2022/8/15からはじまったSBI証券の「夏だ!祭りだ!債券大感謝祭対象」というキャンペーン。
債券を買うと抽選で1,000名さまに現金10,000円をプレゼントされるというもの。
最近、株などの値動きが不安定なのもあるのでしょう。
対象の債券は売り切れ続出の大人気となっています。
先日ご紹介したSBIホールディングスの社債も1時間持たずに売れ切れになりましたね。
私も参戦しましたが、サーバーエラーでなかなかつながらなかったです。(40分くらい格闘してなんとか買えましたが)
ZホールディングスのLINE・ヤフーボンドは買い??
それでは今回のキャンペーン対象のZホールディングスのLINE・ヤフーボンド(愛称)についてみてみましょう。
正式名称は「Zホールディングス株式会社 第(未定)回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」です。
社債とは
まずは社債とはなにかという点から説明しておきましょう。
社債とは会社が資金調達を目的として、投資家からの金銭の払込みと引き替えに発行する債券のことをいいます。
簡単にいえば企業の「借金」です。
個人投資家からの借り入れと思えばよいでしょう。
社債は普通社債、転換社債などいろいろな発行方法があります。
その内容によってルールも違いますが、一般的には高めの利率が定められており、その利息をもらいつつ、満期や繰上償還時に額面で償還(買い取り)されます。
つまり、期日になれば元本が返ってくる上に利息がもらえるのでその分がプラスというわけです。
ただし、デメリットがあります。
企業が破綻した場合や経営が悪化した場合です。
その場合には、利息が滞ったり、元本が返ってこない可能性もあります。
また、社債は途中で換金したいと思っても株ほど売買が容易ではありません。
そのリスク分、銀行預金などと比べて利回りが高く設定されているんですね。
社債間限定同順位特約とは
なお、この社債には「社債間限定同順位」というあまり聞き慣れない特約がついています。
社債間限定同順位特約とは同じ会社が発行した複数の無担保社債間において、利金や償還金の受取りに有利不利が生じないようにするための特約です。
もともと無担保社債には、利金や償還金を支払う為の担保は設定されていません。
しかし、同じ会社が担保のある社債を発行すると、無担保社債の購入者は債権者としての立場が弱くなってしまいますよね。
そうならないようにつけられるのがこちらの特約です。
これが付くことで他の社債に担保をつけれなくしたり、つけても「社債間限定同順位特約」がついてる債券は同等の担保の設定されることになります。
つまり、基本的には購入する側が不利にならないようについているものですね。
野村證券の解説だとこんな感じです。
無担保社債には、元利金や償還金を支払う為の担保は、元々設定されていない。「社債間限定同順位特約」とは、発行者が、当該社債の所有者の元利金や償還金を受け取る権利を保護する為に、当該社債以外の社債に対して担保を自由に設定しない約束をし、担保を設定する場合には、当該社債にも同等の担保を設定することを指す。
出典:野村證券 証券用語解説集 社債間限定同順位特約
Zホールディングスとは
それではこの社債を発行するZホールディングスってどんな会社なのでしょう?
