持ち家と賃貸どちらがよいのか?永遠のテーマをメリット・デメリットで比較してみる

人生で一番高い買い物と言われるのが家(一戸建て、マンション)です。

賃貸だと毎月の家賃は支払って終わりだけど、家を買えばローンの返済は将来自分のものになるし・・・

住宅ローン金利が安い今こそ買い?

なんて話よく聞きますね。私も昨日聞きました(笑)

特に最近は住宅ローンの金利が少し変化してきていますので住宅メーカーもそれを煽っているようですね。(下落トレンドが終わり?)

正直、持ち家と賃貸どちらが得なのかは人それぞれの今後のライフスタイルによりますから結論はでません

しかし、メリットとデメリットをしっかり踏まえておくことで後悔は少なくなるはずです。

今回はそんな話も踏まえて「持ち家」と「賃貸」どちらがよいのかをメリット/デメリットで比較していきます。

ちなみに私は元々賃貸派でしたが、様々な理由から持ち家にしました。

私の選択理由等はこちらの記事を御覧ください。

データで見る持ち家VS賃貸

まずはデータで持ち家と賃貸を比較してみましょう。

現在、日本ではどれくらいの人が持ち家の方がいるのでしょうか?

家計調査報告(家計収支編)2017年度版によると全国・二人以上の世帯の持ち家率は86.09%でした。

賃貸は民営借家の方が10.54%、給与住宅(社宅)の人が1.79%、公営借家の人が1.25%と続いています。

つまり、賃貸の割合は13%ちょっとということですね。

ちなみに米国の持ち家率は60%台で大都市では50%を割っています

日本は新築一戸建て信仰が高いのが理由なのかアメリカよりかなり高くなっていますね。

年齢階級別持ち家率

それでは各年代でどれだけの方が持ち家なのかも見てみましょう。

当たり前ですが、年齢があがるにつれ持ち家率があがっているのがわかりますね。

年齢階層別持ち家率
出所:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2017年度版」を元に著者作成

どれくらいの大きさの家に住んでいるのか?

同じく家計調査報告(家計収支編)2017年度版には平均畳数(広さ)も記載がありましたので合わせてご紹介しておきましょう。

持ち家民営借家給与住宅(社宅)公営借家
平均畳数38.5畳23.4畳25.3畳 21.9畳

出所:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2017年度版」を元に著者作成

持ち家の方は平均畳数は38.5畳。民営借家の方が23.4畳、給与住宅(社宅)の人が25.3畳、公営借家の人が21.9畳でした。

広さは圧倒的に持ち家の方が広い結果となりました。これは当然の結果かもしれませんね。

おこづかいや交際費、株等の購入額には顕著な差が

1ヶ月のおこづかいや交際費、株等の購入額(有価証券純購入額)の金額には顕著な差が見られました。

持ち家持ち家(うち住宅ローン返済世帯)民営借家給与住宅(社宅)公営借家
おこづかい13,812円14,150円8,482円9,989円10,267円
交際費19,664円17,070円12,111円14,699円9,202円
有価証券純購入額829円1,117円737円2,108円42円

出所:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2017年度版」を元に著者作成

特に株等の購入額(有価証券純購入額)は少なくてびっくりです。

平均ですから0の家庭が多くて引き下げているのですがそれにしても少ないです。

特に公営借家の方は平均で月に42円しか買っていないとは・・・それだけ余裕がないのかもしれませんが・・・

ローン返済額、家賃

次に1ヶ月にローンの返済及び設備修繕費、家賃にどれだけの出費をしているかです。

持ち家持ち家(うち住宅ローン返済世帯)民営借家給与住宅(社宅)公営借家
地代家賃486円445円61,200円27,665円33,623円
土地家屋借金返済45,197円90,912円969円2,758円49円
設備修繕費8,724円6,698円930円472円806円
合計54,407円98,055円63,099円30,895円34,118円

出所:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2017年度版」を元に著者作成

持ち家(住宅ローン返済世帯)が一番月々にでていく金額は大きいようですね。(あくまで平均ですが)



持ち家のメリット・デメリットを考える

次に持ち家のメリット・デメリットについて考えてみましょう。

持ち家のメリット

まずはメリットからです。順番に見ていきましょう。

長く済むならば総コストが安くなるかも

まず、持ち家の最大のメリットは長く済む前提ならば総コストが安くなることが挙げられます。

ローンさえ終わってしまえば基本的に一生涯そこに家賃が掛からず済むことが可能ですからね。

利用の自由度が高い

次に一戸建ての場合に限られますが、利用の自由度が高いことも挙げられるしょう。

例えば法律の範囲内ならばペットを自由に買うこともできます。

猫を3匹飼っている私としてはキャットウォークなんてロマンを感じますね。

リフォームなんかも自由に行うこともできます。

貸すことも可能

持ち家ならば、もし自分がなにかの都合で住まない時期がある場合には他人に貸して収益を上げることが可能です。

自分が住んだままでも最近流行りの民泊モノオクなんかも自由に使うことができます。

このあたりも持ち家の大きなメリットでしょう。

民泊やモノオクについて詳しく知りたい方は下記記事を御覧ください。

住宅ローン控除

住宅ローンを組んで家を買う場合に大きなメリットとなるのが住宅ローン控除です。

所得税がかなり減りますのでありがたい制度です。

こちらも賃貸にはないかなり大きなメリットかも知れません。

ただし、個人型確定拠出年金(iDeCo)に入っているかたはちょっとお気をつけください。

詳しくは下記の記事を参照のこと。

持ち家のデメリット

次に持ち家のデメリットです。こちらもそれなりにあります。

引っ越しの自由度がなくなる

まずは最大のデメリットといっても良いのが、自由に引っ越しなどができなくなる点です。

つまり、家やその土地に縛られてしまうのです。

例えば、会社で転勤になったとしてもその土地や家を簡単に手放して移ることは難しいのでしょう。

そうなれば単身赴任なんかも余儀なくされるかもしれません。

また、近所トラブルやストーカー被害などで引っ越しをしたいと思ってもなかなか難しいのが現状でしょう。

昔話題になった「引越しおばさん」のようなことは持ち家で引っ越すことができないから起こってしまった事件でしょうね。

維持費が掛かる

意外に馬鹿にできないのが維持費の点です。

前述のデータでもあったように持ち家の場合は設備の修繕などの費用が結構かかったりします。(賃貸は基本的に大家負担)

例えば震災や台風がきて屋根が飛ばされたとか、壁の色が落ちてきたとか長く住むといろいろあります。

それらの費用が基本的に自己負担なのです(保険でおりるようなケースもありますが)

また、固定資産税を払ったり、地震保険、火災保険などに加入する必要があります。

マンションでも修繕積立金や管理費なんかもとられますよね。

これらが意外と掛かるのです。

住む人が減るリスク

前述のデータにあったように持ち家の方は平均38.5畳と結構広いスペースがあります。

しかし、子どもが進学や就職で巣立ったりすればそんな広い部屋は不用になるかもしれません。

実際に私の周りでもかなり大きな家を作ったのはいいけど3部屋くらい余っているって方もいたりします・・・。

また、もし離婚なんてことになったら一人で大きな家に住むなんてことも。

賃貸なら狭い部屋に引っ越すだけですが、持ち家だとそういうこともできません。

つまり、無駄が生じてしまう可能性があるってことですね。

前述の民泊やモノオクのようなことができればよいでしょうけどね・・・

住宅ローンの支払い

また、住宅ローンの支払いが数十年続くリスクも考えておく必要があるでしょう。

例えば会社が倒産してしまったときなどに問題になります。

同レベルの会社に転職できればよいのでしょうがそんな人ばかりではありません。

そうなったとき住宅ローンはかなりの重荷となってしまうのです。

住宅ローンが払えないと抵当権がついていれば競売にかけられて売られていってしまいます。

競売は安くなりますのでローン金額は全額を賄うことができず持ち家はなくなるわ、ローンは残るわと最悪な結果を招くケースも実際にあるのです。

また、会社から独立して仕事をしたいと思っても住宅ローンという重荷があることで断念せざる得ないケースなんかも聞きますね。

価値がどんどん下がる

持ち家や土地の価値は場所にもよりますが、基本的にどんどん下がります。

今後、日本の人口が減ることはほぼ決定していますのでその傾向は変わることは少ないでしょう。

つまり、価値がどんどん下がる資産を購入したみたいなもんといえばもんなんです。

金利がかかる

現在、低金利時代ではありますが、長いこと借りることになる住宅ローンの金利は長期的な目で見たらかなり負担が大きいものです。このサイトでも複利の重要性について何度か書いてますが、その逆に複利で利息が掛かってきますからね・・・

これも賃貸ではかからない費用ですからある意味デメリットと言ってもよいでしょう。

複利の重要性については下記の記事を御覧ください。




賃貸のメリット・デメリットを考える

次に賃貸のメリット・デメリットについて考えてみましょう。

賃貸のメリット

賃貸のメリットは基本的に持ち家の逆のことになります。

引っ越しの自由度が高い

賃貸のメリットでまず挙げられるのが引っ越しの自由度の高さです。

ライフスタイルの変化に合わせて自由に住む場所を変えられるのはかなり大きなメリットでしょう。

持ち家のデメリットでお話した住む人が減るリスクなんかも引っ越しで解消できますからね。

ご近所トラブルやストーカーなんかがいたら引っ越せば良いだけです。

維持費が少ない

もう一つのメリットはなにか震災や台風などで被害などにあっても基本的に負担は大家さんです。(線引は契約による)

ですから維持費がすくなくなるという点もあります。

また、最近は競争が激しくなったこともあり、住宅ローンを組んで家を買うよりも同じ金額を出すなら賃貸なら比較的よい家に住めるというのもメリットですね。

住宅手当

これは会社によりますが、賃貸の場合だけ住宅手当を出している会社なんかもあります。

私の周りでも家を作りたいけど賃貸だと毎月3万円近く補助がでるためそのまま賃貸に住んでいる方なんてのもいたりします。

賃貸のデメリット

最後は賃貸のデメリットです。

家賃がずっと掛かる

まず賃貸の最大のデメリットは家賃が一生涯掛かり続けるということです。

これは歳を取って収入がなくなっても同じです。

これが不安で家を買う方も多いようですね。

そのため長く住むことを考えると持ち家の方が総コストが安くなるケースも多いです。

高齢になると借りにくくなる

また、ある程度高齢になると賃貸の審査に通りにくくなります。

貸す側からしてもリスクが大きいですからね・・・

そうなると住める場所がかなり制限されることに・・・

利用の自由度が低い

また、持ち家と違って利用の自由度は低いです。

基本的に大家や管理会社の決めたルールで住む必要があります。

たとえばペットを飼いたいと思ってもペット不可のマンションやアパートでは飼えません。

また、リフォームなども基本することはできません。

この辺りに魅力を感じる方は持ち家のほうがいいかもしれませんね。



まとめ

今回は「持ち家と賃貸どちらがよいのか?永遠のテーマをメリット・デメリットで比較してみる」と題して、持ち家と賃貸それぞれのメリット・デメリットを見てきました。

前述したようにどちらが正解なのかはその人が今後どのようなライフスタイルで生活するかで大きく変わりますのでなんとも言えません。

それぞれのメリット・デメリットを踏まえ今後のライフプランを考えて検討してみてくださいね。

家を買うなら複数のハウスメーカーに間取りプランなどを作成してもらうのおすすめですよ。

お知らせ:You Tubeはじめました。

You Tube「お金に生きるチャンネル」をはじめました。

You Tubeでも少しでも皆様のお役に立てる動画を定期的に発信していきますのでチャンネル登録をぜひよろしくお願いいたします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
持ち家か賃貸か比較
最新情報をチェックしよう!