このサイトで何度もご紹介している個人型確定拠出年金(ideco/イデコ)。
すでにイデコの加入者は100万人近くになり、情報にアンテナを張ってらっしゃる方には浸透してきたようです。
しかし、100万人って多いようですが、日本人全体で考えると1%を割るくらいしか加入していないということも言えます。
つまり、99%の人はまだ利用してないんですよね。(高齢者など加入できない人も含まれますが)
本当にお得な制度なのにもったいない・・・
そこで今回は個人型確定拠出年金(ideco/イデコ)の最大のメリットである節税効果に着目して加入すると年間どれだけの節税できるのか?について考えて見たいと思います。
そもそも個人型確定拠出年金ってなに?って方はこちらの記事を御覧ください
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)はかなりお得で良い制度です。その反面、株式投資などの資産運用などの経験がないとかなりわかりにくく難しい制度でもあります。そのため「お金に生きる」でもかなり力を入れて記事を書いてきました[…]
個人型確定拠出年金(ideco/イデコ)でどれだけ節税できるのか?
今回はパターン別で個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の節税効果がでどれだけあるのかについて見ていきたいと思います。
その前に、まずは個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)とはどういうものかの復習から見ていきましょう。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)とは
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)とは簡単に言えば自分の老後の資金を自分で作るための制度です。
今は少子高齢化もあり年金がもらえる金額も少なく、もらい始める時期も遅くなる方向にあります。
これは今後も大きな流れは変えれないでしょう。
そこで国が考えたのが個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)なのです。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は老後資金を自分で積み立てて自分で運用する制度です。
つまり、自分の老後資金は自分でなんとかしなさいってことですね。
ただし、それだけではあまりにも冷たいので国が様々な優遇措置を与えているのです。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)のポイントをまとめると以下のとおりです。
貰うときも税制優遇あり。(退職金控除、公的年金等控除)
運用時の利益も非課税
投資信託もしくは定期預金や保険で運用する(自己責任)
60歳まで引き出せない
一番大きいメリットが所得控除が受けられることでしょう。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は自分が将来もらうために積み立てるのですが、それを掛けることにより税金(所得税、住民税)まで安くなるのです。
この効果が大変大きいです。
会社勤めの方は実感されていると思いますが、給料から引かれる税金や社会保険の金額は本当に多いと思います。
その代表的なのが所得税、住民税、社会保険ですが、そのうち所得税、住民税を減らすことができるのです。
なんか魔法みたいな話ですがこれは、国が将来の年金を自分で用意してほしいという願いを込めてこれだけ優遇しているんですね。
今回はここに着目して効果をみていきたいと思います。
また、他にもメリットがあります。
まず、運用時に利益がでても税金はかかりません。
株などで利益がでれば20%近くの税金が掛かってしまうのですが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)口座内で運用した場合に利益がでても課税対象とはなりません。
これも地味に大きいですね。
また、もらうときも退職金控除、公的年金等控除が使えます。
そのため、うまく受け取ればほとんど税金が掛からずに受け取ることも可能です。
(運用成績や会社からもらえる退職金などにもよります。)
60歳まで引き出せないというデメリットもありますが、逆に考えれば60歳まで絶対開けれない貯金箱にお金をいれていると思えばメリットと言えるかもしれません。
なお、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入できる上限金額は下記のとおりとなっています。
自営業等:月6万8千円(年間81万6千円)付加年金加入者は月6万7千円
企業型確定拠出年金のある会社に勤めている場合:月2万円(年間24万円)
企業型確定拠出年金のない会社に勤めている場合:月2万3千円(年間27.6万円)
公務員、確定給付年金のある会社に勤めている場合:月1万2千円(年間14.4万円)
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)のもう少し詳しいメリット・デメリットについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
個人型確定拠出年金(イデコ/iDeCo)とは、毎月決まった金額を積み立てることで老後の生活に備えるための公的な制度です。この制度最大の特徴は税金面で様々な優遇措置が取られていることです。他にもメリット・デメリットがありますの[…]
自営業・フリーランスの節税効果
自営業の方やフリーランスの方は満額掛けると月6万8千円まで掛けられます。
つまり、年間81万6千円掛けることができます。
それではその場合、節税効果はどれほどになるのでしょうか?
これはどれくらいの所得があるのか(税金が掛かっているのかによります。)
200万、500万、800万、1000万の4段階で見ていきましょう。
なお、計算は個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)ポータルのシュミレーション結果を元にしています。
課税所得が200万の方
課税所得が200万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は163,200円となります。
掛けた金額は81万6千円ですから単純計算で20%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
課税所得が500万の方
課税所得が500万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は244,800円となります。
掛けた金額は81万6千円ですから単純計算で30%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
課税所得が800万の方
課税所得が800万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は269,280円となります。
掛けた金額は81万6千円ですから単純計算で33%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
課税所得が1000万の方
課税所得が1000万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は350,880円となります。
掛けた金額は81万6千円ですから単純計算で43%の得したことになります。
年間43%の利益って他ではなかなか考えられない利率ですね。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
課税所得が増えるにつれ節税額も増えることがわかっていただけたと思います。
企業年金がない会社員の節税効果
企業年金がない会社員の方は満額掛けると月に2万3千円まで掛けられます。
つまり、年間27万6千円掛けることができます。
それではその場合、節税効果はどれほどになるのでしょうか?
これはどれくらいの所得があるのか(税金が掛かっているのかによります。)
200万、500万、800万、1000万の4段階で見ていきましょう。
なお、計算は個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)ポータルのシュミレーション結果を元にしています。
年収が200万の方
年収が200万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は41,400円となります。
掛けた金額は27万6千円ですから単純計算で15%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が500万の方
年収が500万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は55,200円となります。
掛けた金額は27万6千円ですから単純計算で20%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が800万の方
年収が800万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は82,800円となります。
掛けた金額は27万6千円ですから単純計算で30%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が1000万の方
年収が1000万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は82,800円となります。
掛けた金額は27万6千円ですから単純計算で30%の得したことになります。
年間30%の利益って他ではなかなか考えられない利率ですね。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が増えるにつれ節税額も増えることがわかっていただけたと思います。
年収が800万円と1000万円では節税額が一緒でしたね。
企業型確定拠出年金のみがある会社員の節税効果
企業型確定拠出年金のみある会社員にお勤めの方は満額掛けると月に2万円まで掛けられます。
つまり、年間24万円掛けることができます。
それではその場合、節税効果はどれほどになるのでしょうか?
これはどれくらいの所得があるのか(税金が掛かっているのかによります。)
200万、500万、800万、1000万の4段階で見ていきましょう。
なお、計算は個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)ポータルのシュミレーション結果を元にしています。
年収が200万の方
年収が200万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は36,000円となります。
掛けた金額は24万円ですから単純計算で15%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が500万の方
年収が500万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は48,000円となります。
掛けた金額は24万円ですから単純計算で20%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が800万の方
年収が800万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は72,000円となります。
掛けた金額は24万円ですから単純計算で30%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が1000万の方
年収が1000万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は72,000円となります。
掛けた金額は24万円ですから単純計算で30%の得したことになります。
年間30%の利益って他ではなかなか考えられない利率ですね。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が増えるにつれ節税額も増えることがわかっていただけたと思います。
こちらも年収が800万円と1000万円では節税額が一緒でしたね。
企業年金がある会社員、公務員の節税効果
企業年金がある会社員の方や公務員の方は満額掛けると月に1万2千円まで掛けられます。
つまり、年間14万4千円掛けることができます。
それではその場合、節税効果はどれほどになるのでしょうか?
これはどれくらいの所得があるのか(税金が掛かっているのかによります。)
200万、500万、800万、1000万の4段階で見ていきましょう。
なお、計算は個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)ポータルのシュミレーション結果を元にしています。
年収が200万の方
年収が200万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は21,600円となります。
掛けた金額は14万4千円ですから単純計算で15%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が500万の方
年収が500万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は28,800円となります。
掛けた金額は14万4千円ですから単純計算で20%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が800万の方
年収が800万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は43,200円となります。
掛けた金額は14万4千円ですから単純計算で30%の得したことになります。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が1000万の方
年収が1000万の方が個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に満額(81万6千円)加入すると年間の節税額は43,200円となります。
掛けた金額は14万4千円ですから単純計算で30%の得したことになります。
年間30%の利益って他ではなかなか考えられない利率ですね。
他にも運用次第によっては利益を得ることもできます
年収が増えるにつれ節税額も増えることがわかっていただけたと思います。
こちらも年収が800万円と1000万円では節税額が一緒でしたね。
まとめ
今回は「個人型確定拠出年金(ideco/イデコ)は年間どれだけの節税効果があるのか?」と題して所得(年収)別に個人型確定拠出年金(ideco/イデコ)の節税額をみてきました。
かなりの節税額になることがわかっていただけたと思います。
さらに個人型確定拠出年金(ideco/イデコ)で投資信託を買うことでさらに大きな利益を得ることも可能となっています。
基本的にやらないのは損な制度であることがわかっていただけたと思います。
ぜひ加入を検討してみてくださいね。
個人型確定拠出年金(ideco/イデコ)に入らないほうが良いケースも
なお、個人型確定拠出年金(ideco/イデコ)に入らない方が良いケースや損なケースもあります。
わかりやすい例が住宅ローン控除を受けていて所得税がない方ですね。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
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個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、楽天証券の5択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この5つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。
大和証券
大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。
他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。
また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。
運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。
楽天証券
楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。
この2つのファンドは人気ですね。
楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。
総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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