簡単に言えばWEB系の分野をいろいろ手掛ける一大グループなんですよ。
Yahoo!やLINEはもちろん、PayPay、PayPay銀行、ASUKUL、一休、GYAO、ZOZO、バリューコマース、出前館など多岐に渡ります。
多くの方が利用したことがあるサービスがあると思います。
Zホールディングスの資本関係
Yahoo!やZホールディングスはソフトバンクの子会社という認識の方が多いですが、資本関係はちょっとややこしいです。
こんな感じになっていますね。
出典:Zホールディングス グループ関係・資本構成
ソフトバンク社とNAVERが50%ずつ出資した中間持株会社「Aホールディングス株式会社」が統合会社であるZホールディングスの株の過半数を所有する体制です。
そしてYahoo!やラインなどの各事業会社はZホールディングスの子会社となっています。
ちなみにPayPayは10月1日から下記のような資本構成となります。
Zホールディングスとソフトバンクが50%ずつ出資するBホールディングが57.9%保有。
ソフトバンクとZホールディングがそれぞれ5.9%ずつ保有する形ですね。
出典:ソフトバンク 当社子会社の株式交付によるPayPay株式会社の連結子会社化に関するお知らせ より
ちなみに勘違いしている方が多いですが、SBIホールディングスはソフトバンクと資本関係はありません。
SBIはもともとはソフトバンクの金融部門の会社でしたが、2006年8月に資本関係は完全になくなっているんですよ。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。
ZホールディングスのLINE・ヤフーボンドの概要
それでは今回発行されるZホールディングスのLINE・ヤフーボンドの概要を見ておきましょう。
全部で500億円分発行されます。
商品名 | Zホールディングス株式会社 第(未定)回無担保社債(社債間限定同順位特約付) |
---|---|
発行体 | Zホールディングス株式会社 |
取得予定格付 | A+(R&I)、AA-(JCR) |
期間 | 5年 |
利率(仮条件) | 年0.76%(税引後 年0.605%) |
お申し込み単位(額面) | 10万円以上、10万円単位 |
発行価格・償還価格 | 額面金額の100% |
当社お申し込み期間(予定) | 9/12(月)12:00 ~ 9/27(火)14:00 |
払込期日(発行日) | 2022/9/28 |
満期償還日 | 2027/9/28 |
利払日 | 毎年3/28および9/28 初回:2023/3/28 |
発行額 | 500億円 |
投資格付はA+(R&I)、AA-(JCR)ですね。
ちなみに2022年1月に発行したソフトバンクの社債(劣後債)はBBB+(JCR)でした。
先日すぐ売り切れたSBIホールディングスの社債でもA-(R&I)。
それらと比べても安全と格付されているってことですね。
それもあるんでしょうが、利率は年0.500%~年1.100%(税引前)と少し低めに設定がされています。※追記:年0.76%(税引後 年0.605%)に決定しました。
ちなみに2021年6月にソフトバンクが発行した社債(ハイブリット社債)は年2.45%~年3.05%、2022年1月にソフトバンクが発行した社債(劣後債)は利率2.1%〜2.75%、先日すぐ売り切れたSBIホールディングスの社債は年0.800%~年1.400%(税引前)とアナウンスされていましたね。
※SBIホールディングスの社債は最終的には1.09%(税引前)での募集となりました。
利率が低いと感じる方も多いでしょうが、定期預金に預けておくよりはかなり高い利率となりますし、安全性は高めの投資商品となります。
外貨建ての債券ならもっと高い利率の商品はたくさんありますが、為替リスクがありますからね。
ただし、全く懸念材料がないわけではないってことは知っておきましょう。
こういった格付はあまり当てにならない部分もあるんですよ。
例えばリーマンショックのきっかけとなり大きな問題になったサブプライムローンとかは最上位のAAAがついてたりしましたしね・・・
購入は先着順
なお、購入は先着順で10万円以上、10万円単位お申し込みの上限金額はないとこと。
販売開始は
取り扱い金融機関
なお、取り扱い金融機関は
- SBI証券
- 野村證券
- 大和証券
- みずほ証券
- SMBC日興証券
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
です。
基本的にどこで買っても同じ(最低購入金額等が違うケースはあります)ですが、キャンペーンもありますしSBI証券がおすすめかな。
まとめ
今回は「ZホールディングスのLINE・ヤフーボンドは買い??夏だ!祭りだ!債券大感謝祭対象。SBIHDの社債は即完売。」と題してZホールディングスのLINE・ヤフーボンドについてみてきました。
個人的な見解としては最近人気の債券持ち切り運用型の投資信託で高い手数料払うより、直接安全性の高めの債券を買いたいですね。
今回のZホールディングスのLINE・ヤフーボンドも安全性が高い投資をしたい方にはありな選択肢でしょう。
先着順ですから買いたい方はお早めに
SBI証券は商品ラインナップや注文の仕方などが優れています。
また、三井住友カードとの連携で投資信託購入でのポイントが貯まるのも嬉しい。
ネット証券開設するなら持っておきたい口座の筆頭でしょう。
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