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『家を買え・貯金しろ・結婚しろ』を鵜呑みにする前に ― 親世代と令和のマネープランを徹底比較

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家を買え?貯金しろ? 親世代の常識と令和のマネープランを対比したアイキャッチ

親から「若いうちに家を買え」、「貯金しろ」、「早く結婚しろ」などのアドバイスをもらった方ことがある方も多いのではないでしょうか?

しかし、これは当時の状況では正しかったのかもしれませんが、現在にそのまま使える話なのかは微妙なんですよ。

今回は親世代と令和時代のマネープランについて考えてみたいと思います。

目次

親の「若いうちに家を買え・貯金しろ・早く結婚しろ」はなぜ生まれた?

まず、親世代の「若いうちに家を買え」、「貯金しろ」、「早く結婚しろ」はなぜ生まれたのかを考えて見ましょう。

昭和〜平成初期の日本は、

高度成長の記憶:給料と地価が右肩上がり
預金金利が高水準:定期預金で年利 6〜8% も珍しくなかった
住宅ローン控除の恩恵:高い金利でも税控除メリットが大きかった

こうした背景から “早く家を買えば資産が増える” “銀行に預けておけば勝手にお金が増える” という成功体験が親世代に染みつきました。

ところが令和は真逆の環境なんですよ。。。

親世代 vs 令和世代①:物価(インフレ率)の違い

CPI(2020=100)物価上昇率(1990→2025)
1990年約79(旧基準換算)
2025年5月111.8+約40%

つまり、同じ1,000万円でも購買力は1990年比で約4割目減り。

ここ数十年ほとんど預金の金利はついていませんので、現金を「貯金しろ」と言われるまま寝かせれば、資産は実質的に縮む一方です。

家も当時と比べられないほど高くなっています。

親世代 vs 令和世代②:金利・利回りの違い

また、金利もかなりの違いがあります。

住宅ローン金利

住宅ローンの金利がこれだけ違うんですよ。

変動金利(店頭)
1990年代前半8%超
2025年現在0.7%前後

8%なんてありえないと思うかもしれませんが、米国の住宅ローンは今その水準だったりします。

親世代が「早く借りて地価上昇益を享受せよ」と言えたのは、給与も地価も上がる前提があってこそ。

今は低金利ゆえ“借り得”に見えますが、将来の金利上昇リスク・人口減による地価下落リスクを抱えます。

預金・国債利回り

次は預金の利息や国債の利回りです。

1990年代:普通預金 2%超、10年国債 6%前後
2025年:普通預金 0.1%、個人向け10年変動国債 1% 程度

現金比率を高めても利息でインフレに勝てない。

単なる「貯金しろ」は時代錯誤になりがちです。

国債でもようやく1%まで上がった感じですしね。

インフレ率にも負けています。

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給与水準

1990年平均給与:約425万円(推計)
2023年平均給与:458万円

インフレ率ほど賃金が伸びていない=実質賃金はむしろ低下

さらに社会保険などの負担がかなり増えていますので、家計に残る可処分所得は親世代より厳しいのが現実です。

“それでも家を買う”と決める前に考える3つの視点

私は持ち家を買った派ですが、持ち家対賃貸の論争はよく起こる話です。

それでも家を買う場合に考えたいポイントをみていみましょう。

ライフプランの柔軟性

転職・リモートワーク・海外駐在など働き方が多様化しています。

「30年同じ場所」は前提になりません。

そのあたりも考える必要があるでしょう。

リセールがよい駅チカマンションなどは売ればよいって話になるでしょうが、郊外の注文住宅などはなかなか買い手がつかないのが現状です。

総支払額 vs 賃貸総額の比較

賃貸は「利子相当分+固定資産税+修繕費」を家賃に内包。

買うなら維持費コミでシミュレーションをしてみましょう。

家賃もあがるというリスクや借りられなくなるというリスクもあります。

流動性リスク

マイホームは不動産市況次第で売却に時間とコスト。

投資と同じで出口戦略が必要です。

“貯金しろ”より効率的? 現代版キャッシュマネジメント術

現在の金利などの状況で「貯金しろ」というのは逆効果としか言いようがないお金の管理です。

個人的なおすすめは以下です。

目的推奨先ポイント
生活防衛費(3〜6か月分)ネット銀行の普通預金金利0.1%台+即時払い出し可
1〜5年以内の支出高流動MMF、個人向け国債変動10年国債はインフレ連動で安全
5年以上NISA・iDeCoを優先
枠を超えたら特定口座で株、投資信託
非課税メリットで実質利回り↑
長期・分散こそ“インフレ負け”回避策

「“貯金しろ”と言われても、貯金=銀行預金だけでは増えません。投資と貯金を目的別に分けるのが令和の基本です。」

まとめ:常識はアップデートしてこそ資産も伸びる

今回は「『家を買え・貯金しろ・結婚しろ』を鵜呑みにする前に ― 親世代と令和のマネープランを徹底比較」と題して親世代の言葉は鵜呑みにするなって話をみてきました。

親世代の「若いうちに家を買え貯金しろ・結婚しろ」は、高成長&高金利時代の産物です。

令和は物価上昇>賃金上昇超低金利人口減という真逆の前提。

住宅購入も貯蓄も結婚も「目的/期間/リスク」を見える化し、自分軸で選択することが最善の資産防衛策です。

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