個人型確定拠出年金(iDeCo)のような長期投資は分散投資が基本です。
実際、毎月トータル・リターンランキングを確認していますが、その時期によって調子の良い分野が違っているんですよね。
直近では国内不動産(Jリート)などが非常に調子が良くなっています。
今回は2019年3月までの相場を振り返る意味で個人型確定拠出年金(iDeCo)トータルリターンランキングを確認してみましょう。
なお、今回は一番取扱商品の多いSBI証券の1年トータルリターンランキングを元にした集計です。
個人型確定拠出年金(iDeCo)ってなに?って方はまずこの記事から御覧ください。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)はかなりお得で良い制度です。その反面、株式投資などの資産運用などの経験がないとかなりわかりにくく難しい制度でもあります。そのため「お金に生きる」でもかなり力を入れて記事を書いてきました[…]
6ヶ月トータル・リターンランキングは意外な結果に
今回はSBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)取扱商品(オリジナルプラン・セレクトプラン両方)のトータル・リターンランキングをみてみいきます。まずは6ヶ月・リターンランキング(2018/10/1~2019/3/31)です。
1位:ニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンドA
一位はかなり意外な商品となりました。「ニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンドA」です。Jリートつまり日本の不動産に投資をするインデックスファンドです。
成績は6ヶ月9.25%とかなりのリターンとなっています。
1年トータル・リターンでも16.98%とかなりの成績となります。
Jリートはイデコではもともとそれほど人気がありませんでした。しかし、成績のよさもあり、最近では購入金額、購入件数、銘柄注目度で1位となっています。やはり分散投資が大事であるとJリートの成績でもいえるのかもしれません。
ニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンドAの概要
簡単に言えば国内の不動産に投資をする(J-REIT)ですね。
信託報酬:0.27%以内
SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)ではオリジナルでのみ購入が可能です。
2位:ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド
2位も同じくJリート「ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド」です。
1位のニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンドAと親戚ファンドといってもよいかもしれません。
成績もほぼ同じです。
成績は6ヶ月9.25%とかなりのリターンとなっています。
1年トータル・リターンでも16.99%と少しだけニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンドAより良くなっています。
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンドの概要
信託報酬:0.27%以内
こちらはSBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)ではセレクトプランでのみ購入が可能です。
3位:三井住友DS-三井住友・DC外国リートインデックスファンド
3位は「三井住友DS-三井住友・DC外国リートインデックスファンド」です。こちらは海外リート。日本を除く世界各国において上場(準ずるものを含みます)している不動産投資信託(リート)に投資をします。
成績は6ヶ月6.26%とそれなりに高いリターンとなっています。
1年トータル・リターンでは20.40%と上位二つよりも高くなっています。1年で20%ものリターンとなっているんですね。
三井住友DS-三井住友・DC外国リートインデックスファンドの概要
信託報酬:0.2916%以内
こちらはSBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)ではオリジナルプラン・セレクトプランの両方で購入が可能です。
人気も高く購入金額2位、購入件数3位、銘柄注目度3位となっています。
こちらももともと人気はかなり低かったのでみなさんリターンにかなり敏感なのがわかりますね。
4位:三菱UFJ国際-三菱UFJ 純金ファンド
4位は「三菱UFJ国際-三菱UFJ 純金ファンド」です。先日の純金投資についての記事で触れましたがリターンも人気も意外に高いのが純金ファンドですね。
成績は1年トータル・リターンは1.13%のプラスとなっています。直近6ヶ月でも5.62%のプラスとSBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)でNO4となっています
三菱UFJ国際-三菱UFJ 純金ファンドの概要
信託報酬:0.972%以内
SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)ではオリジナルプラン・セレクトプランの両方で購入が可能です。
こちらは人気も高く購入件数4位、購入金額3位となっています。
5位:日興-インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用)
5位は「日興-インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用)」です。こちらは日本を除いた主要国の債券に投資をする商品で為替ヘッジがついているのが特徴の商品です。
成績は6ヶ月3.35%とそれなりに高いリターンとなっています。
1年トータル・リターンでは1.51%となっています。
日興-インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用)の概要
信託報酬:0.2808%以内
SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)ではセレクトプランとオリジナルプランの両方で購入が可能です。ただし、35本制限でオリジナルプランからは除外される商品となっています・・・
こちらは人気はそれほど高くなく購入金額15位、購入件数12位となっています。
6ヶ月トータルリターンランキングまとめ
SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)6ヶ月トータル・リターンランキングをまとめるとこんな感じになります。1年トータルがプラスがこの4つしか無いというのはかなり寂しい結果ですね。あとはマイナスで定期預金にも負けている感じになっています。
順位 | ファンド名 | 6ヶ月リターン |
1 | ニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンドA | 9.25% |
2 | <購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド | 9.25% |
3 | 三井住友DS-三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 6.26% |
4 | 三菱UFJ国際-三菱UFJ 純金ファンド | 5.62% |
5 | 日興-インデックスファンド海外債券ヘッジあり | 3.35% |
参考:1年トータル・リターンランキング
参考までに2月までの1年リターン(集計期間:2018/4/1~2019/3/31)も合わせてみてみましょう。
こちらでもリートが強いですね。1位が海外リート、2,3位が国内リート。そして意外なのがアメリカ株のアクティブが4位にはいっています。5位はダウになります。これは先月とランキングが全く一緒ですね。
順位 | ファンド名 | 1年リターン |
1 | 三井住友DS-三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 20.4% |
2 | 農林中金-農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンド | 18.44% |
3 | <購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド | 16.99% |
4 | ニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンドA | 16.98% |
5 | 大和-iFree NYダウ・インデックス(オリジナル、セレクト両方) | 13.45% |
参考:3カ年トータル・リターンランキング
個人型確定拠出年金(iDeCo)のようなものは基本的に長期的に見る必要がありますので3カ年トータル・リターンランキングも合わせて見ておきましょう。(集計期間:2016/4/1~2019/3/31)
こちらはすべて株関連のファンドですね。やはり中期でみると株が強そうです。
なお、1位のセゾン-セゾン資産形成の達人ファンド、2位のニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド、4位の日興-インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用)はセレクトプラン。
3位のニッセイ-、DCニッセイ外国株式インデックス、4位の日興-インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用)(除外予定)、5位のSBI-EXE-i先進国株式ファンド(オリジナル)はオリジナルプランで購入できます。
順位 | ファンド名 | 3年リターン(年率換算) |
1 | セゾン-セゾン資産形成の達人ファンド | 10.91% |
2 | ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | 10.03% |
3 | ニッセイ-DCニッセイ外国株式インデックス | 10.00% |
4 | 日興-インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用) | 9.74% |
5 | SBI-EXE-i先進国株式ファンド | 9.71% |
まとめ
今回は「2019年3月までのSBI証券のiDeCoトータル・リターンランキングが意外な結果」と題してSBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)取扱商品のトータル・リターンランキングをみて来ました。
今回のランキングはJリートや海外リートという今まであまり人気のなかったカテゴリーの商品が上位という結果となりました。この結果からも複数のカテゴリーに分散することは非常に大事であることがわかりますね。
また、3年リターンで見ると株式が結局多くなっています。個人型確定拠出年金(iDeCo)のような将来の資金を増やすための投資は長期的に見る必要があるということも押さえておきましょうね。
今後の超長期的な視点からみた相場予想はこちらをごらんください。
2018年の相場は波乱な感じに終わりました。iDeCoやつみたてNISAをやっている方の大半はマイナスとなった2018年だったと思います。今後つみたて投資をするのに不安を感じてしまった方もいるかもしれませんね。それでは今後長い目で見[…]
また、この間のワーストリターンランキングはこちらの記事を御覧ください。
個人型確定拠出年金(iDeCo)のような長期投資は分散投資が基本です。実際、毎月トータル・リターンランキングを確認していますが、その時期によって調子の良い分野が違っているんですよね。前回は半年、1年、3年間のトータル・リター[…]
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、楽天証券の5択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この5つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。
大和証券
大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。
他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。
また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。
運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。
楽天証券
楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。
この2つのファンドは人気ですね。
楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。
総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。
「シェア」、「いいね」、「フォロー」してくれるとうれしいです