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通帳レスの銀行口座は相続時に家族が見つけられなくて危険?

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通帳レス口座 相続リスクを考える家族のイラスト

メガバンクをはじめ多くの金融機関が紙の通帳を廃止し、スマホやPCで残高・入出金を確認する「通帳レス」(無通帳口座)を推進しています。

便利さの裏で「相続のとき家族が口座を発見できないのでは?」という不安も急増中です。

先日、Xでも同様の話がバズっていましたね。

実際、相続の現場では「デジタル通帳だったために数百万円が見逃されていた」というケースが報告されているそう。

今回はそんな通帳レス口座と相続の話を考えて見ましょう。

目次

通帳レス口座(無通帳口座)のメリット・デメリット

通帳レス口座(無通帳口座)とは名前のとおり、紙の通帳を発行せず、パソコンやスマートフォンで入出金の確認などができるサービスです。

無通帳口座に切り替えると紙の通帳の併用はできなくなる銀行がほとんどだと思います。

まずは通帳レス口座のメリット・デメリットを見ておきましょう

まとめるとこんな感じです。

観点メリットデメリット
手数料紙通帳の印紙税・管理コストが不要で年間1,100円前後の節約
取引履歴Webで最大10年分を一括検索できる銀行もインターネット環境が必須
環境面紙・インクを削減しSDGsに貢献
相続時データの検索性は高い「口座の存在自体」を家族が気づきにくい、ID・PW管理が鍵

個人的に一番大きいのが取引履歴の話です。

銀行により多少条件等は違うようですが、多くの銀行の通帳レス口座は明細をWEB上で10年間確認できます。

私が使っている地方銀行はインターネットバンキングを利用していましたが、明細は13ヶ月しか確認できませんでした。

しかし、通帳レス口座に切り替えることで最長10年間確認できるようになったんですよ。

これはかなり大きなメリットですね。

また、通帳記帳しなくてよくなったことも大きいでしょう。

通帳は定期的に記帳しておかないと、まとめられた一括記帳となってしまうことがあります。

一括記帳となると中の明細がわからないんですよね・・・・

◯件◯◯◯円みたいな感じになってしまうんですよ。

インターネットバンキングも13ヶ月しかみれませんでしたから、それより前のだと中身を確認するにも手続きして明細を出してもらうしかありません。(費用もかかります)

これを私は何度かやらかしてますが、かなり面倒なんですよね・・・

それから開放されるのはかなり大きなメリットとなります。

その他にも個人的に感じたメリットは以下にまとめております。合わせて御覧ください。

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デメリットは正直、今回話題にしている相続時の話くらいしかないんですよ。

通帳レス口座を家族は見つけられないのか?

それでは今回の話の本題の通帳レス口座を家族はみつけらないのか?という話を見ておきましょう。

紙の手がかりはほぼゼロ

郵送物・通帳が無い場合、家族は「取引銀行のあたり」を付けにくく、残高照会までに時間と証明書類が余計に必要です。

ネットバンキングのロック問題

パスワード入力を数回誤るとロックされ、窓口での解除手続きが必要になるケースも。

家族がパスワードを知らないと通帳レスの口座の存在を見つけたとしても中をみるのが大変ってことです。

キャッシュカード自体が廃止される波

生体認証・スマホ決済へ移行する銀行では、カードすら遺品に残らない将来も想定されます。

これも見つけるのが難しい要因となりそうですね。

ネット銀行などはそもそもカードがないところもありますしね。

相続人が取れる3つの対策

通帳レス口座を家族はみつけらない問題は、事前に相続人が対策をしておけば対策が可能です。

生前に「エンディングノート」を共有

まずおすすめなのは生前にエンディングノートなどを作成して、金融資産目録を残しておくことです。

エクセルなどで作成しても良いですが、PCを開く際のパスワードや、どこにそのファイルがあるかなどの問題も生じやすいです。

できればエンディングノートは紙媒体が良いでしょうね。

そうすれば通帳レスだろうがなんの問題も生じません。

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ログイン手順を明示

また、エンディングノートか以下のようなパスワード管理帳にログインIDとパスワードをまとめておいてそれも共有しておくのが良いでしょう。

パスワードを何回も間違えてロックされてしまうというリスクを回避できます。

預貯金口座付番制度を利用して口座を“見える化”する

詳しくは後述しますが、預貯金口座付番制度を使うのもおすすめです。

相続の強い味方「預貯金口座付番制度」とは?

それではここからは「預貯金口座付番制度」について解説していきましょう。

預貯金口座付番制度とは2025年4月1日から段階的拡充されているもので、正式名称は「預貯金口座へのマイナンバーの付番制度」。

預貯金者が任意で金融機関にマイナンバーを届け出ることにより、自身の預貯金口座にマイナンバーを付番できる制度です。

マイナンバーは、現在銀行口座の登録は任意です。

公金受取口座でマイナポイントなどの受取が行われているので1つは登録している方がほとんどだと思います。

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それ以外の口座も任意で登録をするのが「預貯金口座付番制度」ですね。

預貯金口座付番制度で何が変わる?

相続時を考えると預貯金口座付番制度はかなり便利なんですよ。

具体的には以下のメリットがあります。

従来付番制度後
相続人は銀行ごとに照会マイナンバーを窓口に示すと「付番済み口座」を一括検索
口座の特定に数週間~数か月窓口で即日~数日で所在判明(予定)

簡単に言えばマイナンバーで紐づいた口座を一括で探せるのです。

手続き方法

手続き方法は簡単です。

取引銀行の窓口・アプリでマイナンバーを登録

それだけ。

2025年4月以降、複数金融機関への同時届出も可能になっています。

家族に預貯金口座付番制度を利用しているでことを共有しておけば通帳レスでもなんら問題なくなりますね。

まとめ ― デジタル時代こそ“見える化”で家族を守る

今回は「通帳レスの銀行口座は相続時に家族が見つけられなくて危険?」と題して通帳レス口座の相続時の話をみてきました。

まとめると通帳レスはコスト削減と利便性をもたらす一方、「口座の存在を家族が把握しにくい」という相続リスクを孕みます。

しかし、預貯金口座付番制度をつかったり、生前の情報共有と目録作成をしておけば家族の時間・手間・費用を劇的に減らすことができます。

どちらにしても事前の準備が大事ってことですね。

また、認知症のリスクを考えると早くから取り組むのをおすすめします。

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なお、ご自身がどこに口座を作っていたかわからなくなった際の話はこちらの記事を御覧ください。

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