昨今の株高により個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)をやっている多くの方は含み益状態となっていると思います。
最近は株がかなり割高になってきたこと、中国の経済減速予想などもありそろそろ下落を予想する方が増えてきましたね。
それではすでに含み益状態となっているiDeCoの投資信託等は利確した方がよいのでしょうか?
今回はイデコの利確(利益確定)について考えてみましょう。
イデコの投資信託は利確スべきか?
イデコで含み益が出ている時に利確すべきか?について考える際には、まずイデコの仕組みをしっかり理解しておく必要があります。
イデコは利確時でもデメリットは少ない
イデコはちょっと仕組みがややこしいですが、簡単に言えば自分の老後生活のために老後資金を自分で作るための制度です。
そのため、税制面でかなり優遇されているんですよ。
こんな感じになります。
- イデコは掛け金を拠出(払った時)に掛け金全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)
- イデコ内での運用について売却益や分配金が出た場合でも全額非課税。
- 受け取るときは課税だが、退職所得控除や公的年金控除が受けられる
まとめると課税を先送りにして受け取る時にも優遇措置が受けられる制度です。
とくに退職所得控除はかなり大きいですからうまく利用すればかなりお得となります。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。
今回の話である利確時のポイントとしては運用中は「イデコ内での運用について売却益や分配金が出ても非課税」ということでしょう。
特定口座での投資信託などと比べると・・・
通常の投資信託であれば利確すればその都度、税金(所得税・住民税)が掛かって投資効率が悪くなってしまいますが、イデコ内での運用はそれがないということです。
また、イデコと同じく運用時非課税のつみたてNISAやNISAは利確してしまえばその時点でその非課税枠は使えなくなってしまいますが、それもイデコはありません。
つまり、イデコの場合には利確した際のデメリットは特定口座などで投資信託購入した場合やつみたてNISAでの投資信託運用と比較すると少ないということになります。
ただし、利確したことによる機会損失等はありえますけどね。
手数料は無料だが信託財産留保額には注意
ただし、1点注意をしないといけないのが信託財産留保額です。
信託財産留保額は途中解約のペナルティーや売却手数料みたいなもの。
すべての投資信託ではありませんが、一部投資信託には掛かるものです。
信託財産留保額自体は0.3%程度ですから大きな金額ではありませんが、何度も利確やスイッチングを行ってしまうとその都度、手数料が発生してしまいますので効率が落ちてしまうことになります。
信託財産留保額はイデコに限ったことではなく投資信託ごとに課せられていますから特定口座で買ってもつみたてNISAで買っても同じです。
ご自身が運用している商品が信託財産留保額が掛かるのか否かは目論見書などをご確認ください。
相場の予想は専門家でも困難である
前述のようにイデコでの運用での利確のデメリットは少ないです。
だったら下落を予想するなら積極的に利確した方がよいのでしょうか?
これはなんとも言えません。
相場の予想はかなり難しいからです。
毎年年初に専門家が日経平均やダウの予想をしていますが、当たったケースのほうが稀。
それくらい相場の予想は専門家でも難しいです。
それなのに相場の予想をして売買するのでしょうか?
なかなか判断が難しいところなんですよ。
配分変更という手も
イデコの場合は利確しなくても配分変更という手でリスクを減らすことも可能です。
配分変更とは新規で購入する投資信託等の商品や金額を変更することを指します。
例えば今まで米国株の投資信託を買っていたのを債券や定期預金に変更すればリスクは減らすことが可能です。
相場の下落を予想するなら利確やスイッチングも一つの手ですがそこまではやらず配分変更で今後の購入商品のリスクを減らすというもの手でしょう。
私はこうしている
私の場合もイデコの含み益は多くなっています。
しかし、前述のように相場の予想困難ですから利確していません。
イデコは基本的に60歳くらいまでは出せませんし、節税メインで考えているので放置でいいやという部分も大きいですね。
ただし、日経平均やNYダウなどの週足チャートをみて大きな流れを意識しています。
大きな流れに逆らうなということですね。
もし相場の大きな流れが崩れるようなら一旦利確して様子を見るでしょうね。
現在はちょっと不穏な状況もあるので、利確等はしていませんが、配分を少し定期預金にして機動的に動けるように準備をしている段階です。(と言ってもかなり一部ですが・・・)
まとめ
今回は「iDeCoの含み益。相場の下落を予想しているときは利確したほうが良いの?」と題してイデコの利確について考えてみました。
まとめると以下の通り。
- イデコでの取引は利確をしてもデメリットは少なめ
- 相場はプロでもなかなか読めない
- 配分変更で様子を見ることもあり
イデコの場合は基本放置で良いとは思いますが、利確を検討している方は上記の件も勘案して検討してみてください。
私は相場の大きな流れが崩れない限り利確まではしませんね。
逆に言えば大きな流れが崩れたら利確すると思いますが・・・
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの3社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券の3択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この3つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
さらに2024年8月1日(木)より投資信託の保有でポイントが貯まるようになり、現在の条件なら本命といっても良いでしょう。
2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。
総合して考えるとこの3つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・
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