SBI証券と楽天証券で始まった個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の巡っての戦いは、マネックス証券、イオン銀行、大和証券、松井証券などの後発の参戦もあり手数料無料は当たり前になり舞台を商品の争いに移してきました。
そんな中、SBI証券は一番の老舗であるだけに商品数も多くなっており、金融庁によるいわゆる35本制限で不利な状況になってきてしまっていました。そこでSBI証券は起死回生の手にでたのです。それは新しいプラン(セレクトプラン)を立ち上げることでした。
商品は一気に最安の信託報酬のモノが取り揃えられることになり一躍、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)で最強の運営機関といっても良い状況になってきましたね。
今回はそんなSBI証券の新プラン(セレクトプラン)で私ならこれを選ぶおすすめ配分及び運用商品をご紹介していきます。
なお、SBI証券のオリジナルプラン(現状のプラン)で私が選ぶ運用商品は下記記事をどうぞ
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は2017年から会社員の方にも開放されると各社が参入し激戦の様相となっています。そんな個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の運用機関の中でもおすすめはSBI証券です。今回はSBI証[…]
SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)セレクトプランの運用商品
まずはSBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)セレクトプランの運用商品を見てみましょう。
運用商品は他社と比較してもほぼすべてのカテゴリーで最安信託報酬のインデックスファンドを取り揃えてあります。とくにeMAXIS Slimシリーズなどは他社が値下げをするとそれに追随することを発表していますので今後も最安値水準を維持し続けることが期待できるファンドです。
アクティブファンドも一番人気のひふみ年金など充実していますね。
インデックス/ | カテゴリ | 委託会社 | 商品 | 信託報酬 | |
---|---|---|---|---|---|
元本変動型 | インデックス | 国内株式 | 三菱UFJ国際投信 | eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) | 0.17172%以内 |
ニッセイアセットマネジメント | <購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド | 0.17172%以内 | |||
全世界株式 | SBIアセットマネジメント | SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式)) | 0.15%程度 | ||
三菱UFJ国際投信 | eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) | 0.15336%以内 | |||
SBIアセットマネジメント | EXE-i グローバル中小型株式ファンド | 0.3304%程度 | |||
先進国株式 | 三菱UFJ国際投信 | eMAXIS Slim先進国株式インデックス | 0.11772%以内 | ||
ニッセイ アセットマネジメント | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | 0.11772%以内 | |||
三菱UFJ国際投信 | eMAXISSlim米国株式(S&P500) | 0.1728%以内 | |||
大和証券投資信託委託 | iFree NYダウ・インデックス | 0.243% | |||
日興アセットマネジメント | インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用) | 0.3024% | |||
新興国株式 | 三菱UFJ国際投信 | eMAXIS Slim 新興国株式インデックス | 0.20412%以内 | ||
国内REIT | ニッセイ アセットマネジメント | <購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド | 0.27%以内 | ||
先進国REIT | 三井住友アセットマネジメント | 三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 0.3024%以内 | ||
国内債券 | 三菱UFJ国際投信 | eMAXISSlim 国内債券インデックス | 0.15012%以内 | ||
先進国債券 | 三菱UFJ国際投信 | eMAXISSlim 先進国債券インデックス | 0.1836%以内 | ||
日興アセットマネジメント | インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用) | 0.2808% | |||
新興国債券 | 大和証券投資信託委託 | iFree 新興国債券インデックス | 0.2376% | ||
バランス | 三菱UFJ国際投信 | eMAXISSlimバランス(8資産均等型) | 0.17172%以内 | ||
アクティブ | 国内株式 | レオス・キャピタルワークス | ひふみ年金 | 0.8208% | |
大和証券投資信託委託 | つみたて椿 | 0.972% | |||
SBIアセットマネジメント | SBI中小型割安成長株ファンドジェイリバイブ<DC年金> | 1.62% | |||
(近日公開予定) | |||||
全世界株式 | セゾン投信 | セゾン資産形成の達人ファンド | 1.35%±0.2% | ||
先進国株式 | 農林中金全共連アセットマネジメント | 農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンド | 0.972% | ||
ラッセル・インベストメント | ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け) | 1.4364% | |||
朝日ライフアセットマネジメント | 朝日Nvestグローバルバリュー株オープン(愛称:Avest-E) | 1.944% | |||
新興国株式 | SBIアセットマネジメント | ハーベスト アジア フロンティア株式ファンド | 2.0972%程度 | ||
先進国債券 | SBIボンド・インベストメント・マネジメント | SBI‐PIMCO 世界債券アクティブファンド(DC) | 0.81432% | ||
バランス | 大和証券投資信託委託 | iFree 年金バランス | 0.17172% | ||
SBIアセットマネジメント | SBIグローバル・バランス・ファンド ※指定運用商品 | 0.2891%程度 | |||
セゾン投信 | セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 0.6%±0.02% | |||
コモディティ | 三菱UFJ国際投信 | 三菱UFJ 純金ファンド (愛称:ファインゴールド) | 0.972%程度 | ||
ターゲットイヤー | SBIアセットマネジメント | セレブライフ・ストーリー2025 | 0.6880%程度 | ||
SBIアセットマネジメント | セレブライフ・ストーリー2035 | 0.6922%程度 | |||
SBIアセットマネジメント | セレブライフ・ストーリー2045 | 0.6950%程度 | |||
SBIアセットマネジメント | セレブライフ・ストーリー2055 | 0.6769%程度 | |||
元本確保型 | 預金 | あおぞら銀行 | あおぞらDC定期(1年) |
私ならこれを選ぶ運用商品。リスク高めを許容できる人
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にかぎらずリスクを高めればそれだけリターンの金額もあがると予想されます。
つまり、ハイリスクハイリターン狙いですね。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合には長期投資ですから期待値を考えればオール株のこれでも理にはかなっているんですよね。
リスクは高いのは確かですが・・・
そんな思考を持つ方におすすめなら私はこの配分を選びます。
ちなみにこの比率は世界経済インデックスファンドを参考にしています。世界経済インデックスファンドは世界のGDP(国内総生産)の比率を元にアセットアロケーションを組んでおり、日本10%、日本を除いた先進国60%、新興国30%としていますね。こちらはそれに当てはめてちょっと遊びを加えた運用商品を選択してあります。
国内株式:5% eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)
国内株式:5% ひふみ年金
先進国株式:40% eMAXIS Slim先進国株式インデックス
先進国株式:10% eMAXISSlim米国株式(S&P500)
先進国株式:10% SBI-EXE-iグローバル中小型株式ファンド
新興国株:30% eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
遊びココロを入れてみた
こちらではハイリスクハイリターンということでちょっと遊びココロを加えています。具体的にはひふみ年金とeMAXISSlim米国株式(S&P500)とSBI-EXE-iグローバル中小型株式ファンドを加えているのです。
この3つのファンドとも実績は申し分ありませんし、今後も期待できますのでリスクをとってもリターンを期待したい人にはおすすめできます。
ひふみ年金・ジェイリバイブ
ひふみ年金はアクティブファンドですが足を使って銘柄を探すことに定評があるファンドです。現在一番人気の投資信託といってもよいでしょう。ただし、ひふみ年金は最近そこまで成績がよくないのでそのあたりをどう考えるかですね。
また、ひふみ年金の代わりに同じくアクティブファンドのSBI中小型割安成長株ファンドジェイリバイブ<DC年金>を入れるのも手です。ただし、こちらも最近調子よくないんですよね。一時期は一番実績あったファンドですから今後の盛り返しに期待したいところではありますが・・・。
私のように日本株のTOPIXがいまいち好きで無い方にはこ国内株部分をこういったアクティブファンドにするのも選択肢としてありだと思います。
詳しくはこちらの記事をごらんください。
現在日本の投資信託一番人気といってもよいのが「ひふみ投信」(ひふみ年金、ひふみプラス)です。しかし、最近どうも成績がぱっとしません。TOPIXや日経平均にすら負けてしまっているのです。今回はこの件を考えてみたいと思います。ひふみ[…]
先日、ひふみ投信がTOPIXや日経平均に負けていると記事を書いたところいろいろな反響がありました。そこで今回は同じく人気投資信託でありながら、最近ぱっとしないジェイリバイブについても見ていきます。こちらもひふみ投信と同じく最近の成績がTOP[…]
S&P500・ダウ
eMAXISSlim米国株式(S&P500)は代表的な株式指標であるS&P500をベンチマークとしたファンドです。ウォーレン・バフェット氏が家族に勧めるならS&P500のETF(上場投資信託)といったことは有名な話ですよね。S&P500よりダウが好きな方はiFree NYダウ・インデックスに入れ替えてもよいでしょう。
S&P500やダウは長い目で見てもずっと右肩上がりのチャートなんですよね。今後も米国中心の経済であると考えるならばこれ1本って考える方もいても不思議ではありません。
中小株式
SBI-EXE-iグローバル中小型株式ファンドは世界(日本を含む)の中小型株式へ投資をするファンドです。S&P500やダウでは漏れてしまう企業に投資をすることができます。こちらはオリジナルプランのころから採用されているファンドで人気がありましたね。
この3つは入れたくない方は10%をeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)、60%をeMAXIS Slim先進国株式インデックスとすれば良いでしょう。
私ならこれを選ぶ運用商品。リスク低めにしか許容できない人
次にリスクをあまり取りたくない場合は私ならこうします。
国内株式:10% eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)
先進国株式:30% eMAXIS Slim先進国株式インデックス
新興国株:10% eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
国内債券:10% eMAXISSlim 国内債券インデックス
先進国債券:30% eMAXISSlim 先進国債券インデックス
新興国債券:10% iFree 新興国債券インデックス
こちらは半分を株式、半分を債権としてリスクを大きく下げています。
本来は後述するGPIFのようにもう少し、国内債権を増やせばリスクは下がりますが、日本国内はマイナス金利で債券にはあまり期待できませんので10%としています。
また、先進国債券も為替リスクが結構ありますのでそれを減らす意味でも為替ヘッジタイプインデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用)を一部加えるのも1つの手です。
また、前述のひふみ年金やS&P500、ダウ、中小株式などをお好みに応じて少し入れるものよいでしょう。
NISAや積立NISAを個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)と合わせて使うなら債券部分やちょっと信託報酬が高めの新興国系はNISAや積立NISAで購入するのもありでしょう。私はそんな感じで運用しております。
前回の私のNISA戦略に続いて今回は私のiDeCo(個人型拠出年金)戦略をお話したいと思います。iDeCoの特徴を押さえるまず一番のポイントはこれです。DeCoの特徴を押さえておくことです。売買利益が非課税例えばiDeCoの[…]
私ならこれを選ぶ運用商品。選ぶのが面倒な人
SBI証券は運用商品がたくさんありますのでなかなか選択するのが面倒になってしまう人がいます。
そんな方におすすめしたいファンドがいくつかあります。
8資産均等型
まずはeMAXISSlimバランス(8資産均等型)です。
これはかなりわかりやすいコンセプトの商品で国内債券、先進国債券、新興国債権、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内リート、海外リートの代表する8資産にバランス良く均等に配分しましょうとしています。
よくどこセグメントがあがるから・・・とか専門家が予想する事がありますが、それはあくまで予想です。
あまり当たった試しがないんですよね。実際毎年どのセグメントがあがったのかを検証してみると予想と全然違ったりしているのが現状です。
だったらもう予想するのはやめて代表的な資産に均等配分しようぜってのが「eMAXISSlimバランス(8資産均等型)」なのです。
分かり易いので私は好きです。
さらにこの商品のいいところが信託手数料が0.17172%以内と新興株などが入っているのにかなり安いところでしょう。
これを他の商品で再現すると0.17172%以内で抑えることはかなり困難です。
それだけお得な商品といえますね。
もう、選択するのが面倒という方はこれ一本にしてしまうのも1つです。
選択しているのは1本だけですが8セグメントへ分散することができます。
GPIF
国民年金や厚生年金を運用する日本最大の運営機関であるGPIFを模すことができるファンドも今回ラインナップされています。
iFree 年金バランスです。
GPIFは過去の成績でも年率3%を超える実績を残していますね。
GPIFは国内株式25%、外国株式25%、国内債券35%、海外債券15%を基本にしています。前述のリスクを取りたくないパターンと似ていますが、ちょっと国内の比率が多くなっている感じですね。
このアセットアロケーションが好みの方はこれ1本というのも楽でいいですね。
信託報酬も0.17172%と低くなっています。
GPIFについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
もうひとつセレクトプランから新しくラインナップに加わったのでおすすめがあります。
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドです。
今まで個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)では楽天証券のみでラインナップされていた人気ファンドです。
こちらも前述のリスクを取りたくないパターンと同じく株式50%、債券50%ですが比率が少し違います。日本の比率が少なくて米国の比率が大きい感じですね。
信託報酬が0.6%±0.02%と他より少し高くなってしまいますが、下記の比率が好みの方にはありな選択肢ではあるでしょう。
出所:バンガード・グローバルバランス目論見書
まとめ
今回は私がもしSBI証券で個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)のセレクトプランをはじめるならこの運用商品を選択するという記事でした。
今現在私はSBI証券で個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)をやっておりますがセレクトプランに変更する予定です。
どのタイミングで変更するのかが難しい判断となりそうですけどね。
セレクトプランの詳しい内容については下記記事を御覧ください。
35本制限により後発の証券会社と比較すると不利になっていたSBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)ですが、起死回生の手段に出て来ました。それが新プランを作ることです。これは予想外。これによりまた個人型確定拠出年金(iDe[…]
また、セレクトプランへの変更に関してはこちらの記事を御覧ください。
SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)。35本までしか商品を扱ってはならないという35本制限ができたことにより商品面で後発の証券会社と比較すると不利になっていました。しかし、「セレクトプラン」という新しいプランをつくることで魅[…]
なお、SBI証券では3ヶ月の間に自身で掛金の配分設定をされなかった場合
SBIグローバル・バランス・ファンドが運用商品として選択されます。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
フェイスブックページ、ツイッターはじめました。
「シェア」、「いいね」、「フォロー」してくれるとうれしいです