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【EV得か損か?】電気自動車vsガソリン車、補助金・維持費・売却まで徹底比較

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【EV得か損か?】電気自動車vsガソリン車、補助金・維持費・売却まで徹底比較

2025年12月、日本の電気自動車を取り巻く環境に大きな変化が起きました。

経済産業省がCEV補助金の補助上限額を見直し、2026年1月1日以降の登録車両から、EV(普通車)への補助金が最大90万円から130万円へと40万円も増額されたのです。

この背景には、日米関税協議の合意があります。

米国側から「EVとFCV(燃料電池車)の補助額差が非関税障壁だ」との指摘を受け、政府は車種間の公平性を図る形で制度を改正しました。

一方で、2028年5月からはEVとPHV(プラグインハイブリッド車)に対して自動車重量税の「特例加算」が導入される見通しです。

つまり、EVの税制優遇は今後縮小に向かう可能性が高いのです。

この「補助金増額」と「将来の増税」という相反する動きが同時に進行している今こそ、EVの損得を冷静に見極める必要があります。

目次

2026年EV補助金の全体像:最大130万円の内訳

まずは2026年1月以降に適用される補助金制度を整理しましょう。

国のCEV補助金(2026年1月1日以降登録車両)

車種補助金上限額変更点
EV(普通車)最大130万円+40万円増額
軽EV最大58万円据え置き
PHEV最大85万円+25万円増額
FCV最大150万円▲105万円減額

ここで注目すべきは、2026年のEV補助金の金額は車種ごとに細かく設定されている点です。

たとえばトヨタのBZ4Xは130万円、テスラモデルY(AWD)127万円、テスラモデルY(RWD)87万円、BYDのATTO3だと35万円と同じEVでも車種によって補助額にかなりの差があります。

テスラとBYDに露骨に差をつけてきましたね笑

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なお、車種ごとの補助金額はこちらのリンクで確認できます。

>>銘柄ごとの補助金交付額

ただし、令和8年4月1日~に自動車メーカーの取組を総合評価し、車両ごと新たな補助額を適用とのアナウンスもされていますので、金額は現状と変わる可能性もあります。 

参考:クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 

自治体の補助金は地域によって大きな差

また、自治体の補助金を併用できる場合もあります。

例えば東京都のZEV補助金は最大100万円まで加算可能で、条件を満たせば国と合わせて230万円近い補助を受けられるケースも存在します。

逆にEV関連の補助金がまったくない自治体もあります。

また、このあたりは年度でも変わりますので「自分の自治体の公式ページをちょくちょく確認」が安全です。

重要なポイント:補助金には「処分制限期間」がある

ここで、見逃せない条件があります。

CEV補助金を受けた車両には、原則として4年間の保有義務が課されます。

この期間内に売却・譲渡・廃棄などの「処分」を行う場合、補助金の一部または全額を返納しなければなりません。

返納額は保有期間に応じて按分計算されます。

仮に130万円の補助金を受けて2年で売却した場合、残り2年分に相当する約65万円を返納する必要があるのです。

つまり「補助金をもらって得した」と思っても、短期間で乗り換えると、その「得」は消えてしまいます。

EVの損得を考える際には、少なくとも4年間は乗り続ける前提で計算する必要があるのです。

維持費比較:EVはどれだけ安いのか

次に、購入後の維持費を見ていきましょう。

年間1万km走行を前提とした比較です。

走行コスト(燃料費/電気代)

項目EVガソリン車
走行コスト約3.9〜5.2万円/年約10〜12万円/年
計算根拠電費6km/kWh、電気代31円/kWh燃費15km/L、ガソリン代170円/L

EVの走行コストはガソリン車の約3分の1から半分程度です。

この差は走行距離が伸びるほど大きくなります。

年間2万km走る方であれば、年間10万円以上の差が生まれる計算になります。

なお、ここで大事なのは「電気代の単価」です。

電気会社やプランによっても大きく異なります。

自分たちが契約しているプランで再計算をしてみるとよいでしょう。

また、自宅で充電できる人で太陽光をつけている人で昼に充電できるならこのコストがほぼ掛からないというケースもあります。

自動車税、重量税の優遇

EVには現在、手厚い税制優遇があります。

税目EVガソリン車
自動車税(種別割)25,000円 → 初年度約6,500円(グリーン化特例適用)29,500〜36,000円
自動車重量税新規登録時・初回車検時 免税約32,800円(2年分)
環境性能割非課税取得価格の0〜3%

