 新興国株 | 分配金なし |
ニッセイ新興国高配当株式ファンド(毎月) | 1.54%前後 | 12回 | 新興国 | 分配実績長い |
ピクテ新興国インカム株式ファンド(毎月) | 1.78%前後 | 12回 | 新興国 | 長期運用実績 |
新興国株ファンド全体でみても信託報酬が国内最低水準となっています。
新興国対象の高配当株ファンドはそもそも種類が少ないので圧倒的な差ですね。
ただし、ニッセイ新興国高配当株式ファンド(毎月)などと違い決算回数が4回であることには注意が必要です。
メリット・デメリット
それではSBIネクスト・フロンティア高配当株式ファンド(年4回決算型)のメリット・でメリットを見ておきましょう。
メリット
・超低コストで分散投資
・年4回分配でキャッシュフローを確保しやすい
・既存の「日本・米国・欧州」年4回決算シリーズと組み合わせれば地域分散がワンストップ
まず、一番大きいのが低コストってことですね。
分配金をださないタイプと比較しても低コストとなっています。
デメリット・注意点
次にデメリットです。
・新興国特有のカントリーリスク・為替リスクが高い
・分配金は保証されない(無分配の場合も)
・当面はモデル利回り通りの配当が得られない可能性あり
一番大きいのは新興国特有の問題ですね。
世界全体の景気が悪くなると新興国から厳しくなるというのは過去の事例からもあります。
そのあたりをどうかんがえるかでしょう。
また、8.7%という高い利率はあくまでもモデルポートフォリオによるものです。
実際にどのくらいの利回りになるのかというのはちょっと怖いところはあります。
まとめ
今回は「SBIネクスト・フロンティア高配当株式ファンド(年4回決算型)とは。配当利回り脅威の8.7%で信託報酬率0.99%」と題してSBIの新しいファンドについてみてきました。
かなり高い利回りが期待できる新興国株メインの高配当ファンドとなります。
しかも信託報酬がかなり低いという。
配当でキャッシュを受取りつつ、“人口増×資源”の長期成長を丸ごと取り込める点は大きな魅力です。
もちろん新興国株なのでリスクは大きくリスク管理は必須ですが、既存資産にアクセントを加えたい投資家には要チェックの一本でしょう。

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