自民党の議員などが参加する「経世済民」政策研究会が菅総理に第三次補正予算や予備費の使いみちについての提言をおこないました。
その中に定額給付金おかわり(5万円)が含まれていることからネット上では大きな盛り上がりを見せています。
前回と合わせて15万円なのですが、追加で15万円もらえると勘違いしている方も多く「#15万円」というハッシュタグも盛り上がっていましたね。
この提言がどこまで実現するのかはわかりませんが、菅総理も「そういう方向で頑張る」と応じたということですから実現する政策もでてくると思われます。
そこで今回は「経世済民」政策研究会の提言について見ていきます。
「経世済民」政策研究会の提言の中身
それでは今回の内容の提言書の中身から見ておきましょう。
出典:長島昭久活動報告 「2020年10月14日経世済民政策研究会 緊急経済対策を菅総理に提言」より
大きく3つの提言がなされています。順番に見ていきましょう。
政府と日銀の連携継続
まずは政府と日銀の連携継続です。
2%のインフレの目標達成をあらためて要望しているんですね。
わざわざ提言する内容?って感じもしますが・・・
第二次補正予算の予備費の使いみち
もう一つが第二次補正予算の予備費の使いみちについてです。
今回話題になっているのがこちらの部分ですね。
医療・介護現場へのボーナス支給や病院の経営支援
医療・介護現場へのボーナス支給や病院の経営支援についてです。
私も先日、歯医者にいきましたが今までにないくらいに患者さんがいませんでした。
今までなかなか予約が取りにくかったのでちょっと信じられませんでしたが、どうやら新型コロナの影響があってから子供や高齢者の患者が減ってしまったようです。
これはかなり必要な話になるのかもしれませんね。
国民一人当たり5万円の定額給付金の追加支給
もう一つが国民一人当たり5万円の定額給付金の追加給付についてです。
こちらがネット上を中心に大きな注目を浴びています。
ただし、個人的にはあまりこれは賛成できません。
下記記事にも書きましたが、前回の特別定額給付金の動向をみているとあまりうまく行ったとは思えないからです。
それなら消費税の一時的な減額やキャッスレス決済の還元の復活などに予算を使ったほうがより消費に回っていいと思うのですが。。。。
第三次補正予算の年内編成
最後は第三次補正予算です。
個人的に注目したのは以下の政策です。
定額給付金支給継続
まず一つ目が定額給付金の支給継続です。
これは賛否ありそうですが、ベーシックインカム的なことを目指すなら個人的にありだとおもっています。
単発では前回の特別定額給付金の結果を見る限りあまり、効果はないとおもいますが、定期的に支給するなら賛成なんです。
ベーシックインカムとは政府が最低限生活できるくらいのお金を性別や年齢、所得、社会的身分など一切関係なく一律、無条件に配る制度です。
すでにいろいろな国や年で実証実験が行われているですよ。
特に新型コロナの影響もあり、再びベーシックインカムを勧める経済学者なども増えてきました。
ベーシックインカムを導入することで複雑な社会保険制度なんかが簡略化され、行政のスリム化が図れます。
また、お金のために働くという考えから開放されることになりますから、時間的余裕もできたり、働き方が大きく変わるでしょう。
それにより男性も女性も地域も出産に対する考え方も変わる可能性があります。
少し遠回りのような気がしますが、ベーシックインカムは少子高齢化の対策の一つとしても有効な手段なのです。
ベーシックインカムについて詳しくはこちらの記事を御覧ください。
Go Toキャンペーンの延長、拡充
現在実施されているGo ToイートやGo Toトラベルは問題もでていますが、それなりに効果を見せているようです。
今後もGo ToイベントやGo To商店街なども計画されていますがそれを延長や拡充しようという案ですね。
これは個人的に賛成です。
単にお金を配るよりも使わなければもらえない仕組みのほうが人は動きますからね。
ただ、Go Toイートでは今回の鳥貴族で1品だけ頼む人がでたり、Go Toトラベルで自動車の合宿免許が対象になったりなどと行った制度の穴が多すぎるのはなんとかしていただきたいと思いますけどね。
持続化給付金の追加給付
もう一つ気になったのが持続化給付金の追加給付です。
持続化給付金とは売上が前年と比較して半減した事業者を救済する制度ですが、報道にあるとおりかなり穴が多い制度で不正が横行しています。
また、不正ではありませんが雑所得や給料所得者も対象としたことで主婦がちょっとしたお小遣い稼ぎしているような副業をやっていただけで100万円もらえるなんて事例もでてきているようです。
このあたりの仕組みは酷いものですから追加給付するならちゃんと制度設計を見直ししてほしいところですが・・・
防災を目的とした公共事業の積み増し
次は防災を目的とした公共事業の積み増しです。
これは個人的に絶対ありえないわ・・・って思ってしまいました。
今回の新型コロナウィルスで多くの事業者は売上を落としていますが、公共事業を中心に動いている建設業はほとんど売上を落としていませんからね。
むしろ建設業は去年より調子いいって話をよく聞いています。
無理やり防災を目的としたとつけてますが、なんだかな・・・って感じですね。
結局、補正予算でお金を使えば将来自分たちがつけを払う必要があります。
ちなみに東日本大震災に掛かったお金は復興特別所得税として徴収されています。
具体的には2013年から2037年まで24年間所得税に2.1%の復興特別所得税が掛けられているんです。
金額は所得税の金額に比例しますので人それぞれですが、24年間分ですからかなりの金額となりますよ。
今回掛かったお金もこれと同様に後に新型コロナウィルス特別所得税で回収されると思われます。
ですから必要ないものまでぶっ込まないでほしいところです。
東日本大震災でもまったく関係ない予算を東日本大震災対策としてお金を無駄使いしているような話がたくさんありました。
その二度舞は避けていただきたいのですね。
雇用調整助成金の特別措置の延長
もう一つが雇用調整助成金の特別措置の延長です。
これは妥当かな・・って思います。
ただし、結局雇用調整助成金もかなりの負担となるはずですからどこまで引っ張るか問題がありますね。
また、特別措置は申請がかなり簡素化していますので不正が多発しそうな予感しかありませんしね。。。
まとめ
今回は「定額給付金おかわり(5万円)や継続給付、持続化給付金の追加給付などが提言された件」と題して「経世済民」政策研究会が菅総理に提言した内容をみてきました。
まだ提言レベルですからどこまで実現するのかはわかりませんが、せっかくやるなら効果のある政策を行ってほしいですね。
東日本大震災で非常に多かったまったく関係ない予算を新型コロナ対策にカッコつけて追加するような税金の無駄使いは絶対やめてほしいところです。
そんな内容も少し見えてしまうちょっと残念な提言もありましたからちょっと心配なところですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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