5年間の税負担で比較すると、EVは約3〜5万円、ガソリン車は約20〜30万円と、大きな差が生まれます。

メンテナンス費用

EVはエンジンオイル交換が不要で、回生ブレーキの活用によりブレーキパッドの摩耗も抑えられます。

項目EVガソリン車
年間メンテナンス費約2〜4万円約5〜8万円

これらを合計すると、年間維持費はEVが約15〜20万円、ガソリン車が約21〜27万円となり、EVの方が年間6〜7万円程度安くなります。

自動車保険

自動車保険も保険会社によってかなり扱いが変わります。

EVは一般的に部品が高いため修理代が高いとのデータがあります。

一方で使う部品が少ないので、壊れる回数自体は少ないという特徴もあります。

どちらの要素もありますし、まだ日本で充分なデータがないこともあり、各社結構違いがあるようなんですよ。

現状だと一般的に他の車種より自動車保険は高めの設定になっているケースが多いようです。

リセールバリューの現実:EVの「弱点」を直視する

ここからが本題です。

EVの損得を語る上で避けて通れないのが、リセールバリュー(再販価値)の問題です。

一般的なガソリン車の3年後残価率は一般的な車で50〜60%程度、人気車種だと90%程度を維持するのに対し、EVでは36%程度まで下落するケースが報告されています。

この差は実に数十万円から100万円以上の経済的負担の違いを意味します。

EVのリセールバリューが低い3つの理由

バッテリー劣化への懸念

EVの製造コストの約20〜30%を占めるバッテリーは、充放電を繰り返すことで徐々に劣化します。

中古EVを購入する側からすれば、バッテリーの残存容量(SOH:State of Health)が不透明であることがリスクとなり、買取価格に影響します。

ただし、近年の研究では、EVバッテリーの年間平均劣化率はわずか1.8%程度であり、8年以上経過しても80%以上の容量を維持する事例が多数報告されています。

実態と評価のギャップがリセールバリューを押し下げている面もあるのです。

技術進化の速さ

スマートフォンと同様に、EVは技術進化が速い分野です。

数年前のモデルは航続距離や充電性能で現行モデルに見劣りするため、中古車としての競争力が低下しやすい傾向があります。

補助金が新車購入者にしか適用されない

中古EVを購入する場合、補助金の恩恵は受けられません。

新車購入時の実質負担額が補助金によって大幅に下がる一方、中古で買うときにはそれが受けられないとなります。

そのため、中古が相対的に人気がなくなっているという部分も大きいですね。

【試算】10年間の総コストで比較する

ここで、具体的な数字を使って10年間の総コストを試算してみましょう。

前提条件

  • EV:日産リーフe+(車両価格約525万円)
  • ガソリン車:同クラスSUV(車両価格約350万円)
  • 年間走行距離:1万km
  • 東京都在住(自治体補助金あり)

EV(日産リーフe+)の10年間総コスト

項目金額
車両価格525万円
国の補助金▲129万円
東京都補助金(概算)▲45万円
実質購入費351万円
走行コスト(10年)約40万円
税金(10年)約8万円
メンテナンス(10年)約30万円
10年後売却価格(推定)▲80万円
10年間総コスト約349万円

ガソリン車(同クラスSUV)の10年間総コスト

項目金額
車両価格350万円
補助金なし
実質購入費350万円
走行コスト(10年)約110万円
税金(10年)約25万円
メンテナンス(10年)約60万円
10年後売却価格(推定)▲50万円
10年間総コスト約495万円

この試算では、EVの方が10年間で約146万円安くなります。

補助金と維持費の差が、リセールバリューの低さを十分にカバーしている形です。

ただし、この結果はいくつかの前提に大きく依存していますので注意は必要です。

EVが「得」になる人、「損」になる人

試算結果を踏まえて、EVの損得を分けるポイントを整理します。

EVが得になりやすい人

  • 年間走行距離が1万km以上の方(走行コストの差が大きい)
  • 自宅に充電設備を設置できる方(充電コストを抑えられる)
  • 太陽光発電を導入している方(自家発電で充電すれば走行コストほぼゼロ)
  • 夜間の電気量が安いなどのプランに加入している方
  • 4年以上同じ車に乗り続ける方(補助金返納リスクがない)
  • 東京都など補助金が手厚い自治体に住んでいる方
  • 災害時の非常用電源としても活用したい方(V2H機能)

EVが損になりやすい人

  • 年間走行距離が5,000km未満の方(維持費の差を回収しにくい)
  • 集合住宅で自宅充電が難しい方(外部充電のコストと手間)
  • 3〜4年で乗り換える可能性がある方(補助金返納・リセール低下のダブルパンチ)
  • 長距離ドライブが多い方(充電インフラの制約)
  • 寒冷地にお住まいの方(低温時のバッテリー性能低下)

3分で分かる:あなたがEV向きかどうかの分岐表

まとめるとこんな感じですね。

以下で、Yesが多いほどEV向きです。

判定項目YesならプラスNoなら注意
自宅に普通充電を置ける外充電比率が上がる
平日の走行が中心で、長距離は少なめ急速充電が増えがち
少なくとも3〜4年は乗る予定EV補助金 売却で返納リスク
電気料金プランを見直す気がある家充電が高単価になる
購入時期が補助制度の対象登録日に合う想定補助が取れない

この表の肝は、上から2つです。

家充電ができない時点で、かなり不利になりますね。

2028年問題:EVの税制優遇はいつまで続くか

EVを検討する上で、2028年5月という日付を覚えておいてください。

この時点から、EVとPHVに対して自動車重量税の「特例加算」が導入されます。

さらに、2028年度以降はEVの車両重量に応じて自動車税(種別割)の負担も増える見通しです。

現在、EVは排気量ゼロとして最低税率(25,000円)が適用されていますが、ガソリン車の平均税率に近づける方向で調整が進んでいます。

政府の狙いは「税負担の公平性」

EVはガソリン税を負担しておらず、道路維持の財源が不足するとの議論があります。

バッテリーを搭載するEVは一般的にガソリン車より重く、道路への負荷も大きいことから、相応の負担を求める声が強まっているのです。

つまり、現在の手厚い税制優遇は「普及促進のための時限措置」と考えるべきでしょう。

補助金増額と将来の増税という「アクセルとブレーキを同時に踏む」政策は、「今がEV購入の最も有利なタイミング」というメッセージとも読み取れます。

EVで得する3つの戦略

最後に、「EVで最大限得するための戦略」をお伝えします。

戦略1:補助金が手厚い今、条件の良い車種を選ぶ

補助金額は車種ごとに大きく異なります。

2026年1月以降、車種でかなり差が付きます。

同じテスラでもテスラモデルY(AWD)は127万円、テスラモデルY(RWD)は87万とかなり違いがあります。

補助金を「もらえるポイント」と考えれば、還元率の高い車種を選ぶのがポイ活の基本です。

同じ400万円台のEVでも、補助金額で40万円の差が生まれます。

車種選びから重要となりますね。

戦略2:4年ルールを逆手に取る

補助金の処分制限期間は4年です。

これは裏を返せば「4年1日以上保有すれば、補助金を100%受け取った状態で売却できる」ということです。

EVの技術進化を考えると、4年後には航続距離や充電性能が大幅に向上した新型モデルが登場しているはずです。

補助金を満額受け取りつつ、次世代モデルへ乗り換えるタイミングとして「4年」を計画に組み込むのは合理的な戦略といえます。

戦略3:太陽光発電・V2Hとのセット導入を検討する

EVの真価は「移動手段」だけでなく「走る蓄電池」としての機能にあります。

太陽光発電で作った電気をEVに貯め、夜間や停電時に家庭で使う。

このV2H(Vehicle to Home)の仕組みを活用すれば、走行コストをほぼゼロにしつつ、電気代の節約と災害対策を同時に実現できます。

さらに、太陽光発電やV2H機器にも補助金が用意されています。

これらをセットで導入することで、「ポイントの多重取り」のように複数の補助金を最大限活用できるのです。

まとめ:EVの損得は「あなた次第」で決まる

電気自動車が得か損かという問いに、万人に当てはまる正解はありません。

しかし、以下の条件を満たす方にとって、EVは「今が買い時」といえるでしょう。

  • 自宅充電が可能
  • 太陽光があるor電気単価が安いプラン(夜間など安い時間帯がある)
  • 4年以上同じ車に乗る予定
  • 補助金が手厚い自治体に在住

逆に、外充電中心、短期で買い替えたい、制度確認が面倒、という人は、EVの“うま味”を取りこぼしやすいです。

その場合は、無理にEVに寄せず、PHEVや高燃費ハイブリッドで「燃料費リスクを下げる」という目的を達成するのも、十分に合理的です。

大切なのは、補助金という「目に見える得」だけでなく、リセールバリューや将来の税制変更という「見えにくいリスク」も含めて総合的に判断することです。

本記事が、あなたのカーライフの選択に少しでもお役に立てれば幸いです。

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この記事を書いた人

豊かに生きていく上で必須なのがお金の知識です。
しかし、日本では「お金」が汚いものという認識が根強く、あまり勉強されてきませんでした。そのため今後は老後破産が増えてしまうなんて話もありますね。
そんな世の中を少しでも変えたいという強い信念を元に「お金に生きる」を立ち上げました。
投資歴15年以上、社会保険労務士、中小企業診断士、簿記1級、1級販売士、ファイナンシャルプランナー2級、年金アドバイザー3級持ちの私が「お金」についてどこよりもわかりやすくお伝えることを目指していきます。
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