新型コロナウィルスに端を発した暴落で株式市場は大荒れしています。
上げも下げもかなり極端ですからね。
そんな中、アメリカの著名投資家のBill Ackman氏がツイッターで現在の相場について「危機が正しく制御されるなら一生に一度あるかどうかの大バーゲンセール」と発言したことが話題になっています。
たしかにすでに高値からNYダウが35%程度落ちています。さらに先物などはさらに落ちていますからね。
1ヶ月前と比較して銘柄によっては半額以下のかなりの大バーゲンセールに突入しているとも言えます。
そんな状況だからか証券会社で口座を開設したり、つみたてNISA、iDeCoを始めようと資料請求している人も増えているそうです。
今回はそんな「一生に一度の大バーゲンセール」との対峙の仕方について考えて見ます。
普通のバーゲンセールとは大きく違う難しさ
過去には1987年のブラックマンデー、2008年のリーマン・ショックなどもありましたので一生に一度の大バーゲンセールかどうかはわかりませんが、十数年に一度の大バーゲンセールなことに違いはないでしょう。
そんな大チャンスを見逃す手はないのですが、かなり難しい相場であることも確かです。
普通のお店のバーゲンセールとは大きく違う点があるのです。
いつまで続くのかわからないバーゲンセール
通常のお店で開催されるバーゲンセールなら期限が決まっています。
○日までとか、今月中とかですね。
しかし、今回はバーゲンセールがいつまで続くかわからないのです。
明日終わるかもしれません。
数年間続くのかもしれません。
当然発表されていませんからね。
また、バーゲンセールがいつ終わるのかを予想するのも困難なんですよ。
著名投資家や経済評論家の中でも3月〜4月が底と予想する人もいますし、8月くらいと予想する人もいます。
経済への影響が大きく数年は厳しいと予想する人も少なくありません。
どこが底値か分からないバーゲンセール
また、このバーゲンセールでどこまで安くなるかわかりません。
特にアメリカ株は元々割高水準で上値更新を続けていましたから、今回の暴落を加味してもまだまだ割安水準とは言えず、下値もありそうなんですよね・・・
実際にそれは数字にもでています。
株式時価総額÷名目GDPで算出されるバフェット指数という指標はアメリカ株は2020年3月17日時点で109となっています。
日本株は2020年3月18日時点90。
リーマン・ショック時にはアメリカ株も日本株も50台まで落ちています。
つまり、まだまだ下へ落ちる可能性がある水準でもありますのでバーゲンの底値の予想がなかなか難しいんですよね。
そもそもこのような大暴落時の底は株式指標ではなかなか予想が難しいですしね。
リーマンショックの大バーゲンはどうだったか?
前回の大きな暴落時(リーマン・ショック)の際は100年に一度の経済危機と言われていました。
NYダウで44%程度下がっています。
この時も後から振り返るとかなり大きな大バーゲンセールとなりました。
リーマン・ショックの底値はリーマンブラザーズが破綻した2008年9月から6ヶ月後の3月6日で6,443.27ドルでした。
それが、2020年2月12日には29,551.42ドル(終値)と12年で23,108ドルも上がっています。
実に4.5倍になっているのです。
当然、指数がこれだけ上がれば個別銘柄の中には10倍、100倍になっているものもありますからリーマンショックでの下げで買えた人は大きく資産を増やすことが出来ています。
ただし、リーマン・ショックの大バーゲンセールでうまく買えた人はあまり多くありません。
実際は多くの人が挫折
後から見ると絶好の買い場となったリーマン・ショックですが、ほとんどの人は損して終わっています。
リーマン・ショックの暴落で損した人は当然ですが、損切り出来ずそのまま持っている人もたくさんいました。(まだマイナスで持ち続けている人もいますね)
また、そろそろ底だろうと落ちるナイフを掴みに行って大怪我した人もたくさんいます。
リーマン・ショックがあってから株を始めた人の大半はそれで失敗してますね。
リーマン・ショックは急激に下げたあとダラダラと底値まで半年かけて下げていきましたから心が折れてしまったんですね。
株を買うやつは馬鹿と言われる
また、当時の経済は怖くて株を買えるような状況ではありませんでした。
不景気による悲壮感が漂っており、株を買うといえば「バカじゃないか?辞めとけ」と言われるような状況・・・
私も実際に言われました(笑)
経済番組での日経平均の予想する人も厳しいことばかり言ってましたね。
その状況で買いに向かえた人だけが大きく儲けることができたのです。
今回の暴落もみんながそういう状況になるときが底な気がします。
大バーゲンセールに対し個人投資家はどのように戦うべきか?
今回の新型コロナウィルスに端を発した暴落もリーマン・ショックのときと同様に後から見れば大きなバーゲンセールだったといえる可能性が高いです。
しかし、多くの方が途中で挫折したりしてうまく立ち回れない可能性も高いと思います。
そこで個人投資家はどう戦っていけばよいのかを考えて見ましょう。
つみたて投資がおすすめ
前述したように今回の大バーゲンセールはいつまで開催されるのかも、底値がどこなのかもわかりません。
ですから底値をピンポイントで狙うのは無理であるということはまず認識しましょう。
また、リーマン・ショック時でよくあった例ですが底だろうと思って投資をしたけどまだまだ底が深く挫折してしまう人も多く見かけました。
そうならないためには底値を予想するのではなく、
ことでしょう。
人の心理が入ってしまうと偏りがちになりますし、底が近くなると怖くて買えなくなってしまうなんてことはよくあります。
それを定期的に自動にしてしまって心理を排除してやるのです。
例えばつみたてNISAやiDeCoなどはこの定期的に自動で投資をする仕組みとなっています。
iDeCoは毎月決まった日に自動で購入されますし、つみたてNISAも証券会社や注文方法により毎月、毎週、毎日のような注文が可能となっています。
どちらも税制優遇がありますので積立投資をするならまずおすすめですね。
私もiDeCo、つみたてNISAとも満額やっていますね。
この2つの制度について詳しくはこちらの記事を御覧ください。
少額投資
もう一つおすすめが少額で少しつづ買っていくことです。
例えばSBI証券や楽天証券などは投資信託を毎日自動で購入する注文方法が取れます。
100円単位で注文できますから、無理のない範囲で毎日買うのは心理的な面を考えると安心して投資ができますね。
理論的に考えると期待値が高い商品なら年初に一括投資したほうが有利です。
しかし、心理面を考えると現状のような暴落相場では毎日ちょっとずつ買ったほうが安心はできるでしょう。
毎日積立のメリット・デメリットについて詳しくはこちらを御覧ください。
1株単位で注文
また、SBIネオモバイル証券やLINE証券のように1株単位で株を注文できる証券会社も増えていますのでそれらを活用して毎日少しずつ買っていくのもおすすめですね。
投資初心者の方はこの辺りから始めるのもよいでしょう。
CHECK! SBIネオモバイル証券
CHECK! LINE証券
ポイント投資
もうひとつがどうしても自分のお金が大きく減ってしまうのは辛いですので、ポイントで投資をするのもよいでしょう。
楽天ポイントなら楽天証券、TポイントならSBI証券やSBIネオモバイル証券で利用が可能です。
ポイントなら思い切った投資も可能でしょうから冒険もしやすいですよね。
CHECK! SBI証券
銘柄を選別しよう
リーマン・ショック時でもそうですが、指数が大きく下がれば優良企業も釣られて下がります。
指数が上げるときは業績が良好で将来性が高い銘柄はそれ以上に大きく上昇します。
ですから銘柄をしっかり選別して投資することも重要です。
特に今回の新型コロナウィルスの問題は影響を大きく受ける銘柄とそうでもない銘柄で大きく差がでそうですしね。
今回の新型コロナウィルスの件を受けて私が考える銘柄選別のポイントは以下の3つの点です。
財務面は大丈夫か(特に安全性)
代替えが効かない企業
資金、時期、投資先を分散させよう
前述したように今回の暴落の大バーゲンセールはいつまで続くのか予想は困難です。
底だろうと思っても2段底、3段底となる可能性も高いです。
ですから資金や時期をできるだけ分散して投資を行いましょう。
また、投資先も分散させるのが良いでしょう。
一発逆転狙うな
損を取り返そうと一発逆転を狙うような投資をしてしまう方も多いですが、それはより損を広げる可能性が高いですから辞めておきましょう。
また、詐欺も横行します。
実際私のTwitterにも詐欺まがいのDMが来てましたね(笑)
弱みに付け込む系の輩が多く発生しますのでより注意しましょう。
どうしても損が続いていると冷静な判断ができなくなってしまいますのでより注意してください。
こういう相場ではオーソドックスな投資が強いんですよ。
詳しくはこちらをごらんください。
自分が分からない分野に投資はしない
今回の暴落は株だけでありません。
REITも大きく下げていますし、債券も下げています、仮想通貨も大きく下げていますね。
特に一時期すごい調子の良かったJーREITの下げがすごいです。
配当の利率もすごいことになっています。
そのため、ネット上でJーREITに興味を持っている人を多く見かけますが、本当に理解できて投資をするのでしょうか?
自分がちゃんと理解できないものに投資をすることはおすすめできません。
私もJーREITの個別銘柄についてよく理解できる自信がありませんので手は出しませんね。
ソーシャルレンディングは貸し倒れリスクが高まる
また、個人的に危険かな・・・って思っているのがソーシャルレンディングです。
ソーシャルレンディングとは簡単に言えばお金を借りたい人や会社とお金を貸したい個人をマッチングするサービスです。
株価暴落を受けて多くのブログでオススメされています。
株と違い、価格は変動しませんし、高い利率が得られますからね。
しかし、私はソーシャルレンディングをこの時期にやるのは危険だと考えます。
ソーシャルレンディングでお金を借りているということは、銀行などの安い金利で借りられない事業や企業である場合が多いということを認識しましょう。
特に今回の新型コロナウィルスを発端にした経済危機で多くの企業が倒産すると言われています。
そのような状況で銀行から資金調達できない企業に投資をするのは自殺行為なんです。
目先の利率に騙されないように見極めましょうね。
まとめ
今回は「一生に一度の大バーゲンセールとどう向き合うべきか?」と題して今回の暴落の向き合い方を考えてみました。
確かに今回の暴落は後から振り返れば「一生に一度の大バーゲンセール」と評される時期になるかもしれません。
しかし、普通のバーゲンと違いかなり難しい相場であることを認識してうまく立ち回ってくださいね。
うまく立ち回るのが難しい場合はiDeCoやつみたてNISAなど「つみたて投資」で定期的に自動で投資するのががおすすめです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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