個人年金に加入する前に押さえておきたいポイント〜地雷商品がいっぱい〜

老後を考える上で切っても切り離さえないのが年金の話です。しかし、近年少子高齢化の影響もあり、厚生年金も国民年金も厳しい状況にあるといわれていますね。実際8割の方が公的年金に不安をもっているという統計調査もあります。そうなると自分が働けなくなった老後に大変な不安が生じてしまいますね。

じゃあどうすればよいのか。一番良いのは自分で年金を用意するもしくは老後資金を用意しておくことでしょう。今回は少しでも老後の不安を和らげるための個人年金に加入する前に必要な知識をご紹介したいと思います。じつは個人年金には大変な地雷が埋まっていることもありますのでしっかりとした知識を付けておかないと損してしまう可能性が高いのです。

個人年金とは


個人年金とは名前の通り自分で用意する年金のことです。個人年金と言ってもたくさんの種類があります

まずはそれぞれの種類の分類及びメリット・デメリットを見ていきましょう。

個人年金の種類

保険会社各社が用意している個人年金保険はもちろんそうですし、広く定義をとればこのサイトで何度もご紹介している個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)や国民年金基金もその一種といえるでしょう。

確定年金

まずは一般的なのが確定年金と言われる商品です。名前の通り将来もらえる年金受取り金額がはじめから確定しているタイプになります。前述の個人年金保険の大半がこちらのタイプになりますね。また、国民年金基金のI型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型、Ⅴ型は確定年金です

それぞれ5年、10年などもらえる期間に応じて掛け金が変わってきます。

確定年金のメリット

年金受取り総額が決まっているので早く死んでしまったなどであっても遺族が受け取れるため基本的に損をしないという点は大きなメリットでしょう。

また、個人年金保険は個人年金保険料控除、国民年金基金なら社会保険料控除で所得控除が受けられる。個人年金保険控除の控除額は以下のとおりです。なお、社会保険料控除は払った金額全額が所得控除の対象となります。

年間の支払保険料 所得控除額
2万円以下 支払保険料の全額
2万円超~4万円以下 支払保険料×1/2+1万円
4万円超~8万円以下 支払保険料×1/4+2万円
8万円超 4万円
確定年金のデメリット

確定年金最大のデメリットはインフレ対応できないことです。インフレとは貨幣の価値が変わることで10年前に10万円あれば買えたものと今10万円で買えるものを考えてもらえればインフレの力がわかると思います。確定年金はあらかじめもらえる金額が決まっているため対応できないのです。

また、確定年金は終身年金と違いあらかじめ設定した期間しかもらえないため長生きした際に困る可能性がある点はデメリットと言っても良いかもしれませんね。

終身年金

終身年金とは生きている間一生涯年金がもらえるものです。トンチン年金など一部の個人年金保険や国民年金基金(A型とB型)がこちらになります。また、種類により期間保証がついているもの、ついていないもの、遺族への支給があるものないものがあります。

終身年金のメリット

終身年金のメリットは生きている間一生涯もらえますので長生きリスクへ対応することができることです。つまり、長生きすればするほど得をするのです。

また、個人年金保険なら個人年金保険料控除、国民年金基金なら社会保険料控除が受けられ所得控除の対象となり所得税と住民税の節税ができるのもメリットでしょう、

終身年金のデメリット

終身年金の最大のデメリットはなくなるタイミングによっては払った金額よりも少ない金額しかもらえない。つまり、早くに亡くなると損する可能性があるってことです。中には早くに亡くなるとⅠ円も出ないものもありますのでその場合は完全な掛け損になります。期間保証や遺族への支給があるタイプもありますが、その分掛け金が割高です。

さらに言うと終身年金は元を取るまで生きるのは結構な長生きをしないといけない厳しい設計になっていたりします。例えばある商品だと90歳まで生きてようやく元が取れたりします(支払った金額を回収できる)。ですから終身年金の商品は元を取るとか考えるのではなく長生きした場合の保険と考えれるかどうかになってくるでしょうね。

また、終身年金ももらえる年金が決まっているため確定年金と同様インフレに基本的には対応しないためもらえる際の価値が目減りしている可能性があります。この金額貰えれば生活できると現在考えても将来自分が年金をもらえる立場になったときにそうなっていない可能性があるのです。

変動年金

変動年金とは株式や債権などの資産の運用結果によってもらえる年金が変わってくるタイプです。こちらも個人年金保険にあります。また、前述の個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)も同じような仕組みですね。

ただし、個人年金保険の変動年金タイプは運用を保険会社が行うのに対して、個人型確定拠出年金は運用を自分が運用商品を決めることになる点が大きく違います。

変動年金のメリット

変動年金の最大のメリットはインフレに対応していることでしょう。現在日本はインフレターゲット2%が設定されています。インフレになればお金の価値がかわりますが、変動年金の場合はそれに応じて受け取れる可能性が高いです。

また、運用がうまくいけばそれだけ多く受け取れることも大きなメリットですね。

個人年金保険なら一般生命保険料控除が受けれます。前述の個人年金保険料控除と計算は同様ですが枠が違いますので注意が必要ですね。

個人型確定拠出年金は小規模企業共済等控除が受けられ所得控除の対象です。小規模企業共済等控除は社会保険料控除と同様に支払った金額全額が控除対象となります。

変動年金のデメリット

変動年金のデメリットは運用がうまくいかない場合、もらえる金額がすくなくなるというリスクがあるってことですね。特に保険会社が提供している変動年金は保険会社の手数料がやけに高いケースも多く注意が必要な点です。(つまり、保険会社が儲けるだけで加入者はなかなか利益が出にくい仕組みになっているってこと)詳しい条件をよく確認しておきましょう。その点、個人型確定拠出年金は金融機関の選択さえ間違えなければ手数料は少ないですから安心かもしれません。

外貨建て年金

最後は外貨建て年金です。こちらは基本的に確定年金と仕組みは似ていますが、外貨で運用して受け取りも外貨になるという点が大きな違いです。ぱっと見の条件は結構よかったりすのですが気をつけないければならない点が多かったりします。

外貨建て年金のメリット

外貨建て年金の最大のメリットは円ではなく外貨で運用するため利率が高いケースが多くより多く年金がもらえる可能性があることです。

また、確定年金と同様に個人年金保険料控除の対象となり所得税や住民税の節税効果があることはメリットですね。

外貨建て年金のデメリット

外貨建て年金の最大のデメリットは為替変動の大きなリスクが有ることです。もちろん逆にプラスに働くこともありますが、利率がよい国というのはそれだけリスクがあるということも押さえておきたいところです。

また、外貨預金と同様に日本円に換算する際の手数料が掛かります。これも思いの外高いですから注意が必要ですね。

外貨建て預金も同様のリスクがありますので詳しくはこちらを御覧ください。

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外貨預金は危険

個人年金で考えなくてはならないこと

いくつかの個人年金の種類をご紹介しましたが共通して考えなくてはならない点があります。それは基本的に年齢が来るまで解約できないもしくは解約すると損をする仕組みになっていることです。また、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)のような個人勘定になっているものは問題ありませんが、それ以外の個人年金保険や国民年金基金は保険会社などが破綻した場合には年金が減らされる可能性があるということを押さえておきましょう。特に国民年金基金はすでに年金の準備金が不足している状況にありますので注意が必要かもしれません。

リスクが高くメリットが低い個人年金保険

個人的な見解を言わせていただくと特に外貨建て年金、保険会社が提供する変動年金はかなりリスクが高い商品となります。リスクは高いですがリターンもそれほど期待できませんのであまりおすすめできないですね。特に保険会社側の手数料がかなり大きい商品も多く保険会社が儲けるための商品となっているケースが多く見受けられるのがこれらの商品なのです・・・。

また、確定年金もインフレを考えると得するとは言えません。もともとそれほど利益が出るような設計になっていませんので少しインフレになるだけでメリットが亡くなってしまうのです。ですからもし個人型年金保険を掛けるとしても個人年金保険控除内に収まるように掛け金を押さえておくのがおすすめです。(もし、保険で得ができなくても保険控除でのメリット分は得をします)その場合には商品によってはお得になるものもあります。この辺りはしっかり選別が必要になってくるでしょう。たとえば下記のじぶんの積立という商品などはドアノック商品として設計してありかなりお得です。返戻率100%以上で保険料控除のことを考えるとありな商品ですね。

国民年金基金は終身は魅力的だが財務面が心配

国民年金基金は社会保険料控除対象となりますので所得税や住民税の節税効果があります。また、A型とB型は終身年金ですから長生きリスクという点を考えるとありな選択肢ではあります。しかし、後述する個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)と枠が同じ点や壮絶にお得な付加年金に加入できなくなるというデメリットがかなり大きいので考えてしまうところですね。

また、国民年金基金最大の心配事は財務面です。すでに準備金が不足しているのです。これは今から加入する加入者の利率は1.5%ですが、過去には6.5%の大盤振る舞いで加入した加入者がいます。国民年金基金は終身年金でもらえる金額があらかじめ決まっているタイプですから、その人達の分はその利率で運用しなくてはなりません。そのため結構リスク高めの運用となっていますが、それでも追いつかないというのが現状です。過去の加入者のために新規加入者の利率が低いのもあり加入者が増えていないのも不安要素です。

また、国民年金基金は自営業者向けの商品で会社員の方や公務員の方は加入できません。

以上を考えると後述する個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の方がおすすめできますね。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)をまず優先すべき

今回ご紹介した個人年金でまず優先すべきは個人型確定拠出年金でしょう。まずは小規模企業共済等控除で支払った金額全額が所得控除対象となるのが大きいです。また、個人勘定でみずから運用することになりますから金融機関の破綻等の影響を受けることもありません。

インフレなどのリスクも考えると個人型確定拠出年金が最もおすすめです。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。

しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。

簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。

私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、イオン銀行、大和証券の5択の中から決めます。

(※私が加入しているのはSBI証券です)

この5つの金融機関は運営管理機関手数料はが無料です。(国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。)

また、運用商品もインデックスファンドを中心に低信託報酬の商品が充実しています。順番に見ていきましょう。

SBI証券

イチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。

SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小、ジェイリバイブといった特徴ある商品をたくさんそろえているところが最大の魅力です。

選択の楽しさがありますよね。

また、確定拠出年金の分野を長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。

SBI証券iDeCo
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SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。

マネックス証券

次点はマネックス証券 iDeCoです。

こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれています。

マネックス証券iDeCo
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マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoで唯一eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の取り扱いがあるところも大きなポイントになりますね。

松井証券

松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。

1番人気のひふみ年金の取扱もあるのもポイント高いです。

松井証券iDeCo
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2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。

イオン銀行

イオン銀行iDeCoは全国各地に窓口があるのが魅力です。

また、銀行として珍しく良心的な投資信託を用意してくれてるんですよ。

イオン銀行iDeCo
4.5

イオン銀行iDeCo

イオン銀行は実質信託報酬の安いたわら先進国株の取り扱いがあるのが魅力です。ひふみ年金の取扱があります。このあたりに興味持つ方は選択肢として全然ありです。また、イオン銀行だけ他へ移るときの手数料が無料なのも個人的にポイント高いです。

大和証券

大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。

他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。

また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。

大和証券iDeCo
4.5

大和証券 iDeCo

運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。

総合して考えるとこの5つの金融機関ならどれかに加入すれば大きな後悔はないかなと思います。

他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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