持続化給付金の入金が遅れている理由。いつ入金されるのか?

新型コロナウィルス対策の目玉の一つで売上が半減した中小企業等に最大200万、個人事業主に100万円を支給する「持続化給付金」がちょっとトラブルとなっています。

当初からアナウンスされていた申請後、2週間を超えてもまだ入金されていない方が多いことからツイッターを中心にネット上で大きな騒ぎとなっているのです。

持続化給付金は売上が大きく下がってしまった会社や個人への給付ですから資金繰りがギリギリで予定に組み込んで考えていた方も多いと思われます。

その方たちにとっては予定どうりに入金されないのは死活問題の話ですよね。

私も下記の通り持続化給付金を受付開始初日の早い時間に申請を出していますが、まだ入金されていませんし、なにも連絡を頂いておりません。※2週間をちょっと超えた16日目に入金されました。

民間事業であれば予定より遅れるならば連絡するのが普通なのでしょうけどね・・・。

今回は持続化給付金の入金が遅れている理由について考えていきます。

また、いつ入金されるのかも予想していきましょう。

なお、個人的にこの持続化給付金はあまりスジが良い政策だとは思えないんですよ。詳しくはこちらの記事をご覧ください

持続化給付金の現状の状況

まずは持続化給付金の現状の状況から見ていきます。

持続化給付金の振込予定日

持続化給付金は5月1日から受付を開始。

当初から以下の案内が掲示されていました。

通常2週間程度で、給付通知書を発送/ご登録の口座に入金

つまり、5月1日に申請をした方は通常5月14日、15日程度に振り込まれるはずなのです。(程度という言葉をどう捉えるかという解釈の部分もありますが)

また、早い方で8日に入金するとの発表もありました。

ですから初日に申請した多くの方は8日から15日の間に振り込まれると思っていたのです。

しかし、実際は振り込まれていない方も多く・・・ネットが炎上気味になっていると思われます。

振り込まれた人数と申請した人数

実際に振り込まれた方は議員さんの発表によると以下のとおりです。

  • 8日の時点で2万3千件
  • 11日の時点で2万7千件
  • 14日の時点で8万件

申請数は初日5月1日の17時の時点で56,000件(サーバーダウンがあったため少ない)

5月15日時点で申請数は90万を超えたそうです。

つまり、入金されているのは現状1割にも満たないということになります。

また、初日に申請した多くの方が入金されていないのに後日申請された方で入金されている方がいるという謎仕様も不満となっていのが現状です。


持続化給付金の入金が遅い理由

それではなぜ持続化給付金の入金が遅れているのかを考えていきましょう。

そもそもの処理能力が足りてない

まず考えられるのが処理能力の問題でしょう。

受付開始から2週間が経った14日の時点で振り込みされたのが8万件です。

土日もなく作業しているとのことですから単純計算すると1日6,000件くらい処理能力ということになります。

ですから現状の申請がどんどん増えている状況には対応できていないということが考えられますね。

現状の処理能力では90万件を処理するのに150日掛かりますから2週間での給付は到底無理というものです。

まだまだ申請は増えていくのが予想されますしね。

実際、持続化給付金の処理担当と思われる求人が出ていますね。

急に決まった制度ですから体制部分から構築しているというのが現状なのでしょう。

後述しますが、いきなり採用しても本当に審査できるのか?という疑問もありますし・・・

ルール変更で審査が滞る

また、途中でルール変更したのも大きいと思われます。

当初は10万円未満は切り捨てというルールでしたが、全額支給すべきという世論が多く8日夜に急遽1円単位での支給というルール変更を行いました。

この影響で審査が遅くなったのも否めないでしょう。

申請書類がバラバラ

審査に時間が掛かる理由として申請書類がたくさんあり、会社や事業主によって違うという点も挙げられるでしょう。

売上台帳一つとってもしても使っている会計ソフトによって異なりますし、人によっては手書きやエクセルで作ったものまで許容されています。

それら書類を一見して判断できるものなのでしょうか?

また、売り上げの計上方法も会社によってバラバラなのです。

現金主義だったり、実現主義だったり、発生主義だったりします。

また、発生主義でも期中は現金主義でやっておいて期末に発生主義にしている企業も多いです。

このあたりを審査しようとするといろいろな企業で経理経験が豊富な人でないとなかなかハードルは高いと思われます。

そんな人材を急に大量に集めるなんて無理でしょうしね・・・現状の求人をみるとそのような人物を探しているわけでもないでしょうから機械的に判断しているでしょうが・・・

不正な申請が多い

すでに募集前から予想されていたことですが、不正な申請が多いとのこと。

持続化給付金は前年の決算書と今年の売上台帳(書式自由)で50%以上の売上低下を確認します。

これら書類は個人事業主や中小企業が自分たちで作る資料となります。

売上を条件を満たす程度に落としておいてその月以降につじつま合わせ。

なんてこともありえます。

実際ある税理士は入金を止めて来月に回して条件満たせば良いという風に発言されていましたね。

こういった行為のどこまでが許されるのかまったく線引が曖昧の状況ですから審査も大変でしょう。

また、持続化給付金の申請には前年の確定申告が必要となりますが、今まで脱税していたとか確定申告しなくてよいくらい所得がすくないとかで一度も確定申告をしていないのに持続化給付金用の申請をするなんて話をよく聞きます。

前年の確定申告を修正申告して条件を満たすように変えている方もいるとの話まであります。

それらを指南する人まで出てきている始末・・・

こんな状況ではそれらを判別しようとしたらかなりの時間がかかっても仕方ないでしょう。

ただし、不正申請はかなり重い罰則もありますので絶対そのような行為はやめましょうね。

修正申告での申請は不可に

ちなみにこのような不正が多い状況で対応もされるようです。

経済産業副大臣の牧原秀樹議員が現状の不正が多い状況ですから「修正申告での申請は一旦止めるように指示をしました」とツイッターで発言しています。

当然の話かと思いますがこれで審査がさらに遅れるのは必須でしょう。

この対策も兼ねて対象者が大幅拡充されることになりました。

新型コロナウィルスの影響をどう判断?

今回の提出書類で疑問だったのが新型コロナウィルスの影響で売り上げ減少したことを証明するのが売り上げ台帳だったことです。

それだと売り上げが他の理由で下がったのかが判別できないんですよね。

そのため、業種によって入金状況に大きな差があるという話もあるのです。

明らかに新型コロナウィルスの影響が大きい業種の方は入金が早く、そうでない業種の方は遅いという。。。

このあたりも遅れている理由になっている気がします。

ただし、このあたり、現状の書類だけだと判断つかないと思うのです。

どう判断しているんでしょうか。謎です。


持続化給付金はいつ入金されるのか?

それでは持続化給付金はいつ入金されるのでしょう?

これは正直わかりません。

2週間程度ということですから程度の部分で遊びをもたせても初日申請の方は数日以内に入金もしくは連絡くるものだと思いますが・・・

人はいつなのかがわからないと不満を持つ

ぜひ、担当の方に知っていただきたいことがあります。

それは人は遅刻したことを怒るんではない、いつ来るかわからないのがイライラのもとなのです。

理由があって遅延するのは仕方ないと思います。

しかし、連絡しない、いつ入金あるのかわからないというのが一番いけないのです。

ですから今どういう状況でどんな作業をしているのかをマイページで表示するようにするだけでネット上の怒りはかなり収まるとおもわれます。

ぜひ検討してみてください。


まとめ

今回は「持続化給付金の入金が遅れている理由。いつ入金されるのか?」と題して持続化給付金について見てきました。

現状の状況を見ると処理が追いついていないのが明白です。

急に決まったことですからある程度は仕方ないと思いますので、情報公開をもう少し行うだけで現状の混乱は治まってくるでしょう。

ぜひそのあたりを検討していただきたいものです。

なお、持続化給付金の入金された方はNHKの受信料も免除されますのでこちらも合わせて手続きしておきましょうね

今回ご紹介した持続化給付金以外にも新型コロナウィルス対策として様々な制度が始まっています。

これらをうまく使ってこの難局を乗り切りたいですね。

●国民一人当たり10万円を給付する「特別定額給付金
●売上が半減した中小企業等に最大200万、個人事業主に100万円を支給する「持続化給付金
●休業している方を失業とみなして失業保険を支払う「みなし失業
●家賃の3分の2を半年分補助「特別家賃支援給付金
●原則3ヶ月、最大9ヶ月、 家賃相当額を自治体から家主さんに支給する「住宅確保給付金
●住民税の全部または一部の納付を免除してくれる制度です。「住民税の減免制度
●国民健康保険を安くすることが出来る「国民健康保険の減免制度
●税金や社会保険の支払いを遅くすることが出来る「税金等の納税猶予制度
●国民年金保険料を減免できる「国民年金減免制度